何者かに精神が乗っ取られている?10年前、人が変わったように急変した神に何があったのか | ルーメン・イストワール

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EDENS ZERO/Mashima HERO'S/FAIRY TAIL/RAVE

概要


デッドロックの校長・神

ヤクトが殺そうと考えている宿敵で、天界・魔界・人間界、全ての世界"三界"で最も強いと言われている。

言うなれば「最強の生物」。

そんな神は、ヤクトの父親・ヤズマが神の護衛をしていたある時、急に人が変わったような瞬間があったようだ。

読者もヤクトも今の極悪非道な神しか知らないけど、そんな神に対してヤズマは「何があったのですか!!?いつものあなたではない!!!」と指摘している

ずっと側にいて守ってきたヤズマだからこそ分かる変化。

この時、一体神に何があったのか考えてみたい。


まずは、簡単に神についておさらい。

  • デッドロックの校長
  • 三界全てをすべている
  • 全世界最強の力を持っている
  • ヤクトからは「最凶最悪の男」と言われている
  • 過去に他の神を殺している
  • 時折人間を悪戯に殺して遊ぶ等の残忍な性格をしている
  • 四魔教に力を与えている(詳細不明)
  • 神を信じぬおろかな一族を駆逐する為に「ゴッドセイブズ」を使役している
  • 10年前、黒竜の集落「アクノホライゾン」を滅ぼした

10年前

その発端は、10年前黒竜の集落「アクノホライゾン」で起きた事件に起因する。
ある時、夜中に突然神が訪れ、ゴッドセイブズのヤズマを呼び出した。
ちょうど隣にヤズマの妻がいて、神が言った一言が「私に一晩貸せ」

唐突な言葉に黒竜の一族は困惑し、ヤズマも「あ…あの…おっしゃってる意味が…」と理解に苦しんでいたが、それを再度「私がかわいがってやると言ってる 手足がちぎれてしまうかもしれんがちゃんと返すさ」と説明していた。
女性なんていくらでもいると思うが、あえてヤズマの妻を欲したのは、ヤズマがよく自慢げに話していて興味が湧いたのかそれとも人の妻だからこそ興奮するタイプなのか、何にしても残忍な言動。
普段戦っている自分の為にヤズマを全く気にかけていない。
「冗談ですよね」と確認したヤズマだが「神は冗談を言わない」と否定されていた。

普段の神じゃない

ヤクトが尊敬する父が、神の元で働いていたと聞いて、父自身は正義の側のキャラなのか悪の側のキャラなのか気になっていた。
邪悪な神の元に仕えているとしたらヤズマもその思想を支持しているという事で、それならどうヤクトの神殺しに繋がるのか分からなかった。
そもそも父が悪い人物なら同罪なので、殺されたからといって神を殺そうと憎むものなのかと。
その答えは、ヤズマはある程度真っ当な正義感を持っていて、元々神も尊敬に値する善良な人物だったのではないかと思う
ヤズマは悪事を働いている素振りが一切感じられなかったし、神が非道な事を言った時は「何があったのですか!!?いつものあなたではない!!!」と反応している。

このような発言から、以前までの神は全く違う人柄で、ヤズマのスタンスがブレない上でついていく事ができたんじゃないだろうか。
あくまでヤズマはこの仕事に誇りを持っていたように見える。特に嫌な部分があったようには見えない。
元々神は良い人間で、10年前のある時人間性が急変した?
果てにはヤズマは「……あんた…誰だ?」とまで言っている。
文字通り人が変わったと言えるくらい大きな変わり様。
姿や見た目に何かは言ってなかったので、そのものが変わったというより、精神や心の部分で変化が起こったように見える。
一体何があった?

偽物

第2話で「なぜ神を殺したいんだ?」とヒエンから問い詰められた時「偽物だからです あの神は偽物なんです」と答えていた。

「どーゆー事?」とフレイが聞くと答えていたのが「よく考えたらおかしいでしょ 『魔界』を統治してるのが『神』って話 魔界の統治者といったら普通『魔王』とか『悪魔将軍』とか『地獄皇帝』とか とにかく神が統治する前この魔界には真の統治者がいたハズです 僕は魔界を真の姿に戻したい」という話。
それを、神殺しの理由として1番に話していた。
6話では「けどさ…そろそろ教えてよ ヤクトが神を殺したい理由」と改めて聞いて、話の最後に「あの神は偽物なんです 生かしておく訳にはいきません」と言っていた。
2話で言っていた「あの神は偽物」という言葉の意味に隠されていた真実はこういったものだったんだろうか。
一見全て繋がったようだけど、気になる部分もある。
何かがあって心変わりした今の神を「偽物」と表現するとしても「よく考えたらおかしいでしょ 『魔界』を統治してるのが『神』って話」という部分には繋がらない
2話でヤクトが言っていたのはそもそもの存在に対してで、6話で言っていたのは神自体は以前と変わっていないけどその精神性、中身が「偽物」にすり替わっているというような話っぽかった。
2話で言っていた「偽物」と6話で言っていた「偽物」では、何故意味が違うのか。
考えられるとしたら…
  • どちらかが意図したブラフ
  • かつてはいかにも魔界の統治者っぽい性格をしていた
意図したブラフの可能性も十分にありそうな気がするなぁ。
ヤクトの過去、まだ説明のつかない部分がいくつかあるんだよね。
3話で回想された描写に繋がっていないのと、それを「立派な建前」として「嘘」と考えているミコトの疑念。
こららが保証されない限り、まだ完全に信用はできない。

では、次に具体的に神に何があったのかいくつか可能性を挙げて考えてみる。

①精神が乗っ取られた

真っ先に思い浮かんだ可能性はこれ。
本当に善良な人間性をした人物であったが、何者かに精神が乗っ取られた
当然悪い人物。
神の持つ絶対的な力と権力を持って自由奔放に生きている。
今の神を見ているとまさに神の力を際限なく使った生き方で、まるで強大な力を思うがまま使ってるように見える。
それは、悪人に精神を乗っ取られたから?
ちょうど、今真島先生が週刊少年マガジンで連載してる『EDENSZERO』でも似た境遇の人物がいる。
主人公にとって育ての親であり敵になってしまった魔王ジギーは、実は黒幕に精神を乗っ取られていた事が判明した。
あれと同じように何者かに心を支配されたのか。
奇遇にも「魔王」という、この物語においても重要な要素がまるで人が変わったような変化を遂げてるのも気になる関連性。
もしかして、神は魔王ジギーとリンクする人物である可能性も?

②自ら闇に落ちる事件があった

①とは逆の発想で、本人にとって不可抗力ではなく、望んで自ら意識的に邪悪になった可能性
何者かに精神を乗っ取られたとかではなく、何かのキッカケで自分から闇に落ちた。
まるでこれまで築いてきたものが全てどうでも良くなったかのように感じて、自暴自棄になったようにも見えなくもない。
だとしてあんな事するか?と疑問ではあるが…。
良くも悪くも「神」という立場に疲れてしまったのかもしれない

③何者かが神に化けている

①でも②でもなく「人が変わった」かのような変化と言えば、何者かが姿だけ化けてる可能性
「……あんた…誰だ?」とまでの言い草が特徴的で、そこから考えると本当に神ではない何者かなんじゃないかと考えた。
ストレートに考えて浮かび上がったのが、何者かがその姿に化けてる可能性。
だとしたらヤズマが「いつものあなたではない!!!」と言うのも当然だし「……あんた…誰だ?」と感じるのも納得。
そもそも本当に人が違うのだから。
だとしたら、その人物は何が目的か。
神の力と権利があれば何でもできると思うので、可能性の範囲が広い。
その後、本物の神が出てきていないあたり、神を封じる何らかの手段があったんじゃないかとも思える

④二重人格

最後に思い浮かんだのは、二重人格説
それもシンプルに人が変わったような変化を説明できる。
同じ人間に二つの人格があれば、ああまで変わるのもあり得るよねと。
問題は何故あのタイミングで突如覚醒したか…だけど。
人格の主導権を奪うタイミングを見計らっていた?
漫画『アンデッドアンラック』に出てくる主人公も二重人格で、普段はもう一つの悪い人格を封じているのだけど、それのようにこれまで封じていた悪い人格が何かをキッカケに解放してしまったというのも面白いと思った
これも意外と辻褄が合うんじゃないかな。

以上、4パターン考えてみた。
まずは、初めて「あの神は偽物なんです」という話を聞いた時に「嘘」だと考えていたミコトのリアクションが気になる。
その反応如何で再考の余地が生まれそう。