単なるホラー映画と思い期待しないで観たら腰を抜かすほど凄い映画だった。

小林正樹監督で小泉八雲の4つの怪談話を集めたオムニバス映画。

「黒髪」、「雪女」、「耳なし芳一」、「茶碗の中」と話は続く。

中でも耳なし芳一の映像は凄かった。大部分をセットで撮影しているが(ウイキペディアによれば日産車体工機の格納庫を使ったらしいが)、このセットが美しく ある意味芸術の領域に達し映画の格を上げている。平家の華やかな姿から滅びの美に変わっていく過程を大掛かりなセットと衣装で映し出している。広大なセットなのだが何か箱庭的な閉塞感もあり、そこが恐怖と美を見事に引き立たせている。

この映画で一番感動したのは最後の「茶碗の中」のラストシーンである。

何かハリウッド映画のような終わり方をして私は身震いするほどカッコ良いと思った。それまでの3話をひっくり返すような終わり方に感激した。

最近の日本映画のように最初から国内の市場しか狙って大量生産されるものとは明らかに格が違う。ある意味キューブリックの「2001年宇宙の旅」より早くこの映画が作らていたことは日本人として誇りだと思う。凄い映画を観た。

追伸 武満徹の音楽(サウンド)も前衛的でよかった。

 

50周年盤も出て改めて聴いてみた。

やっぱり凄い

ひとつひとつの曲のポップさはアビーロードの方が上だと思う。

でもアビーロードを聞いてもこの感動はない。

最後の A Day In The Lifeでこのアルバムは一気に興奮させてくれる。

その前の12曲は、この最後の曲の為にあると言ってもいい。

最後のEメジャーコードが鳴り響き 徐々に外の自動車の音や子供の声が聞こえてくると

ゆっくり現実の世界に引き戻される。

なんてすごいトリップなんだ。

何度聞いても鳥肌だ。

ドラッグを使わないでハイになれる。

この1曲でビートルズはポップスの頂点にいることがわかる。

こんな曲誰も考えつかないだろう。

20世紀の世界遺産だ。

 

歳をとることは悲しい

肉体的にも精神的にも劣っていく

誰かの助けがないと生きていけない

目は虚空を見つめる

自分の居場所が分からなくなる

アイデンティティなんてとっくにどこかに置き去りに

静かな無の中で生きるしかない

価値は見いだせない

とっても悲しい

誰にも知らされず誰も悲しまず野良猫のように死んでいく

 

邪悪な精神は皆無

なので新雪のように美しい

歳をとることは恐ろしく美しく冷たい

そして誰もここから逃げることは出来ない

その入り口はあるけど出口はない

それが現実

現実は誰にも平等に訪れる

好むと好まざるとに関わらず

 

ちなみにこのアルバム

Judee Sillの亡霊を感じてしまいました。

 

さあ鬱を飲み込もう
ほら暗い時間が君を支配するよ
何も無い未来に手を伸ばそう
さあ深く暗い淵を覗き込もう
暗黒を友達にしよう
青空なんか忘れよう
もっと深く暗い処へ
リズムなんてどうでもいいのさ
やせ細った魂だけが救い

兵士の影と青白い幽霊が道案内する
誰にも理解できない世界へ行こう

時間を逆戻りしよう

取り返しのつかないことをしよう

さあ鬱を身にまとい河を渡ろう

後戻り出来ない河を


今話題の映画 「ラ・ラ・ランド」を観てきました。

平日だというのに満員。私と同じ年配の人が多かったような気がします。

王道でベタなラブストリーであるのに凄く新しい躍動感に溢れた映画です。

冒頭のシーンですっかりこの映画の世界にどっぷり入ってしまいます。

まさに映画館を出る時、主人公になりきって踊りながら出てくる気分の映画です。

ハリウッドのエンターテイメントに対する底力と尊厳を強く感じました。

この監督の次作を既に期待してしまうのは私だけでしょうか。

 

 

今話題の「ラ・ラ・ランド」のデミアン・チャゼル監督の出世作。

凄い映画です。

19歳のジャズ・ドラマーと鬼教官との息詰まるストーリー。

観る前は「巨人の星」のような根性物をイメージしていたが、(実際 似たようなところもあるが)それだけではなかった。ストーリーが凄い。普通は鬼教官に育てられて最後はコンクールに優勝してハッピーエンドってのがよくある話だが この映画は違う。

絶対日本映画にはない展開だ。ネタバレを防ぐ意味で詳しくは書かないが、こんなストーリー展開予想もしていなかった。鬼教官は結局 性根の腐った人間だったのだ。

映画の評価はラストシーンで決まると私は思っているが、この映画のラストシーンは最高だ。

鳥肌が立った。カッコ良すぎる。

映画の途中で「無能な奴はロックをやれ」っていうポスターが出てくるけどちょっと胸が痛かった。

セッションより原題の「Whiplash」の方がいいのにね。

アル・クーパーといえばボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」でオルガンを弾いてたことで有名だが、去年の暮れにNHKで放映していた「NHKスペシャル ボブ・ディラン ノーベル賞詩人 魔法の言葉」にボブ・ディランを知る男として登場していました。
偶然その放送を観ていてビックリ。なんか小ぎれいなCDやレコードがいっぱいある部屋ですごくいい雰囲気でインタビューに答えていました。ああ、こんな老人になりたいなって感動してしまいました。
で、このアルバム。改めて聴くと凄くいい。ちょっと個人的に嫌なことがあったのですが彼の弾くピアノですっかり癒されました。
一時渋谷系のグループに人気のあった「ジョーリー」は、やはり名曲です。
 
もう45年近く音楽を追い続けている
レコードからCDへと媒体は変わっても買い続けている
CDショップも週に最低でも1回は行く
音楽は盗むものではなく買うものだ
だから買い続ける
好きな曲だけダウンロードなんて以ての外だ。
そんな私のような音楽ファン必見の映画を観た。

これはタワーレコードの一部始終を記録したドキュメンタリーだ。
サンフランシスコの小さな薬局からスタートし世界中に店舗を増やし繁栄するが音楽配信(ナップスター)の登場によって衰退し崩壊するまでを描いている
ブルース・スプリングスティーン、エルトン・ジョン、デイヴ・グロールも出演しタワレコ愛を熱く語っている。
タワーレコード関係者の熱い話も素晴らしい。
仕事を楽しみ仲間を信頼しタワーレコードは成長していった。
NHKのプロジェクトXとは違う不真面目な話もあるが音楽を愛する心が原動力となっている。
仕事に何の愛も感じなかった私にはシンパシーを感じさせるストーリーだ。
成長の先にどん底まで一気に落ちていく話だが最後に出てくる渋谷のタワーレコードがこのドキュメンタリーの最大の救いとなっているのが嬉しい。

All Things Must Pass
この曲が最後に流れるけど私は胸が締め付けられた。
そしてこの映画はこう教えてくれる
「全ての物は諸行無常なんだ」 と

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最近 山ほど買ったCD
その中でもお気に入りのアルバム
共通して言えるのは一流の音楽は素晴らしい
一流の音楽は心に響く

今更ですが、イーノとデビッドバーンのMy Life In The Bush Of Ghosts
発表当時、凄いショックを受けたアルバムです。
前衛芸術って意味不明なことを言うのではなくこういう音楽のこと言うのでしょう。
聴きやすいけど今まで聴いたことのない音楽。
天才ってカッコいいね。

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