追う身追われる身
あなたは言った。追い掛けてないと僕は何処かに言ってしまいそうだって。
あなたがいつも追い掛けてばっかりで全然僕はあなたの事を追い掛けてくれないって。
正直、意味が分からなかった。
人のことを追う方法も、追うという事も何が何だか全然分からない。
でも、本当にあなたは追われた事が無いの?
僕からしたら、よっぽどあなたの方が何処かに行きそうでいつも怯えてる。
僕がいつあなたを置いてけぼりにした?あなたのほうが僕のことをいつも置いてけぼりにしてるでしょ。
いつも寂しい思いを堪えてるのに、もうこんな思い本当はしたくはないのに。
あなたは手の届かないところへいつも行く。
エキスパート
専門家。その道の熟練者。
あなたはよく言う。「あたしのエキスパートだね」って。
言われた時は少し嬉しかった。でも、それからは辛くなった。
「エキスパートなのに分からないの?」
「エキスパートなら分かるでしょ」
出来なければならない事が一気に増えた。
今はっきり言えることは、まだそんな称号は要らない。
何年かかるか分からないけど、それを目指すことはする。でも、まだ要らない。
まだ負担が大きすぎる。
僕はそんなに万能じゃない。強くない。
あなたもエキスパートならそんな事くらい分かるでしょ…。
