最近、凶悪事件の報道が多い気がします。
中学生から高校生くらいの若者が、殺されたり逆に暴力を振るったり。
ニュースを見ると心が痛みます。
こういうニュースに接すると、ついつい不安心理が働きます。
我が家の妻も心配性なので、戸締りなど、特に念入りにします。
ただし、妻や私が家にいて、子供達が学校などで外出している時には玄関の鍵は閉めません。
「子供が悪漢に襲われて逃げて帰った時に、すぐに家に入れるように」鍵を開けておくのだそうです。
ちなみに、妻や子供が家にいて、私が外出している時には鍵は閉めています。
「私が悪漢に襲われて逃げて家に入った時には、悪漢も一緒に入ってきて被害が拡大するから」だそうです(泣)
ところで、こういった殺人による死亡率というのは、他の死因と比べるとどの程度高いのでしょう?
日本の場合、死亡率としては、ガンとか心疾患、脳疾患、肺炎などが上位にきます。
病気でなく突発的な死因としては、自殺が死因全体の約1.9%、交通事故は0.3%で、殺人は0.08%くらいになりそうです。
であれば、戸締りを忘れて犯罪に巻き込まれるのもさることながら、精神的なストレスを多く抱えたり、運転中に集中力を欠いている方がよほど危険ということになりそうです。
(もちろん、戸締りをおろそかにしていいというわけでは決してありませんが)
一般に、危険というかリスクは損失×確率で表されます。
でも、私たちは、どうしても確率よりも損失の内容の方に目を向けがちです。
実際は低い確率であっても、強いインパクトを与える損失であれば、ついつい不安を感じてしまいます。
強いインパクトというのは、具体的には、
・どれほど鮮明にその事件を思い浮かべられるか?
・どれほど壊滅的なものか?
・その事件が起こった時の被害の確実さ、
・その事件が起こった時の被害に至るまでの速さ
などが挙げられます。
これに該当するものとしては、最初に述べたような凶悪犯罪の他には、飛行機事故などもありますね。
飛行機事故も、確率的にはほとんどありません(数100万回に1回くらいだそうです)が、かなり多くの人が、飛行機事故を恐れて飛行機に乗るのを怖がります。
不安に思うことは、私たちが危機管理をする上で大切で健全なことでもあります。
しかし、同時に不安に思うことは、感情的になって冷静になれない状態にもなっています。
こうした時は、一歩下がって頭を冷やしてみることも大切です。
冷静に見てみると、意外と大したことないと思えることも多いでしょう。