　写真を撮る場合に、撮影モードを選択して撮る事が可能で、プリセットも複数用意されているため、用途に応じてそれを使い分けて撮ると言う事もできますが、撮影を行う場合には、どういう設定で撮るかで様子が変わります。

　例えば、

ですが、露出が足りないと

のような感じになる訳ですが、この差異と言うのは、カメラにどういう設定で撮影するような支持をしたかの結果の差異になります。

　単焦点でも同じことになるので、焦点距離は置いとくとして、露出とは

　■　シャッタースピード

　■　ISO感度

　■　絞り値

で変わってくるものですが、シャッタースピードと感度については、1段で倍変わります。そして、絞りについては数値が倍になると、増感とシャッタースピードは4倍になってしまうので、絞りに関してのみ、平方根が適応されており、その小数点第一位までを使っているので、1.4の倍数が存在します。つまり、1/1.4/2/2.8/4/5.6/8...のような感じで段数が変わります。つまり、数値の差ではなく、実際に絞りやシャッタースピードで何段分の差があるかで考えると、この数値の差異と言うのは結構存在することが理解できると思います。

　マニュアル露出というのは、これを自分で全て決めることになる訳ですが、こうした内容というのも、現在は非常にいい時代になっているので、デジタル一眼レフやそうした指定のできるデジカメを購入する前に、学習することができます。

　まず、スマホユーザーだと、カメラアプリを確認してみて、そのアプリにマニュアルモードがあった場合、それをそのまま使えば露出を変えて撮影ができます。

　有償アプリだとCamera FV-5とかがそうですし、iOSだとProCameraがそんな感じになっていますが、ここで

　■　感度

　■　絞り

　■　シャッタースピード

などの指定が出来ます。この変更により、写真の明るさなどをコントロールできるのですが、写真を明るくする選択肢としては、

　■　増感をする

　■　明るいレンズを使って解放側で撮る

　■　スローシャッターで撮る

という方法があります。これとは別にスマホアプリでも露出補正が存在しており【　EV値　】をプラスにするとオーバーに振れるので、明るくすることができます。

　しかし、スローシャッターにすると、露光時間が伸びるため、【　1/焦点距離　】と言う手ブレ限界を超えてしまうと、写真に手振れが発生してしまいますし、動体だとスローシャッターは使えません。と言うのも、その状態だと三脚に固定しても被写体ブレが発生するからです。

　被写体ブレというと、

　■　スターストリーム

　■　花火

　■　滝

　■　歩いている人を消す

　■　ライトペイント

　■　車のヘッドライトが流れている写真を撮る

などで使いますが、これはハイスピードシャッターで被写体を留めるのとは真逆の状態になります。つまり、スポーツや乗り物の場合だとそれを切り取る速度でシャッターを切らないと被写体が流れてしまってディテールも何もなくなってしまいます。となると、このスローシャッターと言うのは用途が限定されると言う事が解ると思います。

　そして、露出補正ですが、マイナスにするとシャッターを早く切る事が可能になり、プラスにするとスローシャッターになるので、明るくするだけと言う条件だと、増感と併用することになります。そう考えると、

【　増感だけでもいいのでは？　】

と言う条件も登場してきます。ただし、アンダーに振る場合は話が別で、この場合だと、フツーに使えます。

　とりあえず、こうした条件で考えると、

　■　ISO100

　■　手振れ限界以内のシャッタースピード

　■　レンズの解放Ｆ値を利用

と言う条件でもアンダーになる場合には、何かしらの手法で写真を明るくする必要が出てきますが、その条件で考えても、条件によってアンダーの状態を回避する方法は変わってくるわけです。

　例えば、この条件下でアンダーになる場合だと、

　■　増感をする

　■　RAW現像をする

の二択で、それとは別の選択肢があるとすれば、

　■　ライティングをする

と言う事になります。しかし、ライトを使えない条件だとこれは全く異なりますから、ライトで照度を揚げれない条件下では高感度撮影の一択になる訳です。その条件で露出を変更した場合、シャッタースピードを稼げますから、当然のように被写体ブレを抑えてアンダーの条件も回避できます。RAW現像については先日ヒストグラムを載せましたが、

のように弄ったとしても

のようにヒストグラムの破綻が存在しないので、RAW撮影のRAW現像でどうにかするという方法があります。しかし、アンダーな部分を持ち上げる場合、星野撮影で天の川を浮かび上がらせる作業と同じで、ダークフレームで浮き上がる機材特有のカラーノイズなどもセットで浮かび上がってきます。その為、

　【　RAW現像も過信してはいけないので、無茶苦茶なレベルで

　　　どアンダーな写真だとヒストグラムは破綻しない物のノイズ

　　　が盛大に出るので問題がある　】

わけです。また、その場合、ダークフレームやフラットフレームの写真を用意しておく必要があるので、その露出用の前述の二つの写真を用意して処理を行う事になります。

　ちなみに、似たようなことをJPEGで行うと

となるので、相当凄惨な事になります。その為、RAWとJPEGではまたｔ区違いますし、このヒストグラムの状況変化というのは、TIFFでも発生しますから、生データであるRAWファイルの場合、Adobe RGBのような広い色域と14bitと言う物凄い階調で記録できるので、扱ってる画像そのものが異なるわけです。ただし、カメラによってシャドーが粘る機種とハイライトが粘る機種があるので、特性を間違えるとノイズが盛大に出るので、注意が必要です。その為、アンダーの条件だとシャドー部分が多いので、その会長が残っているのか否かで内容が変わってくるのですが、適正露光で撮れるほうがいいのですが、アンダーに振れているとしても、あまりにも過度にアンダーに振れた物はどうにもできませんし、ISO 12800以上の増感をしたような品質になるので結構ひどい事になります。結果的に真っ黒な状態のRAWの露出補正をしてもあまりにも暗いとソフト側で過剰な増感をしたような写真が浮かび上がるだけなので、そうした状態は回避したほうがいいと言えます。その為、適正露出にする必要があります。

　逆にオーバーの場合には、

　■　感度を下げる

　■　絞りを絞り込む

　■　ハイスピードシャッターにする

と言う条件になりますが、これに露出補正でマイナス補正をするという選択肢があります。絞りについては、【　絞ると被写界深度が深くなり、絞りすぎると回折が発生する　】ので、撮影時の絞り値が最適な絞りの状態だとここはどうにもなりません。そうなると、感度を下げるかハイスピードシャッターを使う事になります。しかし、撮影時がISO100でその明るさだった場合、ハイスピードシャッターしか選択肢が残りませんが、そうした条件だと【　メカシャッターの最大値を指定する　】と言う事になります。現在は電子シャッターが使える製品もあるので、1/8000以上ですさまじいシャッタースピードでシャッターが切れる製品がりますが、この場合、動体を撮るとローリングシャッター現象が発生するのと解像度が下がる場合があるので、メカシャッター準拠で考える事になり、それでもオーバーだと、電子シャッターを使うという選択肢になります。これとは別の選択肢として、拡張感度のISO 50を使うという方法があります。メカシャッターのシャッタースピードが1/8000が上限の製品でこれを行うと、実質的に、ISO100の状態で、1/16000で切るのと同じ状態ですから、カメラの上限よりも暗い状態でシャッターを切る事が出来ます。

　これとは別の方法で暗くする場合だと、NDフィルターを使うという選択肢もありますが、用途に応じて暗くする方法も変わってきます。

　その為、露出の設定と言うのも、結果的に何をしたら最適になるのか？と言うのは違ってくるので、古いカメラだとカメラの選択肢が時々おかしい事もある（増感していない場合で絞り優先オートを使って屋内で撮影をすると、物凄くスローシャッターの指定が出る事があります。）ので、そうした場合にどうするのか？を決める場合には、マニュアルで露出を決めるという選択肢があります。

　ちなみに、Panasonic DMC-TZ85ですが、マニュアル露出を来なった場合、絞りの幅が物凄く少ないのですが、シャッタースピードや感度の設定は自由に行え、絞り値と感度に合わせた露出の範囲が表示されるような機能が実装されています。その為、便利な事は便利ですが、デジタル一眼レフに明るい単焦点レンズを装着した時のような

　■　被写体深度の調整

　■　写真の明るさのコントロール

などを細かく設定することが出来ません。その為、選択肢が広いほど出来る事は多くなるわけです。

　そう考えると、ミドル以上の製品のほうが調整幅がしっかりしているのでそうした物を選ぶとか、コストがかけれる場合だと、フルサイズとAPS-Cのフラグシップ辺りにするなどの条件で考えることになりますが、結果的に、そうした機種の違いと言うのは、【　選択肢の多さ　】と言う部分になります。

■　写真のコントロール　　　　　　　　　　　　　　　　

　ここで、写真における露出の指定についてアンダーとオーバーの条件と言う【　照度の差異　】についての対処法を書きましたが、写真とは、被写界深度で物の見え方が変わってくるので、どう撮るかで状況が変わってきます。その為、カメラが何であるかでも全く違ってくるわけですが、撮影の段階で【　デプスコントロール　】と言う概念が存在しています。

　デプスコントロールというのは、被写界深度をどの程度の深さにするか？という調整の事ですが、これを行う事で写真は全く変わってきます。

　とりあえず写真というのはフォーカスアウトをすると

のようにボケるのですが、これはフォーカスエリアから被写体が外れている状態です。被写界深度とは、フォーカスが来ている範囲に該当するので、その範囲をどれだけの深さにするか？を考える必要があります。そうなると、カメラ任せだと適正なF値が出て来るのか謎なので、多くの場合【　被写体で絞り値が変わるんだから、プログラムオートなどのカメラ任せではなく絞り優先ＡＥで撮ったほうがいい　】と言う話になる訳です。ちなみに、フォーカスアウトした状態でも絞り込んでいくと

【　解放　】

【　絞った状態　】

で差が出るわけですが、クローズアップレンズフィルターNo.3を二枚重ねをして撮影をしたマクロと言う物凄く浅くなる条件でも

のように絞りによる結果の違いが出てきます。そう考えると、被写界深度の差異は状況変化が結構出るものであると言えるわけです。

　では、そうした条件を踏まえて考えると、【　どう指定するのか？　】が重要になってきますが、以前も書いたように、【　絞り込みすぎると回折が発生する　】と言う問題があります。これは、光学系の振る舞いなので単なる物理現象になりますが、絞り込みすぎると全体的にフォーカスが甘くなるという問題があります。その為、現在のカメラでは回折軽減モードという物を実装したカメラもある（TZ-85にも実装されているので、パナソニックのカメラだとフツーに実装していると思います。まぁ、こうした機能はキャノンの上位機種とかでも実装されていたのでそういう機能を実装したカメラは増えています。）のですが、実質的に、回折軽減を使うまで絞る場合と、解放で使う場合もあります。例えば、F1.8（フルサイズだとF2.8とか）で解放側で後ろを抜いてポートレートを撮るとかだと、背景がボケていい感じになりますが、この場合、明るいレンズ構成程この傾向が出ます。しかし、被写界深度が浅すぎる場合、そこから少し絞って必要なディテールをどのあたりまで出すかを考える事になりますが、そうした事を調整していこうとすると、この調整幅が小さいほど選択肢が増えていきます。その為、そうしたレンズを使った場合には、カメラの選択肢もマニュアル機能が拡充した物にしたほうがいいと言えます。

　まず、こうしたデプスコントロールですが、あからさまに違う二つの事例を出したほうが解りやすいのでそれについて書いておくと、

な感じで、後ろに何かある場合でヒス値が浮かび上がってくれたほうがいい場合、明るいレンズで解放側で撮ったほうがよく、その深さを絞りでどのあたりにするか考える事になる訳ですが、この対極にあるのが、月や風景で

のようにディテールを出そうと思うと、開いてしまうとどうしても被写界深度が浅くなってしまいますから、ある程度絞らないとこうした状態になりません。また、風景写真というのもAPS-CだとＦ8位に絞ったほうがいいのでポートレートなどとは異なる状態で撮影することになります。被写界深度の深さだと、オリンパスの製品のフォーカスブラケットと言うのがありますが、あれをフォトショでスタック処理をして合成する選択肢もありますが、この場合、当然のように回折が発生しない程度の絞り値でそれを行って枚数を多くしてブラケット撮影を行い、フォトショでスタック処理をする事になります。固定物の物撮りとか、ライティングしてシャッタースピードを上げた状態での昆虫などのマクロなどもそうですが、フォーカスブラケット＋スタックのようにマクロとか固定物の撮影の内容が相当変わってくるような撮影方法が存在しています。この場合も、解放側で撮ってしまうと相当浅くなるので、枚数を撮らないと深くできないので問題がありますが、撮影における選択肢が結構多く存在していますが、この撮影でも絞り値の違いで結果が異なります。

　絞り優先ＡＥの場合、選択肢が少なくなるので、マニュアルで指定したほうが選択肢の幅が増えるのですが、絵作りにおける差異として、絞り値を変えないとどうにもならない被写体が存在します。その為、行楽シーズンに風景を撮るとしてもカメラのシャッターをプログラムオートで撮ると凄惨な状態になるとかポートレートを撮ってもフォーカスがどこにあるのかわからないし合っているのかどうかも判断が難しいなどの状態いなる場合があります。つまり、ここは状況の差異を指定することになりますから必須な要素だと言えます。ただし、その条件から、増感とシャッタースピードの指定の自由度がないので、絞りを決めた後にスローシャッターをするなどの条件を想定した場合に、その感度をどうするのか？と言う場合には、絞り優先ＡＥだと問題が出る場合があります。この内容は暗所での長時間露光を用いる場合には必ず出てきますし、星景写真の場合だとマニュアル撮影の一択になりますから、結果的に被写体が何であるか？で露出のプリセットが存在しない場合は多く存在しますから、マニュアル撮影が出来たほうがいいと言う事になります。

■　露出のコントロール　　　　　　　　　　　　　　　　

　前述の条件は【　自然光のみ　】と言う通常のポートレートでも存在しないような条件なので、カメラを使ってその場所の風景を切り取るような撮影手法になりますが、

　【　絞り優先AEで撮影した場合、ライトやストロボを使った

　　　場合に適正露出になるだろうか？　】

と言う条件も考える必要があります。これがフリッカーが出ているわけでもないのにAEが暴れるようだと、どうしようもないですから、適正な露出で固定してそれを使うと言う事になりますが、絞り優先AEで上手く行かないい場合だとどうしたらいいだろうか？と言う話になると、間違いなく、手動でどうにかすることになります。これはストロボワークも同様で、それを行う場合だと、【　最終的に場マニュアルで調整していくことになる　】ので、結果的にTTLでいい感じに出ない場合だと、自分でどうにかするしかありません。その場合に、【　フルマニュアルで設定する　】と言う方法が存在します。

　例えば、AFでピントがおかしい場合、アジャストすればいいのですが、それでもおかしい場合だと、星野撮影のようにマニュアルフォーカスで特定の場所にピントを持ってきてフォーカスを固定することになります。この条件で三脚に固定するとフォーカスの位置はくるわないので適正なフォーカスのポイントが指定できます。そして、どのあたりの範囲をフォーカスが来ている範囲にするかを考えるため、絞りでデプスコントロールを行う事になります。

そして、そのフォーカスエリアでどういう物を撮るのかでシャッタースピードが変わるわけですが、そこでどの程度の明るさで撮るか？や被写体を留めて撮る為にハイスピードシャッターにっするのか否かで感度の指定もあ変わるわけです。そうなると、絞り優先AEでは設定できない場合には、マニュアルで指定するしかないので、フォーカスも露出もマニュアルで行う事になります。

　つまり、【　カメラに任せる部分が多い場合、自分で調整するという選択肢がないので、意図した結果に絞り優先AEで対応できない場合にはお手上げになるので、選択肢自体がカメラやストロボにあるのにその状態になるのはいただけない　】ので、露出の模索をする術としてそうした物が存在するわけです。

　前回、【　センサーサイズと絞り値の違い　】について触れましたが、センサーサイズが小さくなるとクロップ撮影をしているような状態なので、焦点距離が伸びて（ニコン、ソニーのフルサイズ製品とペンタックスK-1ではクロップズームが使えます。ちなみに、ニコンのFX製品にDXレンズを付けるとDXのモードに切り替わるので、クロップされた状態で撮影することになります。クロップズームと言うのはカメラ内のトリミング撮影でDXのモードでは1.5倍のクロップがかかります。）、センサーサイズが小さいのは絞ったのと同じような状態なので、センサーサイズが異なると、絞りの段数が変わってしまい、FXフォーマットとCXフォーマットでは3段分位の差が出てしまうので、露出の概念もフルサイズで考えるそれと小型センサーで全く異なるのですが、センサーサイズが異なるだけで、F値の数値も同一の物として考える事が出来なくなります。その為、1/2.3型の明るいレンズ構成というのは、絞り地の変化で発生する被写界深度の差となって出てきます。ちなみに、

のように、後ろが開けている条件で見てみると、被写界深度の浅さに差が出ています。

　つまり、iPhone 7辺りの明るいレンズでもAPS-Cのようなデプスの浅さにはできないと言う事になり、風景だと顕著な差が出てしまい、絞ったような描写になってしまうわけです。

　その為、センサーサイズによって露出が異なるわけですが、もう一つの動画では、低照度での差が出ていますが、やはり、低照度における露出の設定も明るめに振ろうと思うと、小型センサーだと露出をコントロールするかライティングをして照度の確保が必要になります。この場合、1型センサーの1/4未満のサイズのセンサーとAPS-C製品の対比ですから差が出て当然ですが、超望遠デジカメとAPS-Cサイズのセンサーの製品では露出が全く違うので注意が必要です。その為、機材の特性や傾向を知る事もそうですが、どういう条件でどれだけ露出をコントロールすることになるのか？みたいなことを覚えるとしても、センサーサイズが小さなものでは選択の幅が足りなく案る場合もありますし、低照度だと機材の選択肢にそれが包含されませんから、っ撮影する物で機材の選択肢が変わってきますし、仮に低照度で対応できるとしてもAPS-Cとフルサイズではセンサーサイズが異なるだけで絞り値が同一にならないので、露出はAPS-C用とフルサイズ用では全く異なります。

■ マニュアル露出

■　マニュアル露出