祇園祭の山鉾巡行2011
(どの写真もクリックすると拡大します)
日曜日の山鉾巡行となった2011年、
晴天の下での素晴らしい巡行となりました。
私は、四条通の大丸百貨店の前で観てました~
先頭の長刀鉾の稚児が注連縄を朝の9:00に切って、
32の山鉾が順番にスタートします。
山鉾の巡行順はあらかじめくじ引きで決まります。
ただし、先頭の長刀鉾など、
巡行順が最初から決まっている山鉾がいくつかあり、
これをくじ取らずといいます。
以下、巡行順に各山鉾の様子をアップしま~す。
1 長刀鉾(くじ取らず)
2 霰天神山
3 孟宗山
4 芦刈山
5 函谷鉾(くじ取らず)
6 油天神山
7 四条傘鉾
8 保昌山
9 月鉾
10 太子山
11 占出山
12 木賊山
13 鶏鉾
14 伯牙山
15 綾傘鉾
16 郭巨山
17 菊水鉾
18 白楽天山
19 山伏山
20 蟷螂山
22 岩戸山(くじ取らず)
23 船鉾(くじ取らず)
24 北観音山(くじ取らず)
25 橋弁慶山(くじ取らず)
26 八幡山
27 鯉山
28 役行者山
29 鈴鹿山
30 黒主山
31 浄妙山
32 南観音山(くじ取らず)
以上32基のワゴン、最初の長刀鉾から最後の南観音山が通り過ぎるまで
約2時間半かかります。
さて、山鉾巡行の花と言えば、
ビジュアル的には鉾の前に乗り込んだ司令塔の方々ですが、
実質的に大きな力を持っていらっしゃるのは、
↓この小さな箱を持っていらっしゃる方です。
この中には、山鉾巡行の順番を決めるくじが入っているんです。
実はこの山鉾巡行の途中にある四条堺町に
くじ改め所という場所が設けられていて
この箱の中に入っているくじが奉行によって改められます。
ここで各山鉾はいったん停止して、くじ改めのセレモニーが始まります。
今や山鉾巡行の順番は、新聞やチラシにも印刷されて載っていますが、
意固地なまでに官僚的にくじを一つ一つ確認します。
こうなったら、ズルして前の山鉾を抜かしちゃったり、
くじ改め所を無視して通り過ぎちゃう山鉾が出てくると
かな~り楽しいんですけどね(笑) 絶対にありえないでしょうけど(汗)
セレモニーが終わると、
停止していた山鉾に巡行を再開するように合図します。
そして、山鉾が前を通り過ぎます。
このセレモニーが時間をとるために、
山鉾巡行は最初の長刀鉾から最後の南観音山が通り過ぎるまで
約2時間半かかってしまいますが、
本物のプロシージャーに基づく伝統を保存する上でも、
このセレモニーを未来永劫続けていただきたいと私は思います。
最後に、今年も素晴らしい山鉾巡行で
しっかりと目の保養をさせていただくとともに
京都に息づく悠久の歴史と文化を感じさせていただきました~!
この日のために1年中練習を続けて山鉾を巡行させる保存会の皆様、
町や家屋を進んで見せてくださる地域住民の皆様、
山鉾巡行を含めた祇園祭を支援する企業・団体・個人の皆様、
観客が安全に楽しめるよう尽力されている警察・交通関係の皆様に
深く感謝する次第です。
なお、祇園祭はまだ終わっていません。
山鉾巡行でビジュアル的なクライマックスを迎えてしまいましたが、
祀りという意味では、むしろこれからが本番です。
祇園祭の謎→[1.八坂神社] [2.御霊会] [3.祇園祭の正体]