地球には引力があるので物を投げると落下しますが、この時の速度と距離の変化には法則性があるので数式で示すことができます。

 日常の中の現象は確定した結果に至るものが多く存在しますが、地球の引力によって物体が落下するのもその一つになります。

 物体が落下する場合、重いもののほうが軽いものよりも早く落下しそうなイメージがありますが、真空状態にすると全く同じ速度で落下します。

 このように落下という現象は理想空間を用意して実験すると特定の法則性に至るのですが、物理ではこの法則性を数式を用いて示すことで現象に存在している要素を当てはめて挙動を予測する方法を学習することになります。
 

 

 

  自然落下

 


 自然落下のカリキュラムでは物体が真下に落ちる時の挙動の方右側を扱いますが自由落下では

  ■ 速度
  ■ 距離

を算出する方法を学習します。この公式は、





のようになっていますが、この式を見てもらうと変数後を用いた多項式になっています。中学校の数学や物理では変数項を用いた多項式が多く登場しますが、この構造は数学だけでなく物理でも登場します。

 この構造を見てもらうと

  ■ 結果
  ■ 数式

の双方に変数項が使用されているので、この構造は 【 関数 】 であることがわかります。

 中学校一年生の数学では

  ■ 符号
  ■ 項
  ■ 方程式
  ■ 関数
 
を学習しますが、符号で−を使うことで数値の増加の方向を反転させる事が出来ることを学習します。このカリキュラムでは、数値の状態は、

  ■ 値の大きさ
  ■ 符号の有無

で制御できることを学びますが、この仕組みを二値に置き換えると

  ■ 0と1
  ■ +か−

として扱うことができます。この時の0と1を通電の有無として考えると、電池の有無に置き換えることができますが、この時の電池の向きの反転を+と−に置き換えることもできます。

 この状態にすると、

  ■ 電池の有無
  ■ 極の向き

として扱うことが出来るので、小学校の理科のモーターのカリキュラムで扱った2つの条件の組み合わせと回転方向の変化を簡素な記述で示すことが出来るようになります。モーターのカリキュラムだと

  有無 ∧ 極の向き

で状態が決まりますが、この条件だと

  ■ ー1
  ■  0
  ■ +1

の3つの判定で挙動を考える事が出来るようになっています。この判定方法は高校の数学の合同式でも扱いますが、通電を1とすると、符号の有無は極性の変化として考えることができます。

 このように中学校のカリキュラムでは小学校で登場した物を簡素な表記で扱えるような方法が登場しますが、符号は 【 引き算の要素 】 になりますから、 

【 数字に対して引き算の要素を付与できる 】

ようになっています。その為、

  1−1 = 1+(−1)

のように考えることが出来るのですが、この加算で減算の状態を作るという流れもその後に学習する 【 項 】 のカリキュラムの部分の下準備になります。

 項のカリキュラムでは、

  ■ 定数項 : アラビア数字
  ■ 変数項 : アルファベット
 
で表記する方法を学習しますが、

  ■ 定数項 : 値が決まっている
  ■ 変数項 : 値が決まっていない

状態で使用することができます。変数項は、何でも数値を代入できる箱のようなものになっていますが、これを使用することでどの値を代入しても大丈夫な式の形を構築刷ることが出来るようになっています。

 この辺りは、プログラミング言語の定数と変数に近い考え方になりますが、JavaScriptだと

  ■ 定数 : const
  ■ 変数 : let

が近いイメージになります。C言語やC++だとdefineもそういった表記になりますが、定数は変更や変化が生じない値になります。小学校の算数で計算が生じるものの場合だと数字の表記になっていますが、この表記が定数項での表記になります。

 また、データのように 【 すでに確定しているもの 】 も取得時には数字として示すことが出来るので、定数項と同じものになります。プログラミング言語でもアプリケーションのウインドウサイズや初期化を行う時の座標データなどは 【 確定した値 】 なので定数を使用しますが、C言語やC++の場合、構造体を使うと複数の方をまとめて管理できるのでdefineではなく、structを使用することになります。

 このように、確定した値は数字で示すことができますが、法則性のように 【 値が変わると結果が変化する 】 ようなものだと代入する部分が定数項だと使えないので、こうした条件の場合に変数項を用いることになります。

 小学校の算数のイメージだと

  ●+2=■

のような構造が関数になりますが、

  ●と■は異なる値になる
 
ので、違う記号で表記しています。流石に、数学でこの表記だと意味が通じないので、これを理解しやすくするためにアルファベットを用いた表記に変更して使用しています。数値が変化すると結果が変わるような構造は、小学校六年生の算数で登場する 【 比例 】 で扱いますが、この構造は、

  【 特定の数だけ増えていく 】

という仕組みになっています。その為、x軸の値分だけy軸の値が変化するので、等式で示すと

  y軸の値 =x軸の値

と言う状態になっています。この時に、x軸の値が何倍になっているのかで、数値の変化が変わりますが、この時の変化は

  y軸の値 = x軸の値 × 倍数 

のようになっています。これが比例になりますが、反比例では

  y軸の値 =1 ÷ x軸の値

となっているので、y軸の値はx軸の値の逆数になっています。

 このように反比例ではx軸の値は分母になっているわけですが、この法則性も、上記のように等式に処理の内容を示すことで状態を示すことが出来るようになっています。この内容から文字の情報を排除して係数をaとした場合

 【 比例 】

   y= ax


 【 反比例 】

   y= 1/ax


のようになります。この式では、

  ■ 変数項 : a
  ■ 変数項 : x

のように2つの変数項が用意されていますが、比例の場合、倍数は確定しているので、この部分は定数項になっています。関数が式として成立している場合には、変化する値はx軸の値を示す変数xのみですから変数aは変化を示す値を使用することになります。

 その為、2ずつ変化する場合だと、

  y=2x

のようになりますし、反比例でも同様に分母が1/2ずつ変化する場合だと、

  y=1/2x

になります。この時にxに対して2を追加すると、yの値が算出できるので、

 【 比例 】

   y=2×2
    =4

 【 反比例 】

   y=1/(2×2)
    =1/4

のようになります。この式の構造だと、変数項が1つしかありませんが、これが 【 方程式 】 になります。これは、

  a+5

のような状態で変数aの値を出すような問題だったり、

  2a+5a=21
  a+5=7

のような構造のものになりますが、

  a+5=7

の構造だと

  □+5=7

のような穴埋め問題と構造的には同じなので、この□の部分が複数登場して同じ数字が入る構造だったり、全く違う値を扱う仕組みになった構造として登場します。

 関数の値を求める場合には変数xに値を代入しているので、関数の解(一変数関数だとグラフのy軸に発生する値)を求める場合には方程式の形のものを扱うことになります。

 このような構造になっているので、中学校の数学では

  方程式 → 関数

の順番に学習するようになっています。そして、中学校の物理ではバネのカリキュラムでフックの法則が登場しますが、これが比例の関係性を示した公式になります。中学校の物理では、比例の関係性にあるものが登場しますが、この構造は、小学校の算数の旅人算の法則性と同じなので、


 【 旅人算 】

   距離 = 速度 × 時間


の構造と同じものになります。これがオームの法則だと


 【 オームの法則 】

   電圧 = 電流 × 抵抗値


になっていますが、電力の計算も


  電力 = 電流 × 電圧


のように比例の関係性になっています。一次関数は比例の法則性を示したものになりますが、物事にはスタートラインが存在しており、その違いによって結果も変わってきます。つまり、0とマイナスでは違いますし、スタートラインから何かしらのアドバンテージがある条件でも結果は異なります。これが、初期値による結果の違いになりますが、この条件は、x=0のときの値として追加することになります。

 初期値が存在すると、原点ではなく、y軸に何かしらの値は発生するので、グラフはy軸の特定の値を通過するようになりますが、この時のy軸とグラフとの間に発生する特定の値を持つ交点のことをy切片といいます。この座標はx=0になりますが、当然のようにy切片が出来ると、y=0の場所は原点ではなく違う場所に発生します。

 この時に生じるx軸とグラフとの交点のことをx切片といいます。

 これが初期値と法則性になりますが、法則性にも増減が存在するので、減少する場合には法則性の前に符号が付与されます。

 また、比例と同じように係数の変化によって傾きの変化を追加できるので、一次関数では、

  ■ 係数による傾きの変化
  ■ 初期値の指定
  ■ 符号の有無による増減の変化

を指定できるのですが、公式は比例に初期値を足した構造になっているので、

  y = ax + b

と言う形になっています。

 ちなみに、複数の関数の式が存在する場合、

  ■ 片方の変数yに対して、もう片方の
    関数を代入して計算する

  ■ yの値が出た後に、変数xでも同じ
    処理を行う

と2つのグラフの交点を求めることができます。ちなみに、変数xを時間を示すtに置き換えると変数xの値はt秒後と考えることが出来るので、法則性の異なるグラフを用意した時にその2つのルートが重なる時間を求めることができます。

 項のカリキュラムでは、式を加算で構築する事を学びますが、この仕様によって

   ■ 減算 : 符号
   ■ 乗算 : 係数
   ■ 除算 : 分母

と言う形で示すことが出来ることを学びます。その後、累乗を学習すると、項に対して指数も追加できるようになるので、更に複雑な処理を実装できるようになります。ちなみに累乗は

 【 累乗 】

   同じ数値を指定した回数だけ
   かけ合わせたもの

になるので、乗算のループ処理のような構造になっています。

 項の場合、元の数値に対して拡張パーツを追加することで状態変化を与えることが出来る構造になっていますが、符号や係数などが加わると 【 構造そのものが数式と同じ 】 なので、通所の数値とはことなり 【 処理 】 と考えることができます。

 その為、

  ■ 数字 : 結果
  ■ 項  : 処理

と言う違いがあります。この時に一つの項で示したものが単項式で、加算の構造で複数の項で構成されたものが多項式になります。

 

 

 

  自然落下の速度

 


 自然落下の速度は、


 

のような公式になりますが、この構造は比例そのものです。

 この式の内容は、


 【 自然落下の速度 】

   速度は、重力加速度と時間に比例する


というものになります。係数がある場合、両辺を除去する値で割ることで、係数のみや係数のかかった値を算出することができますが、この辺りも等式の法則性として学習するないようなので、中学校一年生の最初の方で学習することになります。速度を求める問題だと公式に当てはめて計算することになりますが、速度と重力加速度が決まっていて時間を求めるような条件だと、速度を重力加速度で割ることで時間をと求めることができます。重力加速度は問題ないでは定数溶かしているので、速度と時間と重力加速度の関係性しか発生していない場合だと、比例の形になった式を用いて目的のものを求めることになります。

 ちなみに、この構造はy=axと同じなので、変数xに適応されている指数は1になります。この時の式の係数は次数と呼びますが、この式では次数は1なので一次式になります。

 そして、一次式で構成された関数のことを一次関数と言います。
 

 

 

  自然落下の距離

 


 自然落下には、移動距離を算出する方法がありますが、式を見ると二次式になっています。物理では、変数xと変数yではなく、法則性を示す式で共通した文字を使用するので、時間だとtが使用されていたり、重力加速度だとgが使用されています。この記号の方s区政を覚えた上で別の公式を見てみると同じような使われ方がされているはずなので、グラフの座標軸と同じように覚えておくと式の内容を理解しやすくなります。こうした記号はジャンルで異なりますが、式を構成する数学で使用されている記号は共通しています。

 距離の公式には速度は登場しないので、

  ■ 問題に速度がある
  ■ 問題に距離がある

でどちらの公式なのかを判断することになります。自然落下には

  ■ 自然落下
  ■ 鉛直上げ

がりますが、自然落下は下に落ちるので 【 鉛直下げ 】 になります。その為、

  ■ 鉛直下げである
  ■ 問題に速度がある(速度の公式)
  ■ 問題に距離がある(距離の公式)

と言う判断で公式を当てはめて考えると解を導き出すことができます。

 距離の公式は



のようになっていますから、速度の公式に1/2と言う係数が追加されており、時間が二乗(時間×時間)の形になっています。

 この表記が累乗になりますが、この構造は二次関数と同じ作りになっています。この距離の公式は、

  ■ 1/2と言う係数
  ■ 重力加速度という係数
  ■ 二次関数

を組み合わせた構造になっています。この公式で間を求める場合だと、

【 時間の算出方法 】

  ■ 係数で距離の値を割る
  ■ 計算結果の平方根を求める

ことで計算することができますが、ここで平方根の概念が登場します。

 【 平方根 】

   2乗してその値になる数


 累乗については小学校の算数だと

  ■ 面積の単位
  ■ 体積の単位

で登場していますが、これは、

  ■ 面積 : 単位の2乗
  ■ 体積 : 単位の3乗

になっています。その為、この構造物のデータの総数を示した値は、

  ■ 面積の平方根
  ■ 体積の立方根

をと求めると、

  ■ 同じ面積の正方形の1辺の長さ
  ■ 同じ体積の立方体の1辺の長さ

を求めることができます。ちなみに、高校の数学では複素数が用意されているので、実数の空間とは異なる空間を用いることで処理を簡単にする方法を学習します。
 
 現在は、数学CにAIや制御工学で使用する物の基礎知識がまとまっている状態になっていますが、この中に複素数の基本である虚数が登場します。虚数はiで表記されますが、この値は、

  【 二乗すると−1になる値 】 

になります。これを扱う際には、通常のグラフのxy座標ではなく、虚数空間を使用することになりますが、これを用いると簡単な処理で図形の変化を与えることができます。

 数学Cのカリキュラムは、グラフィックで使用するベクトルの概念も用意されていますが、三次元を超過する多変数の構造物を扱う際には幾何ベクトルでは対応できないので数値を用いた表記を使用します。これがスプレッドシートのような行と列の構造体になりますが、この時に仕様するのが 【 行列 】 になります。

 物理のカリキュラムでは、特定の係数が数値ではなく記号として登場しますが、これは、【 数値にすると式が見にくくなる 】 と言う理由もありますが、屈折率のように材質で値が変化する場合には、便宜上、係数を使用することになります。

 テストの場合だと、先程の条件から

  ■ 鉛直下げである
  ■ 速度と距離のどちらなのか?

で公式を当てはめて考えることができますが、この時に、

  ■ 速度や距離だと公式を使う
  ■ 時間だと式を変形して使う

ことになります。
 

 

 

  公式と法則性

 


 自然落下では、

  ■ 速度 : 一次式
  ■ 距離 : 二次式

のこうぞうになっているので、この法則性をグラフにすると

  ■ 速度 : 一次関数のグラフ
  ■ 距離 : 二次関数のグラフ

が発生します。グラフは推移の座標を極限レベルでサンプリングして並べたものですから線分になっているだけで、この構造物のイメージとしては、 【 長時間露光で撮影した写真 】 と同じようなものになります。

 推移を動画で記録した場合、座標の変化として認識できる形で残りますが、長時間露光を行うと軌跡として記録することができます。

 その為、



のように点ではなく線で花火の流れが記録されます。

 カメラを使うと、こうした撮影ができますが、カメラだけでも



のように撮ることもできます。

グラフは画像ですから、長時間露光で撮影した写真のように推移の軌跡が記録された構造物になっているので、サンプリングを行った際のXの値で得たY軸の値を並べたものになります。

 グラフは画像として表示するために軌跡をまるごと表示をしていますが、動画のように 【 時間単位の推移 】 として使用した場合には、この座標の変化を 【 挙動 】 として実装することができます。

 その為、自然落下の距離の変化はゲームキャラのジャンプと落下の変化で使用することができます。