私が初めて彼を見つけたのは、12歳、小学6年生の夏。
3校合同の運動競技会。
だれよりも早く走る彼の姿から、目が離せなかった。
心の中が彼でいっぱいになった瞬間だった。
来年からは彼と同じ中学に通える。
それだけで毎日が待ち遠しく、でも、高鳴る胸の鼓動を抑えるのに必死だった。
季節は春になり、待ちに待った入学式の日がやってきた。
“同じクラスじゃないのか・・・。”
そんな私の独り言を聞いていたのか、私の親友である菜緒は
“あんた誰探してんのよ” とにやけながら私の前に立った。
“あ・・あの・・・、競技大会のときの・・・。”
彼の名前が分からない。
でも彼の顔だけはしっかりと私の心と頭に焼きついていた。
入学式の行われる体育館に向かう途中、私は、周りを見渡せる限り彼のことを探したけど、
何百人もいる人ごみの中から彼を探し出すなんて野望だなと思った。
校長先生の話も、市長の話も、何一つ覚えていない。
ただただ彼のことを見つけてやろうということで必死だった。
しかし無謀にも、私の入学式は終わり、結局中学一年生の初日には
彼を見つけ出すことができなかった。
3校合同の運動競技会。
だれよりも早く走る彼の姿から、目が離せなかった。
心の中が彼でいっぱいになった瞬間だった。
来年からは彼と同じ中学に通える。
それだけで毎日が待ち遠しく、でも、高鳴る胸の鼓動を抑えるのに必死だった。
季節は春になり、待ちに待った入学式の日がやってきた。
“同じクラスじゃないのか・・・。”
そんな私の独り言を聞いていたのか、私の親友である菜緒は
“あんた誰探してんのよ” とにやけながら私の前に立った。
“あ・・あの・・・、競技大会のときの・・・。”
彼の名前が分からない。
でも彼の顔だけはしっかりと私の心と頭に焼きついていた。
入学式の行われる体育館に向かう途中、私は、周りを見渡せる限り彼のことを探したけど、
何百人もいる人ごみの中から彼を探し出すなんて野望だなと思った。
校長先生の話も、市長の話も、何一つ覚えていない。
ただただ彼のことを見つけてやろうということで必死だった。
しかし無謀にも、私の入学式は終わり、結局中学一年生の初日には
彼を見つけ出すことができなかった。