先週は、食欲の秋に食べ過ぎに注意、という話を書きました。

 秋といえば、食欲以外にもスポーツの秋、読書の秋、いろいろありますね。

 いろいろやることがあって、秋の夜長となります。

 そして、ついつい夜更かしして睡眠不足になりがちです。

 しかし、睡眠の効能は決して小さくありません。

 そこで今回は、睡眠時間をしっかり確保しましょう、そのために、睡眠の効能について改めて認識しなおしてみましょう、という話です。



 それで早速効能に入る訳ですが、睡眠の第一の目的は言うまでもなく疲れを取ることです。

 が、無論それだけではありません。

 これ以外の重要な機能として、睡眠中に各種ホルモンを分泌することがあります。

 その中でも、成長ホルモンは特に重要です。

 タンパク質を合成したり、骨の形成を促進させたりする働きがあります。

 従って、骨粗鬆症の予防効果が期待できます。

 他にも、病気の免疫を作り、治癒力を高める効果もあります。

 軽い風邪くらいだったら、一晩寝ると元気になるし、逆に眠れないと病状もなかなか改善しないものです。



 この他、睡眠は頭の働きもよくします。

 起きている時は、ものの考え方がよくも悪くも論理的になりがちですが、眠ることにより論理から解放されます。

 その結果、創造的思考がもたらされます。

 そのため、眠る前に自分の重要な課題を頭に入れておけば、朝起きた時によい考えが思いつくので良いとされています。



 更には、太り過ぎも抑える効果があります。

 睡眠中は、食欲を抑えるレプチンと呼ばれるホルモンの分泌を増やし、増進させるグレリンというホルモンの分泌を減らします。



 以上、こうして並べるだけでも、しっかりと睡眠を取ることの重要さがわかります。

 とは言え、夜更かしするのはそうする理由があるからする訳であって、分かっていてもやめられないという方も多いかもしれません。

 そのような方の対策として、例えば生活を朝型に変えるのも一つの手段です。

 夜更かしして、色んな勉強やら仕事やら頑張っているつもりでも、実は大して能率が上がっていない場合が多いです。

 それよりも早く起きて、朝取りかかる方がよく進みます。

 それで、結果的には睡眠時間も確保しやすくなります。



 もう一つは昼寝をするのも有効です。

 昼に一旦休むことにより、午後の仕事でのトラブルの予防や、仕事の効率アップの効果が期待できます。

 精神的にも安定し、自己評価も高まります。

 昼寝することにより、相手の言葉への反応も良くなります。



 昼寝は午後よりも午前の方が良いとされています。

 午前の昼寝は、朝に眠り足りなかったのを補う働きがあります。

 午後、遅くなってからの昼寝は、その日の夜の睡眠を先取りすることになり、夜眠りにくくなる場合があります。


 時間は30分以内に、とよく言われます。

 それ以上では、深く眠りすぎるために目覚めた後にすっきりと起きられなくなります。

 それでも30分ではどうしても足りない、という時には、ノンレム睡眠から抜ける1.5~2時間の間、しっかりと眠ることにより、寝覚めもスッキリします。


 以上、睡眠は時間が勿体無い、などと思わずにしっかりと取るようにしましょう。