「自然の摂理には、何人も逆らうことはできない。

たとえ末永く若さを保ちたいと望んでも、自然は我々の願いなどお構いなし。

自然は、時というナイフにより老いの影を刻んでいく。

誰も止めることはできない。

だから、もしも我々が若さを望んでいるのであれば、それは若さの保たれているうちに為すべきことを為さねばならぬということだ。」

私の主張に、妻はやや怒りのこもった声をあげます。

「そんなことを言ったって、じゃあどうしろって言うのよ」と。

私も、これ以上は言えません。

気まずい沈黙。

・・・

そんな些細な諍いの数日後、ようやく妻がエダマメを茹でてくれました。

哀れ、枝豆は収穫してから何日も屋外も放って置かれて茶色く変色。

早く枝から外して欲しかったけれども、妻は忙しそうにしているし、あんまり言うと「じゃあお父さんとって!」と言われるし。

食べてみると、まだ美味しく感じられたのが、せめてもの救いです。

でも取り立ての若くみずみずしいのをたべたかったな。