家でパソコンに向かって仕事していると、電話がたまにかかってきます。

 慌てて出ると、何かの勧誘。

 この手の電話は、頻繁にあるのでかなりうんざりします。

 が、邪険に応対すると嫌がらせ電話に変わることがあるので、慇懃に断ります。

 それにしても、電話の音を聞くと、ついつい急いで出てしまいます。

 大した用事でもないことがほとんどなのに、不思議なものです。

 電話での応対を終えて、またまたパソコンに向かっていると、家の奥から妻の声。

「お父さん、ちょっとだけ手伝って!」

 ほんのちょっとだけと思いきや、その後一時間ほどずっと妻のお手伝い。

 ようやく終わって、パソコンをいじっていたら、メールやインターネットの誘惑も。

 なかなか集中して取り組めません。

 こんなことは、割とよくあるのではないでしょうか?

 世の中、便利になるのはいいですが、同時にいろんな邪魔も入ってきます。

 しかし、このようなことは、比較的容易に克服可能です。

 電話であれば留守録にしておいて、後でかけ直せば良いです。

 妻の手伝いであれば、事前に何時から何時まではできないと予め伝えておくこともできます。
(そのあとは、しっかりと家庭サービスをすることを推奨します)

 メール等は、インターネット接続を切ることで解決。

(余談ながら、私は、ちょっと長い文章を書くときには紙と鉛筆でざっと下書きしたのちにパソコンで仕上げます。

 その方が集中して早くできます)

 ということで、上記のような問題はちょっとした工夫で何とかなります。

 それで、誰にも邪魔されずに、静かな環境が得られたとします。

 それでは!と仕事に集中できるかというと・・・これができないものです。

 少しすると、いつの間にかぼーっと別のことを考えているとか、ひどい時には居眠りをしているとか。

 こんなことも、多いのではないでしょうか?

 そもそも、人間が集中できる時間は45分が限度とされています。

 さらに食後とか夕方で疲れがたまっている時などでは、もっと短くなります。

 さっさとやらなければ!と焦っても、なかなか邪念は消えません。

 集中して物事に取り組むことは結構難しいものです。



 これに関して、一流のスポーツ選手の対応策を紹介します。

 トップクラスのプロ選手であれば実力差は紙一重、メンタルの差が勝敗を分けます。

 従って、邪念を振り払って、プレーに集中することは非常に重要です。

 そのために彼らは、同じ動作を機械的に繰り返すようにしているそうです。

 例えば、テニスのサーブであれば、打つ前にボールを一回地面にバウンドさせた後深呼吸を一回し、ラケットを軽く一振りしてからサーブ、という具合です。

 このように、同じことを同じように繰り返すと、不思議と邪念が消えて集中できます。

 これは、スポーツだけでなく、デスクワークの場合も同じです。

 同じ時間に机の前に座り、左手側にコーヒーを置き、仕事の前に軽く目を閉じて瞑想する、

 そういった習慣を愚直に続けることにより、いつの間にか仕事がどんどんはかどっていくことでしょう。