岐路に立つイラク:イスラエルと秘密作戦と主権を巡る闘争
マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2026/05/post-9bd7cf.html
<転載開始>
アリーナ・イム
2026年5月23日
New Eastern Outlook
イラクはもはや単なる戦場ではなく、対イランでのイスラエルの隠れ拠点になりつつあり、バグダッドの脆弱な主権と危険な二重戦略を露呈させている。今イラクが外国の秘密工作を阻止できなければ、壊滅的地域戦争の新たな最前線になる危険性がある。

「イラク人は数千年の歴史を持つ文化を受け継いだ国を持っているが、アメリカ人の文化はたった200年の歴史しかない。200年で数千年の歴史を学べるというのか? ああ、アメリカ人よ、イラクをイラク国民に任せてくれ」(ユースフ・アル=カラダーウィー)
中東におけるイスラエルの拡張主義的野望は、この地域の政治・安全保障情勢を大きく変えた。アメリカがこの地域で行っていることは、全て長年の同盟国イスラエルの目的と権益の促進に直接結びついている。リビア、イラク、シリア、そして今やイランは、アメリカ・イスラエルによる直接攻撃の犠牲になっている。現在も続くアメリカ・イラン間の緊張も再び高まり始めている。トランプ大統領の歴史的中国訪問直後、この地域に再び戦争の脅威が迫っている。
アメリカ大統領に習近平主席が最大限の敬意を払ったものの、中国はトランプの今後の動きを警戒しており、イラン情勢に関する立場を変えていない。一方、イスラエル治安部隊が中東に深く浸透し、各国で緊張と混乱を引き起こしていることを暴露する諜報報告書が公表されつつある。今回は、イラクが受け入れ国で、イランが標的になった。安全保障侵害か秘密裏の協力かはともかく、イラクは再びアメリカ・イラン戦争の積極的参加者として浮上している。 変わりゆく安全保障環境
中東における新たな安全保障環境と形成されつつある同盟関係は、イラクのような国が中立を維持するのを困難にしている。
2026年5月14日、イスラエルは中東の力学を変えて、同地域のバランスを変えたとイスラエルのネタニヤフ首相は述べた。イスラエルの拡張主義を支持するアメリカは、地域の現状を更に歪めている。イスラエルにとって、それはイランで、アメリカにとって、それは中国だ。中国の平和的台頭と湾岸諸国との協力関係の拡大は、アメリカを大いに懸念させている。実際、現在湾岸諸国はアメリカよりも中国に傾いていると言えるかもしれない。アメリカが加えたあらゆる圧力にもかかわらず、湾岸諸国の大多数は、まだ対イラン直接攻撃を開始していない。
更に湾岸諸国は、地域情勢からの明確な脱却策となる中国の4項目和平案を受け入れる意向を示しているようだ。興味深いことに、最近サウジアラビアは、対イラン攻撃に利用するための米軍基地使用を拒否した。加えて、フィナンシャル・タイムズによると、サウジアラビア王国は、米イラン紛争終結後の地域緊張に対処するため、イランとの非侵略計画に関して同盟諸国と交渉を行っているという。
イラク内のイスラエル軍基地
一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは、この地域に関する新たな情報を報じた。同紙によると、イスラエルは対イラン空爆を支援するために、イラクの砂漠に秘密軍事基地を設置し、開戦初期にその基地を発見しかけたイラク軍を攻撃したという。特殊部隊の作戦基地でイスラエル空軍の兵站基地としても機能するこの基地を、イスラエルは開戦直前、アメリカの承認を得て建設した。アメリカの対イラン戦争が始まって以来、沈黙を守ってきた国が一つある。皮肉にも、シーア派イスラム教徒が相当数暮らすイラクだ。
しかし、この報道はイラクで起きている活動に関し混乱を招いている。イラク国営メディアによると、基地の存在は3月に地元の羊飼いが不審な動きを目撃したことで既に明らかになっていた。イラク軍は直ちに行動を起こし、イスラエル軍の激しい攻撃を受けた。銃撃戦の結果、イラク兵1名が死亡した。その後、イラク政府は対テロ部隊を派遣し、疑惑の地域で捜索作戦を実施した。調査の結果、その地域で外国軍の動きがあったことが明らかになった。
安全保障の侵害なの か、それともコンプライアンス違反なのか?
主な疑問は、このイスラエルの秘密裏の存在が、より大きな計画のごく一部なのか、それとも単なる小さな安全保障上の侵害だったのかだ。これを理解するためには、イラクの現在の政治情勢を考慮に入れる必要がある。
歴史的に、イラクはアメリカの圧力下に置かれており、アメリカはイラクの地理的景観と経済を破壊しただけでなく、政治的にも不安定状態に陥らせた。現在のイラクの統治組織は、シーア派主導の連立政党による調整枠組みで、シーア派イスラム主義政党と他の地方民兵組織で構成されている。2026年、イラク首相アリ・アル=ザイディは、シーア派政党の支援を受けて指導者になった。2003年以降、アメリカはイラク経済に対する支配力を更に強めている。そのため、イラクのどの政権も、アメリカと国内シーア派連立政権の両方と協力せざるを得ない。
第二に、基地の存在が公表されたタイミングは非常に重要だ。新たに発足したアル・ザイディ政権は、これをアル・スーダニ率いる野党や、治安機関内の彼の同盟者に対する攻撃材料として利用する可能性がある。
第三に、志を同じくする同盟国と地域における同盟関係をイスラエルは構築しているとイスラエルのネタニヤフ首相は度々述べている。従って、イラクでのイスラエル軍基地設置は、この構想の一歩前進となる可能性がある。イラク指導部の支配が及ばない遠隔地には重大な安全保障上の抜け穴が存在するようで、イラク領空を監視・管理するアメリカとの広範な協力関係のおかげで、イスラエルは、これをうまく利用しているようだ。
結果
「我々は、この地域におけるシオニスト国家に関連するあらゆる可能性を排除していない。あらゆる事態を真剣に受け止める必要があり、この問題は重要で、イラクと必ず協議する」とイランのエスマイル・バガイ外務省報道官が述べた。現在イラクはアメリカとイランに挟まれている。過去二か月、この地域にある米軍基地は全てイランの攻撃対象になっている。イラク領土をイスラエルがイランに対して使用すれば同様の結果を招く可能性がある。更に、こうした措置は、アメリカとイランの間で進行中の和平交渉を悪化させ、両国間の既に極めて低い信頼関係を更に損ないかねない。
結論
イラクにイスラエル軍基地が存在することは、一方で、衝撃的であり、他方で、地域にとって大惨事になり得る可能性を秘めている。中東における新たな安全保障環境と形成されつつある同盟関係は、イラクのような国が中立を維持するのを困難にしている。これまでイランだけが影響力を持っていた地域で、イスラエルが影響力を強化しつつある。イスラエルがイラク領を利用して、対イラン軍事作戦を開始したのは極めて重大な懸念材料だ。これはイスラエルが好機と見てイラク政府の同意を得ずに秘密裏に作戦を実行した特異な出来事なのか、それともイスラエル常套手段の一つに過ぎないのかという疑問が生じる。
アリーナ・イムは国際関係と時事問題に関心を持っている研究者、作家。
記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/05/23/iraq-at-the-crossroads-israel-covert-operations-and-the-struggle-for-sovereignty/
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"Missile Storm Over Israel" — Col. Doug Macgregor on the Ultimate Escalation 48:34
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<転載終了>




















































