放射線治療が終わりました。全25回。左鎖骨あたりと左胸全摘出跡の2箇所に当て続けたのですが、今の状態は強い日焼けのような色です。人によってはグチュグチュになるだの痛くてブラジャーがつけられないだのあるようですが、私はそこまでひどくはありません。ブラのアンダーの一部分が赤黒く変色し痛痒いくらいで、あとは赤いだけ。放射線を体の前側に当てると背中側に抜けていくので、左背中も赤くなっています。あと、以前も書きましたが首のシワ部分が強く焼けています。放射線は体の中に届かせるものなので、目的部分の組織はいったいどうなっていることやら。その部分には痛みは一切ないですけどね。

放射線治療は一般的に同じ患部には一度(1クール)しか施すことができません。二度はできないのです。組織にかなりのダメージがあるかららしいです。じっさい、私の左の脇は一切汗をかかなくなってしまいました。暑いときでも右脇だけビチョビチョで左脇はサラサラです。放射線の先生は「まあ、汗かかなくても大したことないでしょ」などと楽観的に言ってましたが。いずれ少しは改善するかもしれませんが、どうやら一生このままらしいです。ただでさえリンパ郭清でむくみやすいのに、汗をかかなくなってしまったならますますむくみやすくなるのでは…。汗とリンパ液は違うか。

平日毎日病院に通い治療を受けていたのですが、14回目が終わった日に急に喉が痛くなり食べ物を飲み込むのが辛くなりました。喉には放射線はかする程度にしか当たらないと先生に言われていたのですが、かする程度でも充分ダメージは受けているようです。
辛いものや酸っぱいものを避けるよう指示されましたが、水分の少ないものもとても痛く感じます。喉の粘膜が持っていかれるような。一応、痛みで食べられない人向けに薬があると教えられました。でも、先生も横にいた看護師さんも声を揃えて「勧められない!」と。その薬はドロッとした液体を喉の患部に張りつかせ、張りついてるうちに物を食べて飲み込むというシロモノ。効く人と効かない人がいる上に、とにかく不味くて食べ物が台無しになるそうな。しかも看護師さんが「メロン味よ」と(笑)。食べ物を不味くするメロン味の薬なんて想像しただけで恐ろしい。処方しましょうかと言われたのですが、好奇心もありましたが余計な医療費をかけるのは健康保険を払っている世の中の皆さんにも迷惑ですからやめておきました。私は食欲もありお腹もすくし噛めば何でもおいしいのですが、飲み込む瞬間だけ痛い。でも毎回ちょっと我慢して飲み込めば問題なし。冷ましたお粥や豆腐、ドリンクゼリーなどが楽に飲み込めるので積極的にとっています。途中ゴールデンウィークをはさんだので治療が週末以外に2~3日空くことがあり、喉の痛みも一時的に和らぎました。25回を終えた今、また復活してますが。
終わってから考えるに、私は乳ガンなのであまり内蔵に当たらない治療ですから楽な方ですが、内蔵や骨、喉頭などにガンがある人には放射線治療はとても辛いものになるのではないでしょうか。病院の放射線治療待合室でしんどそうに順番待ちしている人や、毎回ベッドに寝かされたまま治療に運ばれてくる入院患者さんもいます。皆さん想像できないほどのいろんな副 作用の辛さがあるのでしょう。私の喉の痛みなんて大したことないんですよ、きっと。

放射線をあてる箇所の印、緑と紫の油性ペンをやっと消すことができました。喉元まで線を書いていたので外出時はスカーフやマフラーが必須でした。この季節、街でチェックしてみれば首元に何かしら巻いている人はほとんどオバサンかお婆さん。私もオバサンなのでいいんですが、普段から首や鎖骨が出る服が好きなので、スカーフはほんとイヤイヤでした。最終回を終えて帰宅して最初にやったことが首元の線を消すことで、石鹸類では落ちなかったのでネイル落としでこすりました。皮膚が弱っているのでほんとはやっちゃいけないんですけどね。

残る治療は3週間に1度の点滴ハーセプチンがあと10回、4月頭から始めているホルモン治療薬の飲み薬が10年。この飲み薬がちょっとくせ者。これについては次回に詳細を報告させていただきます。マジくせ者…。