産まれた時から性別は必ず決まっている!私は男の子として産まれた。高校の頃までは自分が男である事には何も違和感もなく彼女だっていたし部活や筋トレだって没頭していてその時には既に立派な男の身体になっていた。私が性別にコンプレックスを持ったのは高校卒業し働き出した頃だった。今まで短髪だったけど髪を思いっきり肩まで伸ばしメイクなどをして半年以上友達に合わないようにした。ある日LINEで友達(後輩の女子)からメールが来て「久しぶりに合わない?」って言われた。正直内心嬉しい反面こんな自分の姿を見て絶対悲しむだろうと思い「今はやめておいたほうが良いよ」と返事をした!すると「今君に絶対会いたいんだ!どんな姿でもいいから!」そう返事が来た。
 久しぶりに友達と会うけど不安が大きかった。
私は紛れもない男性、絶対からかわれると思い待ち合わせをし遠くに見えた友達に恐る恐る手を振ってゆっくりだけど歩いて近づいた。
この時友達に「可愛いじゃん!似合ってるよ!」と言われた。私は素直に泣いて友達に抱きついた。正直こんな肩幅が広くてゴツゴツな女なんてあるわけないしましてや可愛いなんて言われるとすら思ってなかったからとても嬉しかった。その子は私のことを本当に心配していて性別にコンプレックスを持っていた事も薄々わかっていたそうです。「これからは手術して女の子になるんでしょ?」「君は立派な女の子だよ!自信持ってね!」と言い姿を消した。
 夜、私ははLINEを開き彼女に「ありがとう」と返事を送った。既読が中々付かず1週間経っても連絡が取れず私は携帯でも変えたのかなと思い少し不安だったがLINEに「明日会いに行こう」とメールを送った。しかし次の日、違う友達から電話が来て「病院に来て!」と言われた。私は察して咄嗟に車を猛スピードで運転し病院え向かった。電話した子が病院の入り口に立っていて無言のまま私を病室へ連れて行った。そこには酸素マスクをつけた彼女がいた。彼女は持って後1カ月らしくもう二度と目を開くことはないと言われた。友達から「おい!何であの時素直に言えなかったんだ?お前の彼女じゃないのか?」と言われた。ベッドの横には手紙が置いてあった。手紙には彼女の震えた字でこう書いてあった。「あなたは世界一可愛い!いい男見つけて私の代わりに子供産んでね!」と書いてあった。そんな事出来るわけないと思っていたけど友達から「お前はもう男じゃない!立派な女の子なんだ!だからよ俺と結婚してくれ!」と言われた。 すると彼女は奇跡的に一瞬だけ目を覚ましこう言った。「いい男見つけれてよかったね」と言って息を引き取った。
彼女の死から1年後、私は性別適合手術を受け子宮の移植も完了し完全な女の子になった。


「ふふっ!蹴ったね!」
私は陣痛に耐えながら無事出産し天井に向かって「○○さんあなたの代わりに子供産んだよ」と叫んで赤ちゃんと一緒にぐっすりと眠った



                                      完