さっきの続きだよ~ん。


「フリージング」が予想外に好評だったこともありコミックヴァルキリーの中で林達永は自身の原作による作品が「フリージング」と同時に掲載されるくらいに厚遇されるようになります。


「フリージング」と並行してコミックヴァルキリーに連載された作品

・アンバランス×2(作画・李秀顯)

・鬼姫VS(作画・李秀顯)

・こいもく(作画・李海源)

・フリージング ファーストクロニクル(作画・尹載皓)

・フリージングZERO(作画・鄭洙哲)

※上記二本は「フリージング」のスピンオフ

・炎のインフェルノ(作画・金光鉉)

※韓国で先に連載されていた作品の途中からの連載だったと思う。

・幽霊王(作画・尹載皓)

※これも韓国で先に連載されていた作品でこちらは第一回からの掲載だったはず。


隔月刊の雑誌かつ海外居住の外国人であることを考慮するといかに林達永が厚遇されていたかというのがわかります。しかも、「アンバランス・・・」は純粋な恋愛コメディでどう考えても「闘う女の子が満載」というヴァルキリーのコンセプトから外れてましたし、「幽霊王」に至っては主人公が少年で主人公とともに戦う少女もいるがあくまで脇役でしかなく必ずしも闘う女の子フェチを満足させるものではなかったわけですし。まるで絶頂期の週刊少年ジャンプにおける鳥山明というかスポ根全盛期の梶原一騎というかそれぐらいの礼遇をしているといって差し支えないでしょうな。


その一方でヴァルキリーでは「日本人作家の連載が途中でストップしてそのまま再開しなくなる」という事態を繰り返していました。私が記憶しているだけでも

・エンドレスエデン(舘尾冽)

・マガツキ-鬼士剣塵抄-(宇岐多冬梧)

・メガ・ミックスMEGAMIX(女屋マサカズ)

※上記三本は創刊号からの作品

・絶対不発アトミックガール(中山ユキジ)

といった作品で連載がストップしたままになっていると記憶しています。私自身「絶対不発・・・」が好きだったのでヴァルキリーの読者アンケートはがきに何回「『絶対不発』はいつになったら再開するんですか!早く再開させてください!」と書いたことか(笑)。それと「『フリージング』ばっかり何本も掲載するな!もっと別の作品をきちんと掲載しやがれ!」とも。


そして最終号となった今号の目次。


はもなべ天国-さよならコミヴァ 02

掲載作品12作品中林達永作品が4本というのはさすがにどうかしてるだろとしか。しかも「フリージング」に至っては6本立てって・・・


まあ林達永氏は才能のある人だとは思いますよ。けれど才能があるからと言って一つの雑誌の中で同時にいくつも作品を掲載させりゃ読者だって飽きてくるでしょう。


だから今回の法則発動劇は安易に一人の人間の才能に依存しきっていたヴァルキリー編集部が悪い!としか言いようがないですな。ましてナショナリズムを強調するわけじゃないけど日本の漫画雑誌で外国に住んでる外国人作家がトップクラスの礼遇を受け、日本人作家の扱いが良くないとなるとそりゃ日本人読者は離れていくでしょう。たとえ外国人に実力があったとしても。(アメリカの女子プロゴルフあたりも外国勢が頻繁に優勝するのでスポンサーが離れていくみたいな話を聞いたことがありますな)


はもなべ天国-さよならコミヴァ 01


私の部屋の書架に並ぶ最初のヴァルキリーと最後のヴァルキリー。

まさかこんな光景が現実になってしまうとは。愛読していろいろお世話になっただけにやっぱり涙(ノ_・。)。