それもあって、最近ダイズにハマっています。
そこで今回は、自分の興味を満足させることも兼ねて、ダイズについて調べてみました。
まずは、豆一般について。
マメ科の植物としては、ダイズ、インゲン、落花生など、色んな植物が食用に利用されています。
食用以外にも、クローバーやレンゲなど、緑肥として使われたり、アルファルファのように家畜の飼料として使われるものもあります。
このように色々と使われるのには、マメ科植物に共通する有利な特徴があるためです。
まず食料としては、種が比較的大きいため、利用しやすいことが挙げられます。
それに、高タンパクであるものも多いです。
米や麦などの穀物類では、炭水化物がメインとなりますので、一緒に食べると栄養バランスが良くなります。
ただし、タネが硬いという弱点があります。
そこで、未熟な状態で利用したり、加工して利用したりします。
栽培面では、根粒菌による窒素固定効果がやはり大きいですね。
現在でも、自然栽培など肥料を入れない圃場には緑肥としてよく使われます。
この中で、ダイズは、東アジア全体に広く自生していたツルマメが原種とされています。
これが、それぞれの土地で栽培化されてきました。
黒ダイズ等の大粒種は、日本原産と考えられています。
ダイズは、上述のマメ科の性質の中でも、特にタンパク質を多く含有しているのが特徴的です。
他に、油分も多く含まれています。
そのため、工業用の油脂原料にも使われます。
欠点としては、収穫量が少なめなことです。
とくに黒ダイズ系はダイズの中でも収穫量が少ないです。
従って、収穫量を上げるために、各種の栽培法が検討されています。
栽培のポイントの第一は発芽。
酸素量と種子水分を、適正にする必要があります。
そのために、例えば紙おむつの中で発芽させたり、土中緑化させたりします。
土中緑化とは、培土の上に種をのせ、その上に不織布を被せ、さらにその上に土を被せ、発芽したら不織布ごと上の土を取り除いて緑化した後再び土を被せる方法です。
また、施肥も大きなポイントです。
ダイズは窒素が沢山必要です。
根粒菌により窒素をとりこみますが、これだけにたよるのでは不十分です。
だからといって、窒素を沢山あたえても、莢ばかり大きくなって豆ができない、というジレンマがあります。
これを解決するためには、緑肥、堆肥で地力を上げることが必要です。
そして、追肥は、花が咲いてからにします。
さらに改善する方法として、根粒菌を人工的に接種させたり、肥料をすぐに吸わせないために深層に施肥したりする方法もあります。
断根して挿し木栽培すると、窒素を与えても莢の付きがよくなるとも言われています。
また、これら以外に摘心もよく行われます。
株にストレスを与えることで、枝を沢山出させるとともに幹を太くさせる効果があります。
摘心は、通常側枝が5~6葉が出てから行いますが、移植栽培で初出葉が出てすぐに行うこともあります。
農文協編 藤原俊六郎 農家直伝、豆をトコトン楽しむ 農文協
松山善之助 山下道弘 矢ケ崎和弘 佐藤久泰 新特産シリーズ、黒ダイズ 農文協
数年前に、日本のダイズ食品は、世界5大健康食品として認められましたが、実態としてはダイズはほとんど輸入に頼っています。
自給率は4%そこそこです。
8割がアメリカから輸入されています。
ちなみに、アメリカのダイズ生産は遺伝子組換えがほとんどです。
日本の食品向けには、遺伝子組換えでないものをわざわざ契約栽培して作ってもらっています。
(食品でも、サラダ油などの核酸を含まない製品用には遺伝子組換えダイズを輸入しています)
遺伝子組換えでないダイズ、といっても、混入の危険性はつきまといます。
というか、実際問題として多分混入したものを使っています。
(5%未満であれば「遺伝子組換えでない」と表示してもいいことになっています。)
さらに、最近は食料価格が高騰し、日本が買い負ける事態が起こっています
いつまで、日本向けに遺伝子組み換えでないダイズを栽培して売ってくれるか分かりません。
こうしたこともあり、是非国内で作って、自給率を少しでも上げたいものです。
参考にした本
松山善之助 山下道弘 矢ケ崎和弘 佐藤久泰 新特産シリーズ、黒ダイズ 農文協