　図形を描く方法としてフリーハンドで学方法と、製図のように定規やコンパスを使って描く方法があります。この時の作業では色々と数学的な処理が行われているので、今回は、幾何学において数学を使うと形状が正しく描ける事について書こうかなと思います。

用 紙と線分　　　　　　　　　　　　　　

　絵を描く場合も同様ですが、図面を描く場合には用紙に線分を追加して描くことになります。この時にアナログでの作業だと製図盤を使って描くことになりますが、この機材はL文字に定規が付いた物で、角度の変更をしながら、この構造物が水平と垂直に移動する仕様の物になっています。これを用いることで、同じ角度のラインを90度の角度を付けた状態で描くことが出来るようになっています。つまり、この機材では、90度と言う角度が定数として用意されており、移動が可能なので、この部分は変数制御が行われている物になります。

　基本的に用紙については無地なので、ここにはデータは存在しませんから、ここに線分と言う座標データを与えることで図形を生成する事ができます。用紙は座標平面と同じなので、線分の地価は幾何ベクトルの追加と同じ条件になります。この時の角度や長さを変数で制御している訳ですが、この時のベクトルの角度と大きさのを定規で指定する事になります。

　用紙には、任意の角度と長さのベクトルを無数に実装できるので、多次元で幾何ベクトルのデータを格納できる構造体と考えることが出来ます。幾何ベクトルのデータは多次元しているのですが、その座標データを多次元化してまとめているので、ベクトルを一つの構造体としえ考えると、画像はベクトルを大量に格納した多次元配列として考えることができます。

　この構造物を直線の場合だと定規を使い、円弧を描く場合にはコンパスを使う事になります。

図 形を作る為の道具　　　　　　　　　　

　前述のように、図形を描く場合には、定規やコンパスを使う事になりますが、定規は定数で、コンパスは変数を扱う事が出来ます。

■　三角定規　　　　　　　　　　　　　　　

　三角定規は、二種類あり、

　　　■　正三角形を垂線で二分した物

　　　■　正方形を達角線で二分した物

があります。前者が30度、60度、90度の角度を持つ三角形になりますが、1:2:√３の辺の比率の三角形になります。後者が、二等辺直角三角形になりますが、この比率は1:1:√2となっています。ちなみに、辺の長さが1:2の長方形の対角線で二分した直角三角形の辺の比率は1:2:√5になります。

　この時の角度ですが、製図台を使うと、この三角形を組み合わせて使用できるので、

　　　■　３０度

　　　■　４５度

　　　■　６０度

の角度を使う事が出来ます。これは定数なので製図台の上に置くとその角度のラインをそのまま引けます。つまり、等角図の方眼とかを描く時には目盛りの分だけ平行に移動させると片方が引けるので、これを反対に描くと方眼紙を作る事ができます。方眼については、水平と垂直なので、そのまま描けますが、こうしたラインを引く場合、用紙と定規を固定しておいて、三角定規を動かすと長い定規と三角定規の組み合わせで等角図を描くことができます。

　小学校の筆記用具でも三角定規と直線を引くための定規を用意すると思いますが、

の三種類を使うと思います。中学校や高校でも同じだと思いますが、この三種類の定規を使うと決まった角度の斜線と垂直と水平のラインを引くことができます。

■　コンパス　　　　　　　　　　　　　　

　コンパスは変数の取得と絶対値に生成を行えるものになります。

　コンパスを使うと　【　円　】　を描くことができますが、この円と言う構造物はセンターを基準に　【　±半径　】　分の距離の座標を配置できる道具になります。つまり、コンパスの針を置いた場所を原点0とした場合、この時にできるコンパスの軌道を任意の線分に対して適応してみると二点の座標が出来上がります。当然、この二点は円上に存在しているので、この座標は同じ距離になります。そう考えると、原点０から同じ距離にある正と負の値と言う事になりますから、これは　【　｜半径｜　】　と言う状態が成立している事になります。

　コンパスは、

のような作りになっていますが、開閉をする事で距離を取得できます。円を描く時に、最初に半径を計りますが、針を原点0とした時に距離を指定する事になりますが、この時にコンパスの移動範囲内で指定できる任意乘る内を指定する事ができます。この時に　【　半径と言う変数　】　を指定する事が出来る仕様になっています。その為、針のほうが原点で、鉛筆のほうが追加する座標になります。

その為、グローバル座標を指定して、そこから原点から一定の距離を持つ座標を追加していく道具になりますが、傾きの異なる同じ距離の線分の座標を連結した状態で入手ちしているので、描いた時に円になります。この時の距離はコンパスの開閉で指定した任意の値で変化しますから、この距離は変数と言う事になります。このパスを使う時にこの状態だと使いにくいので、

のように回転できるように角度を変更して使用できるように泣ています。製図用の物だと、脚自体に関節があって、曲がるようになっているので、常に真上を向いている状態であっても距離を測れるような仕様になっています。

　コンパスは円を描きますが、小学校の図形のカリキュラムでは、円以外にコンパスを使った図形の描き方も学習します。

■　六角形　　　　　　　　　　　　　　　

　小学校の算数では、六角形の描き方を学習しますが、円の特性として、

【　円周は半径で6等分できる　】

ので

のようにすると正六角形を描くことが出来るので、この頂点を一つ飛ばしにすると正三角形を描くことができます。

■　角の二等分 　　　　　　　　　　　　

　中学校では、任意の角の二等分にする方法として、核の頂点を中心として二辺に交点が出来るように円弧を描き。その交点からさらに円弧を描いて2つの円弧の交点を作ります。この時にできが交点と角の頂点を繋ぐと　【　角の二等分　】　が行えます。

　角の二等分をするですが、

のような角がある場合、角を中心とした大きな円を描きます。すると、円弧と角をなす２辺との間に交点ができますから、

のようになります。（黄色で円を描くとなんとなくパックマンみたいですね。）

　この時の交点からそれぞれ円を描くと、

のように遠藤氏の交点が出来るので、これを結ぶと

のように角を二等分できます。図形は知識と技術なので、道具の使い方を覚えると誰でも出来ると思いますが、中学校の数学では角度をコントロールする方法を学習します。この方法を行うと、2の倍数を分母にした状態の微細な角度で細分化できるので、その細分化した角度を何個使うのかで二分割では作れないような角度を使用する事が出来るようになります。

■　垂直二等分線　　　　　　　　　　　　

　中学校の数学では垂直二等分線も登場するので、任意の直線を垂直に二等分する垂線を引く方法も学習します。

　線分を用意した時に線の端からみて半分以上の距離になる半径を作り円弧を描きます。これを両端で行って、線の上下に工程が出来るようにします。この２つの交点を結ぶと線分を垂線を用いて二等分する事ができます。

　この線は直角なので、線分の法線と考えることもできますが、角や線分を分割する事ができますから、コンパスを使うと、内角60度の状態から1/2の係数を使って角度を分割数分だけ細分化して行く事が出来ます。

　垂直二等分線ですが、

のように直線の両端を使う事になります。この点を用意して、

　線の半分よりも長い距離を半径とした円　

を両端を中心として描きます。すると、

のように交点が出来るので、この交点を直線で結ぶと

のように線分を垂直に分割する事ができます。

　垂直二等分線を違う視点で見てみると、

点A、点Bを繋ぐ線分が存在するとき、その二点の

半分以上の距離を用意して円を描き、その交点を

繋ぐとその線分の法線を取得する事が出来る　　

のように考えることもできます。

　コンパスは、製図でも使用しますが、日用品でも角が落としてある傾向の物がありますが、こうした製品を作る場合、設計段階でそう言った角の処理をした設計図を作るので、図面の段階で、角を落とすのか、それとも角を丸めるのかを決めます。当然、角をそのまま残すものもありますが、角を落とす場合には、

　　　■　テーパー　：　直線的に落とす

　　　■　R　　　　：　曲線的に落とす

の二種類があります。

■　テーパー　　　　　　　　　　　　　　

　コンパスを使うと、45度の角度のテーパーや角を落とした時に丸めるRを描くことが出来るのですが、45度と言う事は、辺の長さが1:1なので、角を中心として切り落とす長さを計って両辺に対して交点を作るとその場所がテーパーで切り落とす基準点になります。その為、

のような形状があった場合、

のように角を中心に円を描くと、

のように交点が出来るので、この二点を繋ぐとテーパーを撮る事ができます。距離が違う場合だと、それぞれの距離を測って直線で繋ぐことになります。

■　R　　　　　　　　　　　　　　　　　

　Rの場合、曲面補間になりますから、切り落とす点を円上の座標として考えることができます。その場合、

のようにそれぞれの場所からRで指定された半径で円を描くと、必ず2つの円の交点が出来るので、そこが点Aと点Bを中心とした円の交点になります。

つまり、この交点もそれぞれの点から半径分の距離位あるので、この交点から同じ半径の円を描くと指定されたRを描くことができます。

Rが用意されている場合、少なくとも二つの点からRで指定された半径で円を描た時にできる交点を中心として生成された円で交わるようになっているので、このときのRが適応されている左右の点がズレていた場合には、1:1の時に出来る半径よりもRの値が巨大になっているはずなので、基本的なの取り方の考え方は同じです。

■　ディバインダー　　　　　　　　　　　

　製図では、【　距離の複写　】　を行いますが、精度を求めない場合だと、コンパスでも同じような事が出来ますが、製図のように制度が必要なシーンでは、距離の取得に特化した道具を使う事になります。これが、ディバインダーと言う両端が梁になったコンパスのような構造の道具になります。これは、ねじ式でギア運台やマクロスライダーのように微細な距離の移動を可能にしたもので、ねじで固定されているので、距離の固定後には状態が維持される仕様になっています。

　これを使うと、1:1のサイズの転写だけでなく、線分上に3:1の縮尺のように小さなものを拡大する条件でも、サイズを定数化して固定できるので、ここに係数をかければ縮尺の倍数になるので、そのサイズを用意して終点に対して同じ距離を取っていくとｎ倍のサイズでサイズの転写をする事が出来ます。

形 状の考え方　　　　　　　　　　　　　

　CADで建築物を描く場合、センターに対して厚みを追加するような方法になっており、交点を包含する（ブーリアン演算と考え方は同じです。）事で壁面や柱のある場所を作っていく流れになっています。

　センターを用意すると整列をさせることが出来るのですが、

のような矩形がある場合、

のように対角線を用意するとセンターが出ます。

この形状のに２編が平行の場合、センターを通るラインを用意すると、ラインに知った状態でオブジェクトを並べることが出来ます。

この状態だとオブジェクトのラインは、

のようにセンターを基準にすると左右で同じ距離になっていますから、

のように片方の距離をaとした場合、この距離の絶対値を基準となるセンターラインから取得すると、中心線を基準とした厚みのある壁を作る事ができます。

その為、

のような基準を用意して、厚みとなる幅を

のように用意してミラーをかけると

の用に厚みを付けることが出来るので、壁の厚みがaとすると、この時に指定するのはa/2になります。この状態で中心線からミラーをかけるると画像のように同じ距離に厚みを入れることができます。ちなみに、【　f(x) = |x|　】　のような関数の場合、

のような感じで絶対値を求めると同じになりますが、これが、

の状態になります。その為、

のように絶対値はミラーモディファイヤーと同じものになります。また、直線状に配置する場合、底面の中心を出してそこを基準に並べることになりますが、柱や策などを直線的に並べる場合、基準となる線分を用意してそれに対してオブジェクトを並べることになります。その為、　【　線に沿って並べる　】　場合だと、基準となるラインで揃えることになりますから、現実世界で物を作る場合でも、センターを出して位置の調整をする事になります。

　2DのCADの場合、

のような感じでセンターを先に用意して、そこに厚みを加える為のラインを追加して、

のような感じで不要な物を削除して行く事になりますが、センターを使うと、

のように柱を配置する場合でもセンターラインの交点を使用できるので、正確に位置を合わせることができます。

　2DのCADだと、JW cadのように無償で使用できるCADもありますが、画面を開くと

のようになっており、

のような平面図的な図面や

のようなアイソメ図の制作もできるようになっています。

座 標と平面　　　　　　　　　　　　　　

　グラフを使うときには座標を使いますが、この時の数直線に該当するのは定規の目盛りになります。その為、ミリ単位だと定規を使って調整できますが、このミリ単位の除隊での位置の指定をするにしても現実世界だと調整幅は存在します。

　この辺りは、高校で　【　極限　】　を学ぶと現実世界は限りなく０に近い微細な数値が存在するので、寸法についてもそう言った極限の座標の集合なのでミリ単位でも調整できるわけですが、用紙に絵を描いたり、図面を作る場合も、極限レベルの目盛りのある座標平面上に座標を指定しているのと同じ状態になります。

■　現実世界の加工　　　　　　　　　　　

　数学だと数値は分割できますが、こうした事例は個数のように分割可能な状謡だったり、対象を約数で分割する条件などええ使用できます。個数の場合、集合を数値と言う記号を使ってn進数の形にして簡素な表記にした物になりますから、集合の分割何度絵、分割する事ができます。これに対して、物体の加工の場合、集合の分割ではないので、実体のある物を加工する際には、必要な寸法の出し方が変わります。

■　物体の切断　　　　　　　　　　　　　

　物体の切断をする際に何かしらの刃物を使く事になりますが、この時に、切断をする際に刃物の幅を織り込んだ状態で寸法を用意する事になります。その為、刃物の場合も

のような感じで、センターと刃物の幅を織り込んだラインをけがくことになります。これは、技術の木工でのこぎりを使う時に学習する内容になりますが、こうしたカリキュムは前の世紀から行われていた物になりますが、

のように刃物を当てた場合、刃物の厚さがあるので、この状態で切断すると、

のように刃物の幅の分だけ切りくずになり、その部分の幅がなくなり、部材を切断する事になります。その為、

のようになります。切断をする場合、部材の長さは刃物の端に合わせることになります。

　ちなみに木工の場合、

　　　■　縦引き歯

　　　■　横引き歯

があり、縦引きは目は粗く、横引は目が詰まった状態になっています。これが両刃になっていますが、構造的にそう言った形になっている物を木材の目の向きに合わせて使い分けることになります。

■　穴をあける　　　　　　　　　　　　　

　この場合、サイズによって違ってきますが、この場合にもセンターを用意して目印を付けてドリルを使う事になります。電動ドリルを使う場合もありますが、模型の場合だとピンバイスを使う事になりますが、それよりも翁サイズの物だとキリなどを使って穴をあけます。基本的に遠景の加工になりますから、円を描くのと同じようにセンターを出す必要があります。その為、

のような加工をする際には、

のように位置を決めて

のようにセンターを出す必要があります。コンピューター制御のCNCボール盤を使う場合だと、座標の変化を入れてこの穴をあけることができますから、

のようなルートで移動しながら穴をあけるような処理を実装すると、実装した処理の通りに穴をあけることが出来るようになっています。

　ドリルを使って穴をあける道具の事をボール盤と言いますが、この場合、先端のビットを変更すると色々な事が出来ます。模型の場合だとリューターが同じ構造の物になりますが、ビットを変えると、ドリルだけでなくノコギリにもなりますし、サンダーとしても使えます。そして、バフ研磨をする事もできるので、研磨の工程までできますが、形状の付いたビットを使った場合、溝を掘る事もできます。

　その為、平面的な物に対して凹凸を入れていくような考え方だとボール盤を使う事になりますが、円筒形の物を加工する際には旋盤を使った加工を行う事になります。これは、内側と外側の加工が出来るバイスがあり、それを使い分けることで加工が出来るのですが、回転している物を刃物で削る機械で加工する側が内側なのか外側なのかで刃物を当てる位置が変わってきます。

　その為、旋盤でも部材の固定が出来れば、円筒形の内部の加工も行えるようになっているので、円柱を底のある円筒形にするような加工をする場合だと、旋盤の方が向いている場合があります。

　この旋回による円筒形の加工については、陶器で円筒形の形を作る際に使用する　【　ろくろ　】　と考え方が同じなんですが、センターが出ている場合、回転している物に対して同じ距離で圧力をかけると同じサイズでくびれてくるので、意図した形状にする事が出来ます。基本的に円筒形の加工をする方法としてはセンターを出しておいて、軸観点をしている物に同じような圧力をかけると円筒形の凹凸が付くので回転体の断面を作るように圧力の変化を加えるとその断面を回転させた時の形状を作る事ができます。

　3DCGツールにもそう言った機能がありますが、回転体の断面を用意してそれを回転させることでろくろや旋盤で作ったような円柱の加工を行ったような形状を生成できるようになっていますが、現実世界で質量と体積を持つ物体を生成する場合だとそう言った加工方法もあります。

■ 図形と数学

■　図形と数学