中学受験は親子の受験と言われるだけあって、塾弁、送迎、週テスト。組分けや合不合判定テストの帯同に説明会や保護者会。親が出る場面は多かった。


そんな中で、祖父母が全面に出てくる家庭もあった。両親ともに忙しいのだろう塾の送迎、説明会、テストの帯同も祖母が来ていた。


また別では、塾の世話どころか普段の生活も。朝晩の食事から学校の参観まで行くという、親よりも親らしい祖父母もいた。


奇しくも、同業でお忙しい職種のご家庭だったが、、、


祖父母が頼りになるのは、心強い限りだが、祖父母は祖父母で、親にはなれない。


2人とも、いい結果を生み出せていないように見えた。



1人は下位クラス落ち回避のため転塾。数ヶ月前からやる気下降気味で、小テストも居残り常連。組み分けテストの成績も下位クラスに抜かれていた。


転塾先は、自分から学ばなければ置いていかれる精鋭塾結果どうなったか



もう1人は、端的に言うと受験失敗。


受験したチャレンジ校と実際に進学した先の偏差値の差は20以上。


チャレンジ校以外も、たくさん落選していて、進捗を聞かされるこちらが心折れるほどだった。


進学先決定後、


うちの孫は3流の学校にしか受からなかったよ、と


頼むから戦い終えたばかりの孫に、今の言葉を言うなよと憤りすら覚えた。12歳の戦士へのリスペクトが足らない。


そもそも、もう少し「勝てる」受験プランを組んでやれなかったか。

何のために毎月一喜一憂しながらもテストを受けて偏差値を出していたのか。

受験校の過去問との相性はどうだったか。


偏差値ベースだけでみて、せめてここの学校には行かせたい。という想いやプライドもあるだろうが、チャレンジばかりは辛すぎる。


そして、進学先を決めたのなら。そこが、俗に言う滑り止めだったとしても、前を向ける言葉をかけてあげてほしい。


きっと自分以上に落胆する親や祖父母の姿をみて、さらに心はえぐられている。


それでも、時間は刻々と進み入学を迎える。


ここしか受からなかったから、仕方なくここに進学する。というモチベーションだと、楽しくなるものも、楽しくならない。


中学受験は「親子」の受験。これは真髄をついたものなのかもしれない。


3流学校へ進学したという孫は、能力別クラス編成の学校らしく、高校になった今、下から2番目のクラスにいるそうだ。


もちろん、、祖父母が前面に関わる家庭の全てが同じ道を辿るわけではないのだが…。