WESTHILLS/SAPPORO -2ページ目

WESTHILLS/SAPPORO

札幌から真空管アンプの製作とビンテージオーディオ機器の話

私が通っているオーディオショップの常連客さん、自称「盤友人」さんのシステムを2回に渡ってご紹介いたします。一回目はスピーカー、2回目はレコードプレーヤーとアンプを予定しています。

お名前でもお分かりなると思います。盤友人の盤はレコードの「盤」です、リアルサイズのオーディシステム構築とレコード収集に努めている方です。熱烈なクラシックファンで札響の定期開催会員でもあり、コーラス演奏、フルート演奏なども嗜みます。以前はラジオDJをなさっていた経験もあり、現在は「千曲万来余話」というクラシック音楽の興味深いコラムをネットにアップしています。興味のある方は是非ともアクセスをしていただきたいと思います。千曲万来余話でアクセスすると一番にヒットします。

 

 

リスニングルームは一戸建ての2階、15帖の広さです。スピーカーはKlangfilmのオイロダイン「KL-L403」と推測されるシステムです。このオイロダインの型番のプレートを探すことが出来なかったのですが、ドライバーが「KL-L301」、14吋口径ウーハーには「KL-L401」の銘板があります。

 

 

管球王国 66号の小林正信氏のオイロダインの変遷によると、この組み合わせには2通りの型番があるようです。このシステムは最初期のオイロダインから数えて、2代目の型番で1946年製とされるようです。ドイツの終戦日は1945年5月7日で戦後間もない時期に製造されているようです。3代目は1948年にホーンが樹脂製になり型番は「KL-L430a」になります。このモデルはアルミ製ですのでまさにこのモデルは貴重な2代目の物のようです。

 

 

「KL-L430]はフィールドスピーカーで200-230V程度で励磁されているようです。励磁電源はUTC社の大型トランスと英国製の整流管ブライマーU15が使用され、左右独立です。この励磁電源の電源入力には㈱光城精工社のクリーン電源 「DA-6」から60Hzの100Vを受けています。

 

 

 

ネットワークはオリジナルで200Ω入力です、本システムでは16Ω出力のアンプでドライブしていますが、実に良い音で聴かせてくています。音量的にも最適で過不足はまったく感じられません。

 

 

ボックスは米松合板製の後面解放BOX、横浜ユートピア社製造です。画像でもわかるように木製の丸棒で振動コントロールされ、最適なポジションが設定されています。壁とも適当な距離を保って配置されています。

 

 

上画像のドライバー下にある白い箱は㈱光城精工製「仮想アース crystalE」が使われています。またスピーカーコードはTELEFUNKEN製撚線コードです。私も同じコードを使っていますが、柔らかな音色を作る一助になっているようです。

 

 

今回、「盤友人」さんに貴重で素晴らしい、初期のオイロダインを聴かせてもらいました。ありがとうございました。氏の所には、普段から多くの方が素晴らしい音楽を堪能されに訪問が絶えないそうです。

 

 

次回はレコードプレーヤーとアンプを紹介いたします。