貧困のない世界を創る/ムハマド・ユヌス

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-『貧困は博物館行きに』
今年1番の人に勧めたい本。
恥ずかしながらこの本で『グラミン銀行』を初めて知りました。
知らない人は読むべきです。
2006年ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス(バングラシッシュ人)のソーシャルビジネスについての考察がと分かりやすい。
貧困層の問題を解決するリソースとなる組織は1)NPO 2)政府(先進国とか) 3)世界銀行 4)会社 の4種の組織がマジョリティである。各組織はバイタルな欠点があり根本的に貧困問題を解決することが不可能であるとユヌスは言い切っている。
以下各組織の弱み
NPO - 資金がなくなった途端に活動がとまる。そのために優秀な人材がお金集めに翻弄しすぎて大事な現場での活動に注力できない。資金が寄付に依存しているのでそれ以下の規模でしか活動できない。
政府 - 官僚的で動きが極めて遅い。無駄が多い。
世界銀行 - 動きが遅い。莫大な資金を持つが大半を無駄に使っている。
企業 - 利益追求が使命であるがために、そのためのCSRでしか活動しない。 本業が傾いたら支援活動は即打ち切り。
それに対して『グラミン銀行』は『マイクロクレジット』を使ったソーシャル・ビジネスを展開し貧困問題を解決しようと設立された。 ソーシャル・ビジネスと普通のビジネスの違いは、ソーシャル・ビジネスが利益追求でなく、働く動機を求めるところだ。 (ソーシャルアントレプレナーと一緒)
マイクロ・クレジットは30ドルとかの小額の資金をBOPの最下層の人に、担保なしで貸付を行い、ビジネスをする意欲はあるが資金がない人にチャンスを与え、借りた人々はそのビジネスで元本を返済し、生活を豊かにしていくというモデルの金融システムだ。
ユヌスは、貧困層の人でも担保なしなのに返済率は100パーセント近いことを発見した。
今では1億人以上(!!!)がこのマイクロクレジットの恩恵を受けているといわれている。
ユヌスはソーシャル・ストック・マーケットと言う全く新しい市場を作ることを提案している。基本は株式市場と同じだけど、ソーシャル・ビジネスを上手く展開している会社が上場できてソーシャルビジネスの株式を売り買いできる市場。他にもソーシャル信託銀行、ソーシャルベンチャーキャピタルなど発想が柔軟で面白い。
特に自分は貧困問題の解決をしたい訳じゃないけど、貧困問題を解決するという一見不可能なことに対し真剣に取り組んでここまでの規模で影響を与えることが出来る偉業に衝撃を受けました。
なんかやってやろうという気持ちになります。