こんにちわ。

今日は3か月程前にヤフオクで手に入れた、

PanasonicのMSX2 FS-A1 mkII で使うための、

コントローラーを作りましたよ。

 

MSX用のコントローラーはヤフオクでもたくさん出品されているのですが、

一個1200円以上もするので、なかなか買う気になれませんでした。

 

家には古いファミコン本体が数台眠っていたので、

ファミコンのコントローラーをMSX用に改造することにしました。

 

 

【今回参考にさせていただいたサイト】

🔸ファミコン用「ジョイカードMk2」をMSX用のジョイパッドに改造してみる

🔸ジョイスティック(ATARI仕様)

 

 

【改造方法】

ファミコンのコントローラー仕様は、シリアル通信になっています。

各ボタンからのパラレル入力を

パラレル→シリアル変換IC(MN4021B)に集めて、

シリアル変換して本体へ出力しています。

 

対してMSXのコントローラーの仕様はATARI仕様を採用しておりパラレル通信です。

各ボタンへの入力がそのままパラレルでMSXへ送られる仕様です。

 

そこでコントローラーに搭載されているMN4021Bを外し、

各ボタンとMSX本体を8芯軟質ケーブルで直結することでパラレル通信にします。

8芯軟質ケーブルは秋葉原のオヤイデ電気さんの通販サイトで購入しました。

 

またMSX本体との接続コネクタですが、

ATARI仕様ではD-sub 9pinになります。

ただし国内で流通しているD-sub9pin端子は金属の耳がついており、

この耳が邪魔をしてMSX本体と干渉する為、接続できません。

耳なしD-sub9pinという端子も売られてはいるのですが、

今回はハードオフで110円でゲットしたD-sub9pinメスーメス延長端子1個を分解して

耳の部分を削り、本体に干渉しないようにしました。

 

 
 

 

メスーメスアダプター1個を分解すると、

D-sub9pinメス端子が2個がとれます。

 

 

【制作開始】

1.まずDsub9pinメスメスアダプターを分解し、ばらばらになった金属端子をオイヤデ電気で購入した
 8芯軟質シールド線にはんだ付けしていきます。
 
 
はんだ付け完了。
 
2.各線は、黒、茶、赤、橙、黄、緑、青、白、グランドとなっており、
 抵抗のカラーコードと似ていますので、今回は、
 1番ピン-黒
 2番ピン-茶
 3番ピン-赤
 4番ピン-橙
 5番ピン-黄
 6番ピン-緑
 7番ピン-青
 8番ピン-白
 9番ピン-グランド
 としてプラスチック製のDsub9pin端子に収めます。
 
 
収めたところ。
 
そうしたら抜けないようにホットボンド(グルーガン)で固定します。
 

 

固定しました。

 

 

上から見たところ。

 

コネクターができたので、次はコントローラー側をやります。

まずはファミコンを持ってきて、コントローラーカバーを外します。

パカ。

 

 

今回はIコンとIIコンを両方MSXコントローラーに改造しますので、

両方パカっと開けました。

 

次にファミコンからきているケーブルと、

パラレル→シリアル変換ICを外します。

 

 

外しました。これはIIコンです。

中央にあるのはコンデンサーとマイクです。

裏にはマイクのアンプICが付いていますが、今回は外しません。

 

ちなみに今回はMSXからきている5Vは接続しないので、

ICは動作しません。当然マイクも動作しません。

 

 

IコンとIIコンの基盤が取れました。ICも取れました。

今回はICなどの機能は使わず、ボタンのON/OFFだけ認識する感じですので、

基盤のパターンだけを流用するといっても良いかと思います。

 

次は8芯軟質ケーブルをはんだ付けします。

 

 

はんだ付けしました。

参考サイトのボタン対応表を見ながら、パターンを追って、

上(1番-黒)はココ、、、下(2番-茶)はココ、、、とはんだ付けしました。

GNDだけは元のケーブルがついていた中央の穴にはんだ付けしました。

(基盤全体のGNDパターンを活用する為)

 

ちなみに今回は黄色(5番-5V)と白(8番-OUT3)は接続しませんでした。

5Vは連射機能付きジョイカードなどの場合、ICを動作させるのに必要です。

OUT3は何に使うのかわからないので接続しませんでした。

 

 

 

はんだ付けが終わったIIコンを裏から見たところ。

 

 

Iコンも同様にはんだ付け。

IコンとIIコンは形状が異なるので、

線の剥き方も違ってくるので注意が必要です。

 

GNDは左上の元のケーブルが付いていた穴に接続しました。

理由はIIコンと同様。基板上の全GNDパターンを活用する為です。

そうするとGND線だけ長くなり、あとのケーブルは短く切りました。

またGND線は金属むき出しなので、念の為ビニルテープで止めておきました。

 

 

 

完成したMSX用コントローラー(I,II)

 

 

FS-A1 MKIIにつなげたところ。

 

 

ハイパーオリンピックが問題なく遊べました。

 

 

フォローしてね…

 

 

 

2020/522 追記:

 

下記ページでMSXの仕様を確認しました。

http://ngs.no.coocan.jp/doc/wiki.cgi/datapack?page=5%BE%CF+%C8%C6%CD%D1%C6%FE%BD%D0%CE%CF%A5%A4%A5%F3%A5%BF%A1%BC%A5%D5%A5%A7%A5%A4%A5%B9

 

コントローラーの仕様は以下の様になっており、

 

 

GNDを接続するのは誤りでした。

 

つまり今回接続したGNDは電源用のGNDであり、ボタンON/OFFの信号用ではないです。

仕様では8番ピンが全ボタンのCOMMONになっており、

今回GNDを接続した部分に8番のコードを接続するのが正しいようです。

 

通常のゲームソフトでは8番ピンの電位は常に0を出力している為、

電源を含めたMSX全体のCOMMONであるGNDを接続しても

普通にコントローラーが動作してしまうのですが、

ブロック崩しなどのゲームで、パドルというボリュームノブが付いたコントローラーを使う時、

MSX本体側から8番にパルス信号(タイミング信号)が出力され、

コントローラー側ではパルスが来たタイミングで、

現在のボリュームノブの角度により長さの違うパルス信号を返すようで、

MSX本体側では、その信号の長さによって

パドルコントローラーのノブの角度を知るようです。

 

 

以下が正しい配線。

GNDを配線していた場所に8番(白)を配線。

黄(5V)及びGNDは配線しないのが今回の正解。

 

Iコン

 

IIコン