善人になるって、なかなか難しい。そう思った途端、眼前に最大の難敵がいることに気がついた。

 何時も最も身近にいて、感謝してもしきれない相手。

 前述した倒産劇の際も、彼女の「もう、いいんじゃないの。」という一言に救われた。その一言がなければ、まだまだ悲惨な末路を辿っていたろうと思う。

 その後、子供たち3人を曲がりなりにも大学へ進学させることが出来たのも、彼女の働きによるところが大きい。(無論、子供たち自身の頑張りも大きかったのだけれど)

 ことほど左葉に感謝しているのだけれど、生まれて此の方、甘やかされて育った長男坊、しかも外面だけは滅法いい、ときては我儘の向かう先は一点集中することは必定。

 ごめんなさいね。先に謝っておくわ。許してください。口では言い表わせない程に感謝しているのだけれど…。

 それで、もしも、あなたの受忍限度を超えてしまうようなときは、車道にでも放り投げてください。

 運が良ければ、自動車の賠償金が受けられるかも…


あ〜ぁ、また、善人から遠のいてしまった!