扉絵
扉絵は、ジョギングしてるウェンディ&シャルル。
珍しいシチュエーション。
ジョギングしてるなんて健康的で良いですね。真面目なウェンディの人柄を感じます。
鎧の錬成
前回、エニーが換装した力はやはり「錬金術」。
シグナリオ姉妹の力が「世界の錬成」で、ルソー戦でその力の自由度高さは実感してただけに、そうなんじゃないかなと思ってたアンサーでした。
エニーがエルザと同じ「騎士」の魔法を使うってよりよっぽど受け入れられるよねと。
それに関して特に驚きはなかったのですが、面白かったのはエニー側のエルザに対するリアクション。
エルザと剣を交え「私も驚いているぞ 魔道に通ずる者が剣を扱えるとは…」と感心していました。
これ盲点な発想だったけど、敵側からしたら当然なんだよな。
魔導士ってどちらかというと「杖」なんかを使うイメージだし、その系統は多種多様と言えど「剣」なんてどちらかというと真逆の性質を感じるアイテム。
読者はもうエルザの戦闘スタイルが浸透してるけど、本来こういう反応が普通なんだよね。
「魔導士なのに剣を使うの!?」みたいな。
エルザが出てきた初回のサブタイトルは『鎧の魔導士』でそういうギャップを感じさせるものだったんですが、もうすっかりそういう感覚を忘れていました。
エルザの戦い方に驚くという意外な反応で、本来のエルザの立ち位置に気付かされて面白かったです。
エニー、やってる事は大体エルザと同じなんですが、全体的なオーラが対照的なような気がしました。
エニーは少し悪魔っぽいような。
禍々しくい漆黒の鎧。
無数の黒い剣を操る姿がかっこいいです。
それはまるでエルザの「天輪の鎧」を彷彿とするもので、配色が真逆なところが対比的に感じました。
同じ力だけど、黒い姿が強キャラ感あってかっこいい。
黄金の袋の目的
今回は、黄金の梟の目的が判明して興味深い。
エルザが問うた「貴様等の目的は何だ?」という疑問。
エニーが答えたのは「歴史の錬成」でした。
「全ての竜を殺し…いまだかつて訪れた事のない平和 竜に怯えない世界を作る」…それが目的。
正直かなり意外でしたね。
確かにドラゴンの被害者ってアースランドに何人もいそうですが、そもそもこの時代では表立って活動していないし、仮にどこかに竜がいても、まさか錬金術士達がそれを脅威と思ってるとは思わなかった。
気持ちは分かるのだけど、どうも黄金の梟の存在意義と不一致を感じるというか。
「何かを錬成したい」類のイメージはありましたが「竜」が関連してたのは意外です。
そもそも黄金の梟自体ビエルネスに操られた組織でもありますので、彼等に特別な目的があるとしても少なくとも「竜退治」ではないんじゃないかと。
エルザも「金神竜ビエルネスが残るというのにか」と言ってる通り、ある意味宿主のような存在を全滅させようと考えてるという。
加えて意外だったのは「我々はイシュガルの惨劇を見た アクノロギアによる恐怖の時代を」と言ってるところです。
え、ずっとギルティナ大陸にいた人じゃないの!?
違う大陸に移動するってこの世界ではなかなか稀有な行動だと思うけど、どういうキッカケで移動し、何故それを見たのだろう。
「アクノロギアによる恐怖の時代」という言い方も引っかかるもので、確かにアクノロギアは世界を滅ぼしかねない力を持っていたけど、それは1年前の戦いの最終盤。
それまで何度か人類と関わる事があっても表立って厄災とはならず「時代」と呼べる程の影響は与えていないように思う。
とするとしっくりくるのは、400年前の竜王祭時代?
あの時代はまさに長期間に渡ってアクノロギアが竜を滅した時代で、その影響で人類も被害被ったのは想像できるんです。
竜王祭という戦争はアクノロギアが起こし、人々も多く死んだ時代だから。
それならあの言い方もしっくりくるけど、400年も生きてるのどういう事なのか分からない。
もしかして400年前に生きてた人間を人体錬成して蘇らせたのが黄金の梟の錬金術士?
平和への想い
「平和より仲間を選ぶ」というのはまさに妖精の尻尾の理念ですね。
それを象徴とした言葉をマカロフも言ってる。
「我等は正義ではない!!!!我等は意志で動く!!!!我等が絆と誇りをかけて家族の敵を駆逐する!!!!!」と言ってた通りの理念。
こういうものが妖精の尻尾における大事な価値観とエドラス編あたりの単行本のあとがきで真島先生も言っていました。
世界平和に繋がるかもしれないけど、妖精の尻尾が守りたいのは第一に「家族」。
なので「平和の為に生贄になってくれ」みたいな申し出は受け入れられないわけです。
「それが世界平和に繋がる事でも私は貴様を斬る」…そう言い切って刀を構えるエルザがかっこいいです。
家族の敵を斬る為のバチバチの殺意を感じるもので、覚悟が決まり過ぎてる。
こういうところ歴戦の戦士で、存在感が半端ないです。
流石動けないのに気迫だけでナインハルトの屍のヒストリアを無力化した女。
「平和より仲間を選ぶというか」とエニーに言われても「一片の迷いもなし」と言い切って「仲間がいる事が私の平和なんだ!!!!」と言って斬りました。
いつもの妖刀紅桜でトドメの一撃。
毎度のお約束ですが、防御を全て捨てたこの状態が1番強いという。
もうこれだけで良いじゃん!とツッコんでしまいます。
シグナリオ姉妹はそれぞれ1話ずつ使って倒して呆気なかったですね。
特にエニーの方は前回ラストで力の片鱗を見せつけて今回で退場という。
2体一対のキャラって時点で嫌な予感はしていましたが、やはり描写に差はありました。
まぁエニーはルソーより格上っぽい描写はされていたので、強いんでしょうけど。
エルザの前では成す術もなかったか。
ルソーのドリームデスワールドのように世界錬成ならではの戦い方をもっと見たかったので、そこは残念。
ナツ敗北!?
世界錬成が解け、元いた場所に戻るというRAVEの魂の宮殿のデジャブ。
あれも力を使ってる者を倒し、元の空間に戻ってきました。
こういう異空間から一斉に戻ってくるの好きです。
デスゲームのようなフィールドから戻ってきて安堵する。
困惑する妖精の尻尾の面々に「シグナリオ姉妹の世界が解かれた」と説明するマスターデューク。
「しかし一足遅かったな」と言い「欲しいモノは手に入った」と言い、頭を掴んで持つボロボロのナツを見せつけました。
ナツ、敗北!?
流石に本来の実力はナツが上でしょうし、アテナが戻ってきて一時優勢っぽかったですけど、それでも倒されてしまった。
デュークの方は無傷で圧勝したようですし、現実を受け入れられません。
もう黄金の梟には攻勢に出れるターンで慢心しまくってたタイミングで、良い絶望感のヒキだなと思いました。
おそらくこの後勝つ為の前フリだとは思いますが、それでもあのナツを一時圧倒したってヤバい。
この人、めちゃくちゃ強いんじゃない!?
デュークの戦闘を見るのが楽しみ。