今日から腫瘍内科に移ります。日本で腫瘍内科ができたのは比較的最近のことで、2000年代に入ってからと言われています。昔はガンといえば不治の病で手術が主な治療法だったのですが、近年はたくさんの有効な薬が開発されガンの生存率が飛躍的に伸びました。腫瘍内科はその薬を用いて内科的にガンにアプローチする所です。

診察室に呼ばれ入っていくと、思ったより若い先生。にこやかで優しく、私の緊張もすぐに解けました。電子カルテを見ながら念のためと言って乳ガン発覚から今までの流れをおさらいします。そして、ホルモン受容体陽性、HER2陽性、リンパ転移4個を確認し、私のこれからの治療は抗がん剤&ホルモン剤&分子標的治療薬&放射線に正式決定しました。分子標的治療薬も抗がん剤の一種なのですが、HER2陽性の場合のみの薬なのであえて別に書かせてもらいます。

決定後、先生から腫瘍内科作成のレジュメを渡されました。そこにはなぜ抗がん剤が必要なのか、どんな薬なのか、副作用はいつどのように現れるかなど具体的な説明が書かれています。とてもわかりやすくありがたいものです。
私の実際の治療はまず抗がん剤から始まります。来月半ばにスタートに決まりました。注射と点滴の2種の薬を3週間に1回×4回。これで3ヶ月。次に違う種類の抗がん剤に変わり、同時に分子標的治療薬のハーセプチンという薬も開始します。この2つは点滴で週1回。この抗がん剤も3ヶ月なので抗がん剤は全部で半年で終わりです。ハーセプチンはプラス9ヶ月で計1年です。このハーセプチンがとにかく高い!1回で3万~5万というシロモノ。保険適用でですよ?。これは国の高額医療費補助制度や民間の保険などをうまく使わないと破産してしまいかねない。
話を戻して、抗がん剤が終了したら放射線治療を開始します。期間は1ヶ月半ですが、まだ具体的な回数は聞いていません。一般的には週5回照射です。土日お休みかな?そしてホルモン剤も開始です。これは内服薬。10年続けます。長いな…。

ガン治療はこれからが本番です。頻繁の通院、副作用との戦い、高額な治療費。これだけのことをこなしても再発は十分ありえるのです。そして、再発したら完治はできないそうです。腫瘍内科の先生も乳腺科の先生同様「肥満が1番再発リスクを高めます」と言っていました。絶対太らないぞ!

抗がん剤は心臓に負担がかかりやすいので、四日後に心臓エコーをとって今の心臓の状態を確認することになりました。脇の水風船を抜く日と一緒です。予約を取って終了、となるかと思いきや、看護師さんに別室に呼ばれました。急ぎの話があるということで。

その内容は、ウィッグのお話。抗がん剤が始まって2週間足らずで髪の毛が抜け始めるからです。治療を始める前に準備をしたほうがいいと丁寧に説明をしてくれました。吐き気や体のつらさなどより、女性は髪が無くなるのが何よりつらい、せめて素敵なウィッグを用意して気を紛らわすのが
いいと。抗がん剤は半年で終わるのですが、無くなった毛が生え揃いまともなショートヘアになるまでもう半年かかるそうです。1年以上はお世話になるでしょう。これもまた高価なものですが、めったにない経験だし楽しく選びたいな。ネットである程度検索済みなので、家に帰ったら具体的に進めようっと。