紹介で始まったアルバイトから、あれよあれよと言う間にマネージャーまで昇格し、仕事も安定していた頃。

水面下では、新たな買収の話が持ち上がり、我らはあっけなく失業する事に。
日本人スタッフは状況がよくわかっておらず、香港人のスタッフに教えてもらうのを待つという痒い所に手が届かない状況が続いた。

こういう時、思い知らされるのが香港人女性は絶対に敵に回してはいけない、という事。


彼女達の情報は、怖いくらい正確で速い。
香港人は本能的に誰が敵か味方か、嗅ぎ分ける才能に長けている。それから、相手が自分より賢いかどうかと言う事も知っている。
自分より上の相手にはそれ相応の態度で、自分より下と判断した場合は見下します。
彼女たちと話してて、「あー、下に見られたな・・」とわかる瞬間は切ない。

もし、彼女達との関係が少しでも悪ければ、情報は把握できないし、不利な立場のままだった。
つまり、会社の状況とか退職準備~退職金への流れとか、私ら社員がもっとも有利な立場へ運ぶ事が出きるのが香港人女性たちのおかげだったのです。
下に見られて、しかも関係も悪ければ、何にも教えてくれずに置き去りにされたかも知れない。

仕事中はMSNのチャットで、あとはランチタイムやタバコタイムに逐一新着情報を流してくれました。その速さったら普段の仕事の数倍。。やれば出来るんや、香港人。
知り合いの弁護士に聞いたとか、コネクションも最高。

通勤可能範囲での買収だったら、スタッフそのまま再雇用してもらえば済む話だけど、今回の買収はカナダへの異動。
一応会社からもカナダに行かないかと打診されたけど、建前の話で。
会社からのクビという形にしなければ、社員全員にお金を払わなくても良いので、社員自らやめて欲しかったはず。

結果、香港人スタッフの協力の元、失業の為に給料Xか月分(2か3だったと思う)を手にすることが出来た。私たち日本人スタッフだけだったら、会社の言いなりでそのまま解雇、さようなら、だったハズ。



最後にリファレンスレターという物を書いてもらい、2年ちょっと一緒に働いた皆とお別れする事になってしまいました。しょぼん

リファレンスレターは、在職証明書とでも言うのかな?
如何にこの人が才能があって、この人物を雇ってどんな利益があったかというような事を手紙に書いてもらう物で、再就職の際に提出する物です。

「この度、わが社は都合により関西妻を解雇しなければいけない状況になった事を証明します。
彼女はマネージャーとして、この会社で〇〇年~〇〇年まで2年に渡り、重要なポストを勤め上げました。
彼女は他のスタッフとも非常にスムーズに仕事を推し進めて行く事ができました。顧客からの評判も非常に良く、最高のスタッフでありました。

もし、状況さえ整えば私は再度関西妻を再雇用する事を誓いたい。
なにか不明な点があればいつでも私の携帯までお電話ください。彼女のパフォーマンスに関わる事全て証明いたします。

元ボスより」

個人の事を悪く書く会社とかボスって存在するんでしょうか?? よっぽどの理由で解雇された人でなければ、誰でも素晴らしいリファレンスレターを手にする事が出来ると思います。。。。。

この辺は日本人の感覚とは少し違うね。

こんなこっぱずかしい内容を堂々と次の就職先に提出するなんて~~。目


皆とのお別れは寂しかったです。でも、失業すること自体は、(私個人的には)ラッキーだとさえ思っていました、だって専業主婦希望だったもの。

でも、夢の専業主婦はたったの2ヶ月で終わる事になります。
新しいコネが来たからです。ショック!