【病院の付き添い】 
親(母)の胃カメラの検査に付き添ってきました。
親は数十年前にやった検査が、とても痛かったのと、
近隣の総合病院の胃カメラ検査は下手で痛いという噂で、
検査を避けていました。 
そこで私は、胃腸専門の病院ならカメラ検査の経験も豊富
だろうと、ネットで調べた病院に付き添って行ってきました。

看護師(婦)さんは、皆さん60歳は過ぎている
ベテラン看護師さんばかりでした。 
経験豊かなので、患者さんとのコミュニケーションが、
とても上手でした。 
まるで、ご近所の叔母さま、叔父さまの会話のような、
フレンドリーなコミュニケーションの声を耳にして、
和みました。

「看護婦さん、感じいいね」と言って、親と頷きました。

個人病院の多くは、院長と婦長の人間性で、
その病院自体のカラーや雰囲気が決まるように
感じているので、とても好感触。 

院長は、70前後のお話好きの男性で、声も大きいので、
他の患者さんを看ている声が漏れて聞こえてきます。 
院長の話し方は、なんというか、
とても生き生きとしていて、仕事を楽しんでやっている
エネルギーを感じる話し声でした。
診察を待っている間、他の患者さんとの、
こんなような内容の会話も聞こえてきました。

「別に薬、飲まなくてもいいけど、30日分、出しておくね」
「毎日、飲まなくたっていいから」
「(薬)あるだけで安心なんだから、ね」
「本当に調子悪い時、なかったら、困るでしょ?ね?」

…思わず、笑みになってしまいました。 
看護師さんを見ても分かりましたが、
やはり院長も良い先生のようだ。

予想通り、親と一緒に診察室に入ったところ、
とても丁寧に説明してくれました。 
付き添い自体も歓迎してくださって、
当人(親)の顔よりも私の方を見て説明してました。 
検査に関することだけでなく、
(検査とは直接は関係のない私の知っている)
薬についての(患者には知られていない)副作用
についても教えてくれました。

親は看護師さんの指示の元、検査の準備をし、
その間、院長は、私に、様々な胃カメラを見せてくれました。 
ケースに入った、昔、使っていた、とても太いケーブルの
胃カメラなども熱心に説明しながら見せてくださりました。

さて、いよいよ胃カメラ検査です。 
親の鼻から、カメラケーブルを入れました。 
なんだか、とても痛そうな、苦しそうな表情を
しているので、手をさすってあげました。 
でもあとで聞いたところ、〔昔、検査した時よりも)痛みは、
ほとんどなかったそうです。

通常は、この鼻から管を通された状態で、頭の上にある
モニターを見ながら、先生に自分の胃と腸の中の説明を
してもらうようですが、本人(親)が、その状態で見ても
分からないので、目をつむってもらって、
私がモニターを見て、先生に説明していただきました。 

親の内臓を見る経験は初めてでした(笑)。 
親の胃腸は、素人目が見ても、とても綺麗でした。 
異常なしです。 
モニターを見て、私が気になったところなども、
先生は丁寧に教えてくれました。

ついでにピロリ菌の検査もやってもらいました。 
ピロリ菌は現代の若者にはいないので、井戸水が原因とも
言われていますが、実際のところは分かっていないそうです。 

私の年齢だと30~50%の人が持っているそうで、
親の年代(76歳)になると70~80%の人が体内に
持ってしまっているそうす。 
けれどおかげさまで親の検査結果はピロリ菌もいませんでした。

私は親に、「ずいぶんお育ちがいいんですね」
と笑いながら伝えました。

また(こんなにいい雰囲気なら)自分もピロリ菌の検査して
みようかな、と話すと、スッと、いつの間にか別の看護師さんが
私の横に来て、丁寧に説明してくれました。
そして二人で先生や看護師さんにお礼をいい、病院をあとにしました。

心配事が一つ減ったように、親は笑顔になっていました。
親は朝からなにも食べてないので、近所の回転寿司に寄りました。
親は、ここ数ヶ月、食事もあまり食べれてなかったのですが、
この時は、海鮮丼を完食していました。

岡田和樹

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