ひさしぶりに夜の雨音
文字にすれば
漢字のほうが良いからと
雨音と書く
音でいえば『アマオト』
きょうはそんな気分
水撒きをしなくて済むと
会いに行った母の声
そんなに降ってはないけどねと
ミストの様な雨ながら
道路を濡らしたままの水の量
自然の力を想う
ホースで撒けばどれ程の時間がかかるのか
音もしないミストだというのに
いまは雨音
アメのオトを聴く
扇風機に負けないくらいの強さで
『雨ノート』
音が似ていて
いつも雨の音と書くたびに
こころを惹かれる言葉
そんなノートは売ってはないけれど
旅をしていました
何日かの
想いは溢れずに
ただ想っていました
流れ星がはしって
月がいつの間にか満ちていて
その明かりの強さに
二日月が好きだなぁとか
夏が過ぎていくなと
そういえば
ナツエという不思議な不思議な
一時期を通り過ぎた人がいて
季節を随分とまわった後に
差出人の名前だけの手紙が届きました
住所がなくて
返事のしようがなくて
いまどうしているのでしょう
言葉もまた魔法の箱で
突然に想いもよらぬ記憶を
呼び覚ましてくれるものです
夏の夜雨
この漢字に音はありません
心のなかに書いただけ
夜は自遊人
夏の夜はさらなり
秋が待ってますね