背番号7番の暇つぶしブログ

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息子の通う幼稚園で、来月学芸会があるという。

そこで劇を演じるのだが、息子はくじ引きで「王子役」に選ばれたという。

それは素晴らしいことだと思ったら、なんと王子役は息子を含めて三人いるという、お姫様も同様だ。




ミュージカル「アニー」では、アニー役は二人選ばれる。
二人の子役が、原則日替わりでアニーを演じ、片方が体調不良などの場合にもう片方を出して、公演が中止されないようにしている。


王子役が三人だとしても、それぞれ違う場面に出るのだろうという想像は、的外れだったらしい。なんと三人いっぺんに出るという。
お姫様も三人いっぺんに(!?)。





実はこういったことは、最近は普通だという。
三人どころか十人のシンデレラがいたりもするという。全員が代わる代わる、主役と端役を演じることもあるらしい。

その理由は、「主役に選ばれなかった子がかわいそうだから」だという。
本当に子供が可哀想なのだろうか?




いったいどんな劇に、同じキャラクターの主役が複数登場するのだろうか。
すべてのストーリーは、それぞれの役に一人の役者、あとは例えば仮面ライダーの「ショッカー」や時代劇の「斬られ役」という謂わば「その他大勢」がいるのみだ。

こんど山田涼介主演で「金田一くん」があるが、「ハジメ」が三人いたら?水戸黄門が三人出てきたら?
もはや喜劇を通り越して、おふざけ以外の何でもないだろう。




子供たちが成長すれば、いやでも「選抜」が待っている。

かけっこをすれば一位とビリを選び、受験では勉強の程度で合格者を選び、企業は社員を選び、出世するやつが選ばれる。
そこには本人の努力や人間性以外に、タイミングや運なども作用するかもしれない。
全員が全員同じキャリアを歩くわけではない。


やりたいやつが、やれないことはある。
可哀想だが、我慢しなければならないことはある。
それが現実だ。




幼稚園は集団生活と就学前教育を行う場だと聞いている。
そこで今回のような措置をとることは、子供に何を教えるか。

どうしてもやりたいと我を張れば、周囲が我儘を聞いてくれる。
そんなように理解されたら、正しい結果とは思われない。

むしろ反対に、
正しく一人を選び、選ばれなかった子には選ばれなかった理由を理解させることが、教育ではないか。




私がたしか小学校五年の時、運動会の組体操の役割りがあった。
私は「太鼓」をやりたかったのだが、残念ながら選ばれなかった。

その理由は、私が学校を休んだ日に役割りを行ったからである。もちろんそんなことがあるとは知らなかった私は、先生にごねた。

すると先生は言った、

「学校を休んだ君が悪いのよ。だからいつも健康で学校に来なきゃダメなの。」

親の反応も同様だった。
学校を休むと、何か損することがあると私はそこから学んだ。




今の先生は、そういう諭しを子供にするだろうか。
出来ない理由を、ちゃんと教えるか。

全員にやりたい役をやらせるのでなくくじ引きで選んでいる点はまだマシだと思うが、正しくは一人を選ぶことだろう。
先生が責任もって選び、親にも子供にも正しく説明すべきではないか。




いや、私は、先生や幼稚園は、それが正しい姿だと認識していると思う。

だが納得しない親がいるのだという。

自分の子が主役を演じれないと泣けばそれを説得できない親がいる。説得することすら放棄する親がいる。そして幼稚園に言いがかりをつける親がいる。

ちゃんと、知人の教諭から聞いた話だ。




先生は落としどころとしてそういう方法を選んだのだろう。
ということは、三人の王子役を選んで子供たちに教えたいことは、

そんな親が許されるということと、妥協することなのだろうか。

だとすると、本当に寂しい学芸会ではある。





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