人間の感情の中でも、不安というのは特に強いものです。
・お金を失う
・人前で恥を書く
・今までしたことのない、新しい事を始める
いろんな不安が私たちの身の回りにあります。
これらは、現実に起こる時よりも、将来起こると想像する時の方がより心理的ダメージが大きかったりもします。
人間の不安が、どのくらい強いものかを調べたテストがあります。
被験者に電気ショックを与え、その時の脳の活動状況をMRIにより調べるテストです。
その際に、調査する人も意地悪で、すぐに電気ショックを与えません。
そうすると、被験者はとても不安になります。
この時の被験者の脳の状態をみると、痛みを感じる部分が強く反応しているそうです。
つまり、まだ電気ショックを受けていないのに、心の中で電気ショックを受けた体験してをしているわけです。
また、中には電気ショックを怖がるあまり、より強い電気ショックを受けるから、待たされないですぐに受けたいと申し出る人までいました。
こんな風に、不安という感情が協力なのには訳があります。
不安は人言を行動に移す原動力となります。
近くに猛獣がいたら、喰われるかもしれないし、大雨が起きれば、川が氾濫して溺れるかもしれません。
このような可能性を予測して対策を取るために、不安という感情が必要なのです。
とはいえ、ずっと不安を抱えたままというのも、精神衛生上、良くありません。
強い不安が続くと、心身に不調をきたします。
これに関して、上に述べた電気ショックのテストでもう一つついでのテストが行われました。
テスト前に、電気ショックを受ける部分にクリームを塗ります。
そのクリームというのが、ショックを和らげる働きがあると説明されます。
そうすると、痛みを感じる割合はずっと小さくなるのです。
そして、、そのクリームというのは、たぶんピンとくると思いますが、そんな効果のないただのクリーム。
その証拠に、ショックを和らげると説明を受けずにそのクリームを塗ると、痛みの強さは変わりませんでした。
このようなものを、偽薬効果といいます。
これはどういうことかというと、強い信念を持っていれば、痛みのような本能的な恐怖でもコントロールできるということです。
要は考え次第。
考えてみれば、大金を失うとか、人前で恥をかくとか、新しいことをするといった事も、そんな体験をしている人はゴマンといます。
そして、そんな目にあっても、くじける事なく明るく生きている人もまた、ゴマンといます。
そんな多くの人たちが耐えられているのだから、自分も大丈夫と楽観的に捉えることは合理的ですね。