敦賀原発2号機、「不合格」へ…原子力規制委が再稼働認めない審査チームの結論了承

2024/08/02

 日本原子力発電の敦賀原子力発電所2号機(福井県)について、原子力規制委員会は2日、再稼働を事実上認めないとした審査チームの結論を了承し、審査結果を取りまとめるよう指示した。原電側の審査継続の要望を認めず、敦賀2号機は2012年の規制委発足後、初めて審査で「不合格」の原発になる見通しとなった。

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敦賀原子力発電所(左から1号機、2号機、ふげん)(2023年10月26日、福井県敦賀市で、読売ヘリから)

敦賀原子力発電所(左から1号機、2号機、ふげん)(2023年10月26日、福井県敦賀市で、読売ヘリから)© 読売新聞

 2号機の審査を巡っては、原電が原子炉建屋直下に将来動く可能性がある活断層がないことを証明できておらず、規制委の審査チームが7月26日、原発の安全対策を定めた「新規制基準」に適合していないとの結論をまとめていた。

 規制委の委員5人はこの日の会合で、原電の村松衛社長から意見を聴取。村松社長は今後1年以上かけて追加の掘削調査などを行うとし、「説明に全力を尽くしたい」と述べた。これに対し、山中伸介委員長は「(追加調査の計画は)具体性に乏しく、調査期間も不明確だ」と述べ、一連の審査に区切りをつけた。

 規制委は秋頃にも、審査チームがまとめた審査書を正式に了承する見通し。村松社長は会合後、報道陣に「再稼働を目指すことで変わりはない」と強調。2号機を廃炉にせず、審査を再申請する意向を示した。

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敦賀原発2号機で規制委が初の“不合格”へ 審査書案の作成指示