昔は楽しみにしていたNHKの朝ドラだったが、ここ数年は夫が熱心に観ていて、私は用事をしながらチラ見するぐらいだった。
だが今回の「虎に翼」は主役の伊藤さんのハスキーな声と米津さんの主題歌が気になって、時々座って観るようになった。
それにしても今日のドラマの展開は、ドロドロで強烈、耐える妻だった梅子さん役の平岩紙さんの演技が素晴らしかった。
自分の夫のお妾さんだった人が自分の最愛の息子と…って、レディスコミックですか?(^^;
結果、相続だけでなく母業や義母の介護も放棄したことで、梅子さんは自由と自分を取り戻せた。
要は法律も使いようって話である。
そういえば私の父も昔、遺産放棄をしたと言っていた。
田舎の農家の家で、8人兄弟で父は一番下だったので、10代から地元を離れていた。
本家の近くに住んでいた兄弟たちは土地や遺産を要求したようだが、父は放棄をして欲しいと頼まれたとか。
父は毎年実家に仕送りをしていたが、それもどこに行ったか分からなくなってしまったが、親の財産はあてにするつもりは毛頭なかったそうで、裁判所に出向いてさっさと済ませたと話していた。
その後は帰省をすると、やけに実家や兄弟たちからの待遇が良くなったと言っていたが、父はどこかで見切りをつけていたのかも知れない。
そう思うと、父は物事に執着しないスッキリした人だったのだと改めて思う。
今日になって、那須でご夫婦で亡くなられた事件の長女が逮捕された。
情報では長女は母親の連れ子とのことで、父親とは血縁がなくとも母は実の親である。
写真を見ると確かに母親に似ている感じもするが、母親の方が酷い状態で亡くなったと聞くと、いったいどんな親子関係になってしまったのか、深い闇を感じてしまう。
そして札幌の精神科医の娘の殺人事件も、3年ほど前から医者の父親が娘との会話を録音しており、精神科の受診を進めたが、娘が「独房に突っ込めばお払い箱になって楽になると思ってるでしょ」と言って拒んだということが明らかになった。
自分が親に迷惑をかけていることはわかっていながら、ここまでになってしまうとは…。
どちらの事件も、極めて特殊な家庭環境だったのだろうか?
今日の朝ドラは衝撃的だったが、この二つの事件はドラマをはるかに超えている。
家族とは距離が近いが故に、一線を越えやすいのかも知れない。