ずっと更新できていなくてすいませんでした…。論文作成したり仕事に追われたり音楽活動したりと12月はバタバタでした…汗 最近よく緊急手術が増えてきた気がします…今月は2日に1回は脳内出血や慢性硬膜下血腫、たまにクモ膜下出血の患者さんが運ばれてきました。中でも印象に残った患者さんについて話そうと思います。

その日運ばれてきた患者さんは生まれつき脳内の血管奇形がありその部分が破裂してしまい脳内出血を起こしました。病院に運ばれてきたときには意識もなく呼吸も不規則でこのままだと息が止まりそうな状況でした。CTという脳内の状態を見れる検査をすると出血していることを確認したのと、もう一つ危ないことを確認しました。それは破裂した周りの部分が腫れていたことです。このままだと脳幹(呼吸や循環の命令するところ)が圧迫されて死んでしまう状況でした。

急いで脳内の出血したところの血腫を取る手術が行われました。僕はその手術の器械出し担当でした。夜の23時ぐらいから始めて終わったのが朝8時だったので8時間近くかかりました… 脳内の血腫をとることはできたのですが脳の腫れたところが治らず後は薬を使って対処することになりいつ死ぬか分からないとても危険な状況で手術を終えることになりました。

手術が終わり医師から家族への結果を説明するところに僕も同席しました。先生からの説明は厳しい内容でした。患者さんはまだお子さんが小さく、このような状況になってお子さんはショックを受け放心状態、奥さんは涙を流しながら「手を尽くしていただいてありがとうございます」と何回も言っていました。場の雰囲気は自分が感じたことのない暗くて息が苦しくなりそうでした。先生からの説明が終わった後、患者さんと家族さんが少しでも落ち着いてもらえるようにと「個室で過ごしてもらえないか」と先生に提案し、個室で過ごしてもらうように手配、自分ができることはこのくらいしかできないと思ってたのですが奥さんから「お世話になりました、ほんとにありがとうございます」と頭を下げていました。そのときに自分の仕事の責任の重さと患者だけでなく家族の悲しみの気持ちを知った僕は家帰って1人でずっと泣いていました。自分の中では今まで出会った患者さんの中で1番命の重さを知った症例でした… 1年を通してすごく自分の感情が揺らされた気がします。今は仕事のやりがいもなくただ毎日目の前にあることを必死に乗り越えることで精一杯ですが来年はもう少し余裕が持てるようにしていきたいです。 年末なのに重い内容ですいませんでした… どうしても書きたかった内容だったので書いてしまいました。  来年はちゃんと更新できるようにしていきます。 良いお年を。