Gate of Nightmares第12話『巨大樹の出会い』感想 | ルーメン・イストワール

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扉絵

扉絵は、アゼル達の帰りを待ってると思われるマガ太。

あ、マガ太って今回の任務には、ついてきてないんだっけ?

別にそういう話もなかったけど、言われてみれば、全く姿を表していないな。

ナイトメアって、コミカライズだと、サトシのピカチュウみたく常に一緒に行動してる状態なので、ここまで出てきていないのは、ギルドで待ってるからなんですかね。

涙を瞳に浮かべてアゼルを待つマガ太は、まるでご主人の帰りを待つ飼い猫みたいで可愛い。癒し。


無自覚でレムリアスに入っていた

ゲトメアにおける「レムリアス」という設定、未だに理解が乏しくて、異界なのか、現実世界に異界の一部があるのか、よく分かっていなかったんです。

一応設定上は前者だけど、現実世界のウィスタリアにだって、ナイトメアはいるしなぁと。

どこまでがレムリアスで、どこからかが純正な現実世界なのか、判断が難しい。

この精霊の森も、果たして現実世界なのか、悪夢の世界なのか、よく分かっていませんでした。

アビゲイルの話によると、アゼル達がいつの間にかいた場所は「異世界レムリアス」で「無自覚で入っていた」そうです。

鴉天狗によると「ゲートは空間の裂け目のようなもの 大きさも形も様々」との事で「気づかぬ内に足を踏み入れる輩も多い」んだそう。

レムリアスゲートと現実世界の関係性って、そういう風になってるんですね。

もちろん任意で入る事もできるだろうけど、気づかない内に迷い込んでしまうパターンもあるのか。

最初は、異世界のレムリアスって遠いイメージがあって、なのに原作ゲームだと「レムリアスクエスト」というナイトメアを収集するイベントがあるので、どういう設定の世界観になってるのかよく分かっていなかったんです。

こうやってコミカライズとして話を読者が理解しやすいよう展開してくれると、原作理解も深まる…!

原作を読み解く情報として、めちゃくちゃ有難いです。

アビゲイルの動向も詳細に語られて、面白いですね〜。

やはり扉絵で起こっていた出来事と話が繋がっていて、そこでウロボリアの事を知ったと。

確かに、アゼル達を助ける為に出てきた時、異常に話の飲み込みが早かったけど、そういう秘話があったのか。

事前にウロボリアの話を聞いていたなら、納得。

それならあそこまでスムーズに戦う選択をした行動も頷けます。


鴉天狗の移動方法

いつの間にか訪れていたレムリアスに、見つかった多くの失踪者。

となると、これだけの人数を連れて帰る難しさが問題になってくるんですが、そこでアゼルが助けた鴉天狗が力を貸してくれました。

他の漫画でも見た事のある、大量のカラスを土台に空中を浮遊し飛ぶやつ…!

漫画でよく見かけるやつですね…!

よく落ちないね?っていうシビアに考えたらツッコミどころもありますが、ファンタジー描写として好き。

魔法使いが箒に乗って空飛ぶとかその類のファンタジーだね!

動物が自分達の個性を活かして、特別な行動をするとか、ファンシーで好き。

これもめちゃくちゃ鴉天狗らしい行動だった…!

性格・人柄ってより「カラスのナイトメア」としての個性。

見開き使って、鴉に乗り浮遊するアゼル達の姿は、コミカライズ版でしか見れない光景だった。

未知の力にはしゃぐアゼルや、対照的に高度の高さにビビりまくってるエマ、後ろに仁王立ちして安定感のなさげなエスティオまで、全員それっぽいリアクションでクスッときました。

ラミアクイーン戦と比べて、一見何で組み込んだのか分からないコミカライズオリジナルのくだりですが、これの意味は「話の縦軸の進行」じゃないかなー。

今回、1番のメインは「メルルとの出会い」。

原作通り、巨大樹から落ちてきた少女との出会いが描かれましたが、それだけじゃ漫画の話として違和感があったと思います。

そもそも戦闘と比べてページを多く使って描くイベントでもないし、ゲームだから自然に描けたワンシーン。

もし、メルルの出会いを単品で出していたとしたら、唐突感があったと思う。

一応の問題提起と解決を話の構造としてまとめたからこそ、ラストのメルルとの出会いがよりドラマチックになっていたと思う。

カラスに乗って空を見渡している時に、メルルが出てきた「巨大樹」の話が説明されるのも、見事です。

メルルとの出会いの唐突感を無くす良い前振りになってた。


巨大樹の出会い

てか、ぶっちゃけると自分的にこの精霊の森編の話の1番の楽しみって、エスティオ&アビゲイルvs.ウロボリアで、メルルとの出会いは読むまで完全に忘れてたんだよね。

確かにメルルの方が、エスティオやアビゲイルと比べて主要キャラ度は高いんだけど、基本話のジャンルはバトル!バトル!バトル!

メルルが好きじゃないってわけじゃないけど、七星騎士団と五聖十レベルの強者の戦いの方が少年心をくすぐられてワクワクしてた。

だから、ウロボリアが退散して、漫画的に次回何を描くんだろーと思ってたので、現実世界の帰還とそれを活かすメルルとの出会いが描かれて、個人的には二重の意味で「なるほど」と思いました(笑)

そういえばそうだったし、こういう状況になったからこそ、話が自然に頭に入ってきた。

ある意味、まるで原作ストーリーを知らない人の気分で物語に没頭できたのが楽しかったです。

巨大樹とメルルの関係性も、より詳細に描かれていたんじゃないかな。

巨大樹が発光し、その光が集まって、メルルを召喚したような光景。

原作ゲームだと、ここはただ単にメルルが空から落ちてただけのシーンになってたような…。

漫画だから状況を細かく確認しやすいという都合もありますね。

1ページ使ったメルルの登場も特別感強かったなー。

光が集まり、そこから出てきた謎の少女。

漫画の表現方法としても、線が太く描かれ、それでいてトーンなんかは貼られていないので「光ってる」というのがめちゃくちゃ分かりやすかったです。

こういう特殊な表現がちゃんと分かりやすいのは、何気に凄いと思います。

落ちてくるメルルをキャッチするのも原作通り、目覚めたメルルが発した言葉も原作通りの精霊の森編ラストです。

「こ…この世界は…終わろうとしている…」。

謎の少女が放った意味深な言葉。

めちゃくちゃ不吉な終末の予言。

この意味は、原作ゲームでもまだ明かされていません。

一体、この少女はアゼル達をどんな運命に誘おうとしているのか!?