この土日でルーシーさんたちと共に和歌山県田辺市上富田町の植樹に参加。
ルーシーさん曰く何でもかんでも植えればいいってもんでも無いようです。
生態系のバランスって難しいですね。
そして素晴らしいとも感じます。
自分の意見を主張する事も必要ですが、我々は良い聴き手である必要があります。
その土地の人の声と、山の声を聴いてみよう。





『経済林(植林山)と災害』
9月上旬、台風12号が通過したあとには各地で大きな傷が残りました。
取り分け深刻な状況に至った奈良県南部と和歌山県では、大規模な山の崩落や増水した水が集落を襲い、多くの命も奪われました。
杉や檜の経済林が現在置かれている状況が山の崩壊や水源の破壊につながるというのは良く耳にします。
しかし、実際にそんな植林山の中でどんなことが起こっているのか、具体的に見られた方は意外と少ないのかもしれません。
現在全国に見られる植林された経済林は、過去の国の政策に沿って進められた国家プロジェクトの成れの果てだといえます。
近年、大量の木材が格安で輸入されるようになって、国産の木々は市場での競争についていけなくってしましいました。
昨年までは杉や檜の経済林の間伐には補助金が下りていましたが、間伐材山出しが義務付けられていなかったため、コストを考えると売りにくい木材は山に放置され続けていました。
切捨てられた木々は、雨が降ると流されて斜面を滑り落ちます。
降雨量が多くなると滑り落ちる木が立ち木を引っ掛けてなぎ倒し、倒木が増えていきます。
杉や檜は根が地中深くはらないために、強風で倒れる木もあります。
流れ落ちた木々は谷底に沿って流れますが、大量の土砂や倒木が絡み合って徐々に自然ダムが形成されます。
あちこちに小規模な自然ダムが出来た後も水はそこを越流して、さらに土砂や倒木が谷底を埋めていきます。
こうして、やがて谷底の小川は流れ道を探しながら、部分的に土砂の中に消えたりまた地表に現れたりしながら流れ続けます。
9月の台風12号のような豪雨が襲ってくるまでは、、、
大災害を起こした那智川にもこのような問題がみられました。
上流の植林山が崩れ、谷を埋めていたところに豪雨が降り、せき止められて行き場のない水が鉄砲水となって下流域を飲み込みました。
流された集落の人々はその鉄砲水は10m以上の壁になって襲ってきたと証言しました。
今年から、間伐で補助金制度を利用するには伐った木の山出しが義務付けられました。
これによって、山中に放置される間伐材は減ると思われます。
しかし、木材を山から出すためには林道を作らなければいけません。
山に道を開く場合、慎重に土地の特徴を読み取り、一番しっかりした地盤にルートを見出さなくてはなりません。
そこに新しい問題が発生します。
たいていの場合、山主は木の育ちが良くないポイントを結んで林道を作ってほしいと言います。
しかし、木が育たないのは土地が弱いからに他ならず、単純にそんな所を結んで林道を作れば山はさらに弱り、そこから崩れていきます。
林道を作るためのは山を見極め、水の道や地盤の弱い所などをしっかりと把握した上で土を留めながら作業しなければいけません。
木がよく育っているところを間伐するのがベストのことも多々あるのです。
その理解が進んでいません。
自然林と里山の差が分からない方も多いと思います。
自然林は元々その土地に自生している木々で構成されており、伐採されてもまたみずから再生していく森です。
里山は人の暮らしと自然林の間に位置していることが多く、その森には昔から炭にする木などが植えられ、人の手で守られてきた森です。
ただ、人の手が入っているとはいえ、里山は杉や檜の一済林のように一種類の木が植えられている訳ではありません。
そこには野生の柿の木や栗もあれば、シイやカシ等に混生しており、豊かな生態系を守っています。
杉や檜の経済林のことを、ネイティブ・アメリカンの友人は”ツリー・ファクトリー”と呼びました。
”あんなのは山と呼べない”と言うのです。
たとえ管理が行き届いていても、自然界の本質からはあまりにもかけ離れているからでしょう。
また、近年は里山も荒れています。
数千年の間、人間の営みと共にあり私たちの暮らしを守ってくれた森の姿を私たちはもはや思い出すこともなく、感謝することも忘れてしまいました。
もう一度山に入り、人類の故郷ともいえる森と向き合っていく人仲間が増えたらいいな~と、願わずにはおれません。



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