東京2日間(2012.3.30) その4
9時半頃ホテルをチェックアウトし、
予定では渋谷にあるアップリンクで原発の映画を
2本見る予定でした。
外は、今にも雨が降りそうでした。
10時30分から、原発の燃料になる黄色い粉
「イエロー・ケーキ」の真実を暴く映画で、
これがなければ原子力発電は稼働しません。
原料の鉱石からイエロー・ケーキを取り出す際に
処理不可能な放射性廃棄物を生み出してしまいます。
クリーンなエネルギー?
チラシの裏に書かれてあります。
舞い上がる放射性の粉塵、それは一方では毒、
そして一方では莫大なお金に結び付けられている。
人間の欲望が放射能にまみれる現場を見よ。
鎌沖ひとみ(『ミツバチの羽音と地球の回転』
『六ヶ所村ラプソディ』監督)
原子力利用は、核分裂を起こさせる前に、
鉱山でウランを掘り出す段階から放射能汚染と
被曝を引き起こす。小出裕章(京都大学原子炉実験所助教)
核燃料は、まず鉱夫を被ばくさせ、地域の人々と自然を侵し、
原発で地球汚染を生み、未来永劫の核のゴミとなる。
その穴を掘って埋め戻すが如き愚行が繰り返されるのだ。
飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)
原発そのものよりも、最も川上のウラン産出が持つ
構造的犯罪、不可視のテロをよく描き出している。
原子力問題の視野を拡大してくれる貴重な映画だ。
三島憲一(大阪大学名誉教授、東京経済大学教授)
日本で受ける原発の電気の恩恵は、
海外のウラン鉱の地にたまり続ける絶望的な量の
放射性の土砂や汚泥と引きかえなのだ。
藤村陽(神奈川工科大学教授)
ウラン鉱の埃の向こう側にある不透明な未来。
生活と一時の利益のために失われる命。
原発事故後の私たちこそ観るべきではないか。
田中優(未来バンク事業組合理事長)
ホビ族の予言より
母なる大地から心臓をえぐり出してはならない
それは灰の詰まった瓢箪と化し
やがては世界を破滅に導く
原発の燃料であるウラン採掘の裏に隠された真実を
明らかにした作品で、オーストラリア、カナダ、
アフリカのナミビア、旧ドイツ等世界各地の
ウラン鉱石採掘所を5年に渡り丁寧に取材。
採掘の段階ですでに発生し、処理方法が見出せぬまま
増え続ける放射性廃棄物の現状や採掘時の被ばくの恐れは、
原発関連の映画やテレビを見慣れた我々をも驚愕させる。
日本におけるウラン採掘事業
鉄腕アトムの妹の名前に採用されたほど
馴染みの深い元素であるウラン。
国内で発見されたウラン鉱床のうち、岡山県と鳥取県の
県境の人形峠の鉱床は実際に採掘され、
ウラン濃縮プラントも建設されたが、
採算に合わないために採掘中止。
2001年にはプラントも閉鎖。
だがウラン残土が民家近くで放置され
その処理を巡って最高裁まで争われた。
また東電をはじめとする日本企業は世界各地の
ウラン鉱山開発に出資し、国内の原発稼働用に
ウランを輸入し続けている。
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