寿工芸のトリプルBOXに引き続き、今回は、ジェックス製デュアルクリーンフリーのレビューです。

この上部式フィルターは、45cm水槽を想定したものですが、スライドバーを伸ばすことで、45cm~60cm幅の水槽にも対応する画期的なフィルターです。

揚水ポンプは水中式なので静かです。夏場は、排熱の為か若干水温を上げる方向に作用します。
本来の能力想定は、メーカーに確認をしていないので良く分かりませんが、60cm水槽も対応すると謳っているので、それで宜しいかと思います。
但し、60cm水槽に設置すると問題が生じます。基本は、伸縮バーを引っ込めた状態の45cmで使用する事を想定していますので、排水口は隅っこになりますが、60cmにすると排水口が水槽の中程に移動する事になってしまい、見た目が中途半端というのか、なんともミットモナイ状態になるのは仕方ないのかもしれません。

ジェックス製の60cm水槽まで対応する上部式ろ過器に共通して採用しているのが、特許の濾過槽全体に分散される散水器です。
よく考えられた構造で、ろ過槽全体に水が回りますので、ろ材全体に水が行き渡ります。
 

↓↓は、グランデ600のものですが、構造はデュアルクリーンと同じ。 


濾過槽は、2つに別れており、第一濾過槽では、物理+生物ろ過を担い、第二濾過槽では、何でもありのろ材自由自在(生物・活性炭・ゼオライトなど)です。ただ、見た目は"単なる水溜まり"にしか見えないので、濾過しているのか水がそこに留まっているのか分からないという事です。

揚水ポンプは、濾過器本体の二つのスリットに嵌め込む形でセットします。ぶら下げるといった形です。
以前の濾過器は、ここがネックで、取付け&取り外しが、とても面倒でしたが、最新バージョンでは、それらが綺麗に解決されています。動作時のビビリ音も解消されています。
揚水ポンプが、劣化してくれば、散水器の水量が見た目で減ってきますので、その辺りで交換という事になります。大体1年間は大丈夫です。製品保証も1年間です。

肝心のろ材ですが、新品購入時に「活性炭+セラミックマット」が一つと、第二濾過槽用に「ゼオライト」が付属しています。これは、水槽立ち上げ時に役立つものであり、基本どちらも消耗品なので、水槽が立ち上がってきた頃に寿命を迎えて、破棄しなくてはならないので、最初からサブストかリング濾材を置いて、立ち上げた方が後々便利かと思います。

第一濾過槽は、意外と深さがあります(トリプルBOXと比較)ので、かなりの量のろ材を投入出来ます。45cmなら合格点です。
第二濾過槽も、活性炭などを置いておくだけで、それなりの活躍をしてくれるものと思います。(抽象的に書いたのは、見た目が水溜まりで"水廻ってるの?"が否定できないからです)

総合的に考えると、安い割に良く働いてくれる濾過器です。きっと"拡散散水器"のお陰なのかなと思っています。
昔は、ポンプの取付け取り外しに苦労しましたし、運転させれば本体と蓋が干渉してビビリ音がしてと、酷い状態でしたが、今はスッカリ解消されています。