令和元年9月1日。16時10分。
12年に及ぶ認知症の闘病の果てに、あなたはあの世への突然旅立った。
苦しむこともなく、急変してスーッと、眠るように逝ってしまって、
最後の看取りに間に合わなかったけれど。。
 
 
私の人生を一番に応援してくれて、1番の理解者で、
ずっとその心を支えてくれた。
一番大切な「神を信じ、利他行に生きる大切さ」を、
人生を賭けて教えてくれた。
 
79年の生涯のすべてを賭けて、
愛と優しさを、私に教えてくれた。
あなたの、小さな背中をいつも追いかけて、
超えていくのが子供の仕事だと思っていたけど、
 
ある日、気付いてしまった。
子供は、永遠に、親を超えることなどできない。
あまりに偉大すぎて。
子供たちに費やしてきた、報われない思いや、
海よりも深い愛情のほうが、遥かに偉大すぎて。
どんなに努力したって、
全人生を賭けて、生涯を賭けて、子の教師であろうとする人を、
超えることなど、永遠に出来やしないのだと。
 
あまりにかっこよ過ぎて、
あまりにロックな生き方すぎて、
 
お互いの素直になれないところや、言葉にできない感情、
親子ならではの問題など、
全て受け入れて許せる、
そんなカッコイイ母の娘で、私はなんて幸せなんだと思っていた。
 
笑顔が素敵だった母。
あなたの笑顔だけが、私の太陽であり、灯台であり、
心の日向だった。
あなたがいてくれたから、ここまで歩いてこれた。
花で言えば、桜の木のように、いつも見守ってくれていた。
どんなに病気で苦しくても、寝たきりになって話せなくなっても、
最後の最期まで、母らしい人生だった。
 
 
 
 
火葬して何時間も経たないうちに、
明るく自由に、背中に大きな翼を羽ばたかせて、
そのまま、眩しい光の中に吸い込まれていきそうだったから、
「ちょっと待ってお母さん!幸せ、、だったの?」と聞いたんだ。
泣きじゃくる私の前で、頭を撫でながら、
「お前たちのお陰で、とってもとっても幸せな人生だったよ。
いろいろと、辛い思いばかりさせてごめんね。
お姉ちゃんと仲良くね。しっかり観てるから、しっかり頑張るんだよ。
納骨まで、しっかり頼むね。」
そう言って、眩しい光の中に飛んで行ったお母さん。
 
カッコいい。カッコ良すぎる、最後まで。
これからは、たびたび地上に来て、私や、兄弟たちの様子を見に来るのだろう。
なんか、こんなブルースを奏でるような生き方、
カッコ良すぎる。
 
やっぱり、私は母を超えられないと、確信しました。
 
あなたの娘として、恥ずかしくない生き方をしようと思います。
お母さん、79年の人生お疲れさま。
仏教でいう、「この世は苦しみの世界であり、あの世こそ、実在の世界」で、
私が凱旋できる日を、待っててね。
あなたの生き方を継いで、強く生きていきます。
 
 
今日は、この歌で締めます。
このブログを読んで下さっている皆さん、しばし元気になるまで、時間を下さい。
 
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「花束を君に」

 

普段からメイクしない君が薄化粧した朝
始まりと終わりの狭間で
忘れぬ約束した

花束を君に贈ろう
愛しい人 愛しい人
どんな言葉並べても
真実にはならないから
今日は贈ろう 涙色の花束を君に

毎日の人知れぬ苦労や淋しみも無く
ただ楽しいことばかりだったら
愛なんて知らずに済んだのにな

花束を君に贈ろう
言いたいこと 言いたいこと
きっと山ほどあるけど
神様しか知らないまま
今日は贈ろう 涙色の花束を君に

両手でも抱えきれない
眩い風景の数々をありがとう

世界中が雨の日も
君の笑顔が僕の太陽だったよ
今は伝わらなくても
真実には変わりないさ
抱きしめてよ、たった一度 さよならの前に

花束を君に贈ろう
愛しい人 愛しい人
どんな言葉並べても
君を讃えるには足りないから
今日は贈ろう 涙色の花束を君に