先日、雑誌を読んでいたら、面白い記事が出ていました。

 それによると、一日6時間以上座っている人は、3時間未満しか座らない人に比べて、ガンや心臓病、糖尿病になるリスクが高まるそうです。

 そして、その結果として、15年以内に死亡するリスクが40%以上も増えるそうです。

 結構ショッキングな数字ですね。

 しかし、ちょっと疑問にも感じます。

 あまり、詳しいことが書いていなかったので条件がよくわかりませんが、6時間くらいならみんな座っているのではないでしょうか?

 小学生でも、45分×6コマの授業の間ずっと座っているし、それプラス家で食事したり宿題したり、少しくつろいでゲームをしたりすると、6時間は確実に超えると思います。

 昔に比べて、座っている時間が長くなったと思われますが、昔の人でも内職をしたり、食材のの調整をしたりして6時間以上座っていた人は結構多かったのではないでしょうか。

 そもそも、ざっくり言ってしまえば、人間は立っているか座っているか寝転んでいるかのどれかです。(しゃがんでいるとかは、無視)

 ほとんどの人が、24時間のうち6時間くらいは座っているように思えます。

 あるいはもしかして、連続して6時間ずっと座りっぱなしという場合かもしれません。

 しかし、それだと逆にほとんどいないのではないでしょうか?

 デスクワーク中心の会社員の方で、8時から働きはじめたとしても、12時に昼食休憩する際に少しくらいは動くでしょう。

 また、昼休み明けの13時から休憩もなしに、残業込みでぶっ続けで19時まで働くというのも考えがたいです。

 まあ、そんな人もいないではないでしょうが、さほど多いとも思えません。

 人間の集中力はそんなに持たないので、そんなことをしても能率が上がらないはず。

 と、疑問は尽きませんが、何はともあれ、じっと座っておらずに、運動をしましょうという意味と解釈しておきましょう。



 健康のためには身体を動かしたほうがよいと言うのは、ほぼ常識化していると思われます。

 具体的に効能を書くと

・認知症を改善する効果、

・免疫を強化して病気にかかりにくくする効果、

・筋肉運動の効率をアップすることにより、疲れにくくする効果、

・バランス感覚を向上させて転倒を予防する効果、

・インスリンの分泌により血糖値を抑える効果が高め、2型糖尿病やメタボのリスクを抑える効果

・NK細胞を活動させやすくして、ガン発生リスクを減らす効果

等々です。

 このように色んな効果がありますが、ここでは話を絞って認知症の改善について少し詳しく書きます。


 運動をすると、有酸素運動により、脳内のエンドルフィンというホルモンが働くそうです。

 このホルモンは、アヘンに似た作用を持つ物質で、運動による不快感を抑え、多幸感を向上させます。

 それとともに、脳の栄養の元となるタンパク質を合成します。

 その結果、海馬という記憶や学習を司る器官を大きくします。

 認知症やうつ病になると、海馬が収縮するといわれていますが、運動はそれを逆行する働きを持つわけです。

 このような効果を持たせるには、軽い運動よりも激しい運動の方が、また頻度は少ないよりも多い方がよいと言われています。

 特に、高齢者には、はあはあと激しく呼吸するような、いわゆる有酸素運動をすることが重要です。

 ただし、あまりに激しすぎる運動は免疫力を逆に弱めて病気にかかりやすくなります。



 先週、健康のために農作業をしようという話を書きましたが、こういった意味でも農作業の効能は大きいですね。

 趣味の園芸であれば、自分のペースで作業負荷も調整できます。

 冬になるとなかなか動くのが億劫になりますが、こういったことも踏まえて、少しずつでも身体を動かしたいものです。