フリーイラストソフトのKritaに Aiイラスト生成が組み込まれました。
　(ローカルで動作するStable Diffusion SwarmUIと連携するプラグインが公開されました。)

本記事は、PC素人や、絵描きさん向けの、KritaでAiを動作させる解説です。
(PCへの要求スペックは高いですが、ソフトは全部無料です。)
なおAiイラストの世界は日進月歩です。(書いてる間に、SwarmUIでないシステムを開発してる人がおり、１か月以内(23/12/06記載)にトレンドが変わる可能性があります。)

①Aiを動かしつつ、絵を描く前提条件
Aiイラスト生成ソフトはパソコンを選びます。なので下記は必須と思ってください。
・Nvidiaのグラボが搭載されたゲーミングなデスクトップPC
・推奨は3060(12G版)以上。必須要件おそらくNvidiaでVRAM8G(2070~/3050~)だと思う。
(イメージは3年以内のゲーミングPCで、『デバイスマネージャ』の『ディスプレイアダプタ』に『Nvidia』と書かれたグラボが必須です。)

・メインメモリは16G推奨(8Gでなんとか)

②速攻で使う為の最低限のチュートリアル
→Kritaをインストールする。
https://krita.org/jp/download-jp/krita-desktop-jp/

→画像新規作成(解像度は512x512にてお願いします。)
③プラグインをダウンロードし、Kritaのプラグインとしてインストールする。
https://github.com/Acly/krita-ai-diffusion/releases/tag/v1.9.0

④右下のAiプラグインのConfigを開き、

設定１個目、全部にチェックボックスを入れて、インストールを押す(30分ぐらい？)

・Configの他のタブの設定も変更する。(下記は独断と偏見のオススメ設定です)

→一番上の上の赤丸内に4つのプルダウンが有り、個別設定可能ですが、

→全部のSampler設定を下記の高速な『LCM』へ変更がお勧めです。

プロンプト行は3行ぐらい(趣味)

クリックをした際の生成枚数は1枚で十分かと。(ガチャる時は連打！)

⑤OKを押した後でKritaを閉じ再起動して、512x512で新規画像を作成。

⑥黒線を書いて、右の赤丸のモデルを『1.5のArtwork』に変更し、その下のプロンプト領域に『snake』と書く

ここで重要なのはその下の、

→StrengthのスライダでAIの強さです。

(0に近いほど元画像、100%Ai全開！です。)

(とりあえずは70~85程度がおすすめです。)

Generateを押すと、Aiパワーで絵をかきます。(5～60秒)

右下に作成された絵が並び、

右下の絵をクリックすると、プレビューレイヤーとして入ります。

プレビューレイヤーを消して、新規にレイヤーを追加して、

下半分を塗りプロンプトに『on sandy beach』を追加

レイヤを追加して、上半分を紫で塗る、プロンプトに『with night』を追加

上半分を紫に白丸を追加、プロンプト最後を『with night and moon』に書き換え。

・チュートリアルは以上。ココから少し解説。

＜解説＞
①基本ルール。
・写っている画像(レイヤON/OFFを含む)と、プロンプトを見て、勝手に裏でAiが動作してます。

②Ai作画で重要な機能の『Controlnet＋Scribble等』について。
普通は色塗る前に外形線を書きますよね?
→Aiイラストは色に処理が引きずられるので、線画からの書き込みが苦手です。

→なので線画に使える補強機能のControlNet(Scribble等)が有ります。
①レイヤを追加して下絵を描き、

②『赤丸のボタン』を押し、

③プルダウンメニューから『Scribble』を選択、

④『Scribble』のレイヤーも書いた『下絵のレイヤー』を選択して、

表示レイヤーを切り替えて、蛇の絵がない状態で『Generate』を行うと

Scribble機能で、蛇の絵が追加され、下記の様に成ります。

この下絵など使える便利な拡張機能はControlnetと言いますが、下記イメージです。
Scrabble→落書きを魔改造する機能(絵が描けない人向け但し1.5専用)
Canny→線を少し活用する(絵がちょっと描ける人向け)
LineArt→線をそのまま活用する(絵が描ける人向け)
詳細は別途『Controlnet』や『Controlnet モデル』等でググってください。

③もっと高解像度が欲しい方へ。
まず、第一にAiイラスト生成処理はクッソ重い上、VRAMを食います。
なので、現代最強のグラボ4090でも1536x1536が良い所です。
また、512x512以上や正方形以外のアス比で生成をする場合、より処理が重いモデルのSDXLが推奨されます。
モデルの切り替えはココ

解像度のイメージは下記です。

SD XLで1536x1536→Vram16G以上
SD XLで1024x1024→Vram8G以上
SD 1.5で512x512→Vram6G以上

高解像度作成のため、Tile Diffusionの活用や、VRAM節約設定も可能ですが、ややこしいので割愛。

QA
Q:なんか動かん。
A:サーバが動いてるか確認する。

サーバがNGの場合はフォルダ変えて、再インストールを推奨。

Q:白黒で描いてくれ!　
A:白黒出力機能は無い！

なのでプロンプトに『mono color』等を書いて、白黒っぽい出力を出してもらえ。
Q:線画で描いてくれ!
A:線画出力機能は無い！

なのでプロンプトに『manga line drawing』等を書いて、漫画っぽい出力を出してもらえ。

Q:Liveプレビューは？

下記赤丸のボタンを押しLiveに切り替え再生アイコンを押すと、Liveモードになり連続処理が開始されます。

ただ現状はフレームレートが遅くControl netの設定も微妙だと思ってます。

なので説明は割愛しております。

以上。