先日、知人から次世代バイオ燃料の投資についてのお誘いを受けました。

油脂植物からディーゼルエンジン用オイルを取り出すということで、いわゆる代替エネルギーに関する技術です。

投資云々はさておいて、どうも代替エネルギーには疑問を感じてしまいます。

昔、トウモロコシからバイオエタノールを作るという話がありました。

この時は、食料用のトウモロコシ価格が高騰し、批判を浴びたため、あまり使われなくなりました。

今回の植物は、食用には適さないから問題ないという話です。

とはいえ、いずれにせよ農地を使うことには変わりないでしょう。

食用植物の生産に費やすべき農地を燃料用に転用するのであれば、やはり同じように食用作物の価格高騰を招くだけのような気もします。

それに、肥料や農薬も使うことになります。

上述のバイオエタノールが流行った頃は、肥料価格も高騰しました。

直接原因は中国のリン鉱石禁輸措置でしたが、バイオエタノールもその背景としてクローズアップされていました。

一番の疑問は、コスト的に見合うかどうかです。

石油は、基本的にはただ単に採掘するだけ。

原子力は、エネルギー密度が非常に高いので、わずかな採掘量で多量のエネルギーが得られます。

植物栽培では、例えば日本でコメの場合、一ヘクタール当たりに得られる収穫量をエネルギーベースに直すと約2千万キロカロリー。

ガソリン1リットル8,000キロカロリーとして1250リットル分に相当します。

しかし、日本のコメの場合は生産のために使用されるエネルギー(農機や、肥料生産、運搬等にかかるエネルギー)が、生産されるエネルギー量を大幅に上回っているとも言われます。

ほとんど投入エネルギーゼロにする結果、生産量が4分の1になるとしたら300リットル少々です。

我が家で使用するガソリン等の燃料の数ヶ月分。

代替エネルギー用の油脂植物がこの何倍程度の熱量をえられるかわかりませんし、この数字をどう考えるですが・・・