西 加奈子は私が今一番好きな作家です。
これまで数冊読みましたが、どれもいい意味で一過性がなく、
こんな物語も書けるの、、、
こんな感情や人達も描けるの、、、
と読み終えた後は感動と尊敬が生まれます。
今回のアイももちろん、一気に読み干して
涙しました。
アイという主人公の女の子は裕福で人格的にも優れているご夫婦の家に養子にもらわれ
本物の愛情と優れた教育を受けます。
アイはシリア出身の女の子で感受性も豊かで賢い子なので
自分が養子であることに、長い間苦しみます。
アイは自分が恵まれていること、両親が愛情を注いでくれること
何不自由ない生活ができていること、
しかし、世界では恵まれず死んでいく子ども達がどれほど多いか、
自分もその一人だったはずなのに、なぜか養子にもらわれ
こんなにも恵まれていることにも申し訳ない気持ち、
そして、本当の親でないこと、血が繋がっていないことに
孤独を感じている中、勉強に没頭します。
数学の先生が
「この世界にアイは存在しません」
そう言った言葉が、アイの中にいつもあり
それがこの本のテーマでもあります。
最後には
何処にいても、どんな環境でも、誰に愛されていても、愛されていなくても
自分がどんな罪を犯しても、どんな善い行いをしても
いつでも自分は存在する。
誰でも尊い人として存在する
そんな気づきをものにできたように思いました。
私自身、自分を否定し、自分を好きになれず
自分を信じられず、だから自分を大切にできないでいる時、
アイと重ねて感じ、
どんなにダメな私でも、自分のことを大切にする価値がある。
自分自身を大切にしようと
気持ちが高まりました。
西加奈子さんありがとう。