川崎アートセンターブログを御覧の皆さん、はじめまして!

今月25日からアルテリオ小劇場で上演される、音楽劇『母さん』~サトウハチローの詩と母のものがたり~にサトウハチロー役で出演させて戴きます、阿部裕と申します。



晩年のサトウハチローさんの姿は、当時中学生にあがるかあがらないかの僕の目に、映像を通してではありますが、はっきりと記憶されています。煙草を咥え、豪快に笑うその姿と、大好きな「ちいさい秋見つけた」の詩を連動させて、きっと優しい人なんだろうなぁと、子供心に想像していたのを思い出します。

何故かわかりませんが、小学校の3年か4年生の時に覚えた「ちいさい秋見つけた」。近くの教会の裏庭でカラカラ回る風見鶏と、風に舞う枯葉、それらを乳白色の幕に覆われた様にほんのりと見せてくれるこの歌が大好きで、良く歌っていました。

この歌も、僕の役者人生の原点なのかもしれません。


さて、春待ち遠しい3月初めに始まった稽古も、 春真っ盛りの4月に入り、いよいよ中盤戦!

慣れ親しんだ昭和音大の稽古場から引っ越し、今日から劇場での稽古となります。

普段の公演では、劇場に入れるのはせいぜい本番3日前位、慌ただしい準備の中で初日を迎えるのが当たり前なのですが、今回はなんと贅沢にも、約20日前に劇場入り、舞台を使って稽古が出来るのです。

この幸せな環境の中、サトウハチローさんの性根を入れて紡いだ言葉達が、生き生きと蘇る様に、僕達も性根を据えて稽古に励みたいと思っています。



写真は『母さん』を囲む野郎共!

このメンバーの魂のぶつかり合いを、どうぞ楽しみにしていて下さい。

アルテリオでお待ちしています。


阿部 裕

PS 先日稽古場で、あまりの疲れで打ち上げられた象アザラシの様になった僕を、皆んながマッサージしてくれました!


素晴らしい仲間達です!

感謝!