FX専業トレーダー kazu-trend 気ままなブログ


月に1回、床屋さんに行っています。
本来は理髪店というべきかも知れませんが、床屋さんという響きが好きです。
そして今日の午前中、1ヶ月ぶりにサッパリと消防士や自衛隊員なみに短く切ってきました。

私の祖父は二人とも髪の毛は多くなかったのですが、髪の毛ふさふさの父の遺伝子のおかげで今のところ心配ないようです。

私の場合、歯医者と床屋さんは気心が知れていないとダメです。
いまお世話になっている床屋さんは15年来のお付き合いです。
最初の結婚生活を8年で終え、30過ぎて再び独身になって移り住んだ自然の多い土地の床屋さんですが、その後もずーっとお世話になっています。
現在の自宅からは往復120kmの道のりですが、今でも必ず同じ床屋さんに行っています。

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若い頃は家庭には目もくれず常に深夜まで仕事していました。
負けず嫌いの猛烈なサラリーマンでした。
おかげで順調に出世しましたが、一番大切な物を失いました。
気付いた時は一人になっていました・・・

誰もいない真っ暗な家に帰って、家の中に灯りをつける時、失ったものの大きさに涙が止まりませんでした。
本当に馬鹿でした。
気付くのが遅すぎました。

当時の妻は、私と同じ歳でしたから、30過ぎての再婚は女性の方が難しいと思っていました。
別れた妻が再婚できるまでは自分も一人でいることを決めていました。
それがせめてもの、けじめでした。

その後3年経って、一本の電話がありました。
懐かしい声でした。


「再婚することになったから。一応、報告しておくね。」
「おめでとう。本当に良かったね。幸せになってね。」
「まだ一人なの?」
「うん。でも、これで安心したから、明日から奥さんになってくれる人を探すよ。」
「えっ、そうなの。あの頃もそんなに優しかったら別れなかったのに。」
「お互い今度は幸せになろうね。」

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そんなこともあって、いまは何よりも家庭を一番大切にしています。
こんな当然のことが出来ていなかったことは本当に恥ずかしいです。

愚かな男でした。
いまは笑いの絶えない家庭にするように努力しています。
家族との楽しい夕食の時間を最も大切にしています。

30過ぎて独身になって落ち込んでいる時にいろいろな話を聞いてくれたのが、いまの床屋さんです。
その後、妻になる女性を連れて行った時は自分のことのように喜んでくれました。
しかし、数年前ご主人が若くして亡くなりました。
今は奥様が息子さんと一緒にお店を切り盛りされています。

この床屋さんがある間は、片道何百キロになっても月に1回必ず行くことを決めています。
恩は一生忘れません。