先日、桂米朝さんがなくなりましたね。
昔は、米朝さんの落語をよく聞いていたので、残念です。
89才というから大往生といえるのでしょうね。
ところで、収入の多い人は寿命も長く、収入の少ない人は寿命が短い傾向があるというのは、ご存知ですか?
貧しいと医療が十分に受けられなかったり、生活習慣が不健康になるから、
あるいは逆に不健康のために貧しくなった、
等々、色々考えられますね。
しかし、それだけではないことが近年明らかになっています。
社会的な地位の低さがストレスになって、それが寿命にまで影響するというのです。
ストレスと言えば、健康にとっては適度にあるのが良く、多すぎても少なすぎても良くないとよく言われますね。
現代人は慢性的にストレスにさらされているので、どちらかといえば、多すぎて健康を害している場合が多いのではないかと思います。
それでは、社会的な地位の低さによるストレスとはどんなものかというと、例えば常に命令されることによる自己コントロール感の低さとか、慢性的な生活の不安、等が考えられます。
そして、こうした時のストレスは、絶対的な貧しさよりも主観的な貧しさが効くとされています。
こうした傾向が明瞭に認められるのが、米国です。
格差社会で、高収入の人と低収入の人の平均寿命は10歳以上違うそうです。
しかし、米国は世界一豊かな国。
米国の低収入の人でも、他の貧乏国の裕福な人よりは良い生活をしているはず。
例えば、今、債務危機で問題となっているギリシャ人の平均収入は米国人の半分以下ですが平均寿命は米国人よりも長いです。
それでは日本ではどうでしょう?
日本も近年、格差がどんどん広がっているといわれていますね。
そのせいか、日本人の寿命もやはり同様の傾向が認められ、65際男性の死亡率の調査で、富裕層は低く低所得になるほど高いという結果が出ています。
なかなか、事態は深刻かもしれませんね。
このような、格差によるストレスを少なくする方法はないのでしょうか?
実は、地域コミュニティーが、格差によるストレスを低くする働きがあります。
これは、自分の実感としても言えます。
私は、地域の消防団に入っているのですが、火事以外にも色んな召集がかけられて結構鬱陶しいものです。
かえって、これによってストレスが増えるような気も。
しかし、少しでも地域に役立っているという実感があれば、やりがいも感じます。
この、やりがいとか達成感といった充実感が、健康を維持する上で重要なのです。
情けは人の為ならずとは、よく言ったものですね。
そういうわけで、皆様も消防団に入りませんか?