先日、畑を耕していたら、カラスがやってきて土をつついていました。

 カラスは賢い鳥です。

 賢さの指標として、脳の重さと体重の比率から脳化指数というのを算出しますが、これで評価するとイヌ並みに賢いそうです。

 無論、鳥類ではナンバー1です。

 カラスがつつくのを見て、少し考え込みました。

(ここで、奴らに甘い顔を見せてはいけない

追っ払って、この場所は来ていけないと認識させる必要がある

カラスは賢いから一度分かればもう来ないだろう)

 そこで、近づいていって、シッシッと追っ払ったら、畑のすぐ横にあるカキの木に止まりました。

 どうせ私が遠くに行ったらまた来る気だろう、と木のそばまでいって畑の土を投げつけて追っ払いました。

 そうすると、20メートルほど向こうの電信柱に止まってこちらを伺っています。

 そこで、また歩いて行って追っ払います。

 そうするとカラスは飛び立った後旋回し、畑の横にある小屋の上に止まりました。

 そこで戻ってきてまた追っ払いました。

・・・と、10分くらいしつこく続けているうちに、ようやくどこか遠くに飛び立って行きました。


 やれやれ、とまた畑に戻って作業していたら、突然「カアッ」と大きな鳴き声。

 驚いて振り向いて見ると、私のすぐ後ろにカラスが止まってこちらをみています。

 カラスは私と目が合うと、そのまま飛び立って、今度こそ来なくなりました。

 カラスは賢い生き物です。

 が、あの「カアッ」は何だったのか今だにわかりません。