我が家の「小町ちゃん」
小町は一年半前から病気なのだ

一年半前まではその辺を走り回っていうことも聞かない元気っ娘だった


それが外でモグラと戦ったらしい

お母さんの話だが、小町がモグラと戦ってて珍しいと思って見ていたそうだ


そしたらいきなり小町が
「キャン



」
何かされたのかな?
その次の日から小町の闘病生活が始まった…
始めは大人しくなりご飯も食べなくなったため
モグラに負けたのがショックだったのだろう?
っという程度にしか思ってなくてそのうち良くなるだろう



程度にしか思っていなかった


それが…
二週間も続いた頃異変が…
小町の体の毛が抜けてきたのだ…
あれ?
っと思い無理にご飯を食べさせるようになった

そこからが早かった…
3日くらいの間にどんどん毛がなくなっていって尻尾なんかはまるで毛がなくなってヨチヨチ歩きしか出来なくなってしまった

マズイ………

すぐに病院に連れて行った

検査をした

あらゆる検査をした

先生の診断は

「健康です

」
……………………
んなアホな


どこの世界に体の毛が抜けて足がプルプルしてヨチヨチしか出来ない健康な犬がいる!?
先生に何度も聞いた

しかし、ウイルスも出ない、悪い所もない
健康な数値ですので問題はありませんので精神的な物でしょうね

としか言われなかった。
納得は出来なかったが先生がいうなら信じるしかなかった…
それから数日で小町の体の毛はほとんど無くなってしまった…
ご飯は無理矢理だがちゃんと食べてくれる

体がプルプルしてるから温かそうな服を買ってきて着せてあげた


あまりに体もやせ細ってきたから運動させなきゃと思い
外にも連れ出した

歩きはしないが抱っこして一緒に外を歩いて、たまにおろして歩くのを見たりした
すれ違う人からは変な病気を持った犬だと思われ誰も近寄ってはくれなかった…
人なつっこい小町だったので無視されたり嫌な視線を感じたりするのも辛かっただろうな…
犬の病気はお金がかかる…
とても一般家庭に耐えられないくらいにお金がかかる

でももう一回、今度は北里大学病院に連れて行った

待ち合い室では違う犬も居て、周りの人達や犬は仲良さげに話したりじゃれあったりしているのに
体中の毛がなくヨチヨチ歩く小町に近付いてきた犬を、あからさまに抱きかかえて居なくなった人を見た時は悲しくなった…
「小町大丈夫だからね



」
っと何度もヨシヨシした…
その日から小町は検査入院をした…
物珍しい物を見るかのように大学生達も小町の検査を見にきていた
たかだか検査に10人近い先生達がつく
その日はお願いし帰った
案の定、お金は月に10万以上かかった

それなのに小町はやはり
「健康です」と言われた…
北里大学の獣医さんはそれでも
「数値は健康ですが、調べさせて頂いてもよろしいですか?入院費用は頂きませんので」
っと言ってくれた

嬉しかった…
小町をしばらく北里大学に預ける事にした。
しかし、これは勘違いで、入院費用は頂きませんが薬代や検査費用は別で請求がきた…
これがまた高い…
正直、犬の入院費用なと1日に1000円くらいのものだ


お金には代えられないが辛かった…
一週間に一回程度だが会いにいった
数ヶ月もすると入り口に行くだけで奥から
キャンキャン泣く声がする
俺「これって小町の声ですか?」
先生「そうです」
入り口にきただけで小町はわかるのだ

犬はスゴいね

小町を小さな部屋から出すとヨチヨチ歩きをしながら病院の入り口まで必死で歩いていった
何度も俺も見返りながら入り口まで歩いて行った

小町を抱きかかえて小部屋に戻そうとすると
キャンキャン泣いて抵抗する…
大人しくて歩けない犬が必死で歩いて抵抗する
小部屋に入り、俺が帰る時は悲しそうな目で見て別れをつげる…
治ってほしいが悲しくなってきた…
毎月10万以上かかって小町は嫌な目にあっている
辛いのはどっちなんだろう?
病気を持っていたとしても家で楽しく過ごすのと
病院で闘病生活を送るのは
どっちが幸せなんだろう…
…………………
半年がたった…
小町はステロイドを投与されていた
健康と言われている犬がステロイドを投与されている…
小町はご飯のたびに吐いていた…
状況も変わってはいない
小部屋から出すとまた病院の入り口まで俺を振り返りながら必死で歩く…
その日は玄関の入り口が開いていた
俺が先生と話している間に小町は外に出て行ってしまった…
ハッ



って思い外に走って行った

そしたら
小町は車のドアを何度も叩いていた…
俺は全ての治療を止めて小町を連れて帰る事を決意した…
このまま、もし死んでしまうにしても
良い思い出を残して死んでもらいたい
小町は帰りたいんだ…
帰って家族とご飯食べて、家族との話に参加して
家族と一緒に寝て
最後は病院の部屋じゃなくて
家族の部屋で死にたいはずだ…
小町は薬を嫌がる…
始めは連れて帰ってもご飯の時に薬は無理矢理飲ませていたが、
そのうち俺がご飯をあげにいくとヨチヨチ歩きで逃げるようになってしまった…
初めはそれでも捕まえて無理矢理飲ませていたが、このまま俺は辛い薬ばかり飲ませる嫌な飼い主で終わってしまうのかと思ったら悲しくなってきた…
俺は薬を飲ませるのを止めた…
それから8ヶ月

小町はまだプルプルして走ったりは出来ないが毛がしっかり生えてきた


俺が帰ってくると嬉しそうにクンクン泣いてくれる

一緒にヨチヨチ散歩に行ったりもする



それでも小町は健康なんだ


お医者さまには解明出来なかったが、
小町は健康で、普通の犬なんだ


まだ4才



長生きしなきゃね

