7月17日に広島エディオンスタジアムで行われたサンフレッチェ広島対横浜・F・マリノス。
この試合をもってイングランドプレミアリーグのアーセナルへと移籍する浅野拓磨のラストマッチとなった。
結果は2-2のドロー。浅野自身の得点もなく、広島での最後の試合を勝利で飾る事は出来なかった。
試合後の壮行セレモニーで浅野は
「100%で頑張って成長した姿を皆さんに見せたい」と新天地での意気込みを語った。
昨季大活躍した浅野。
アウェイでのFC東京戦でJリーグ初ゴールを決めるとそこからみるみる成長していった。
後半途中交代で出場すると後方からのロングボールに抜群のスピードで抜け出し得点するという得点パターンを確立し、リーグ戦8ゴールをマークしている。チャンピオンシップ決勝2ndレグでは優勝を決める同点ゴールを決めている。昨季のサンフレッチェ広島の優勝は浅野がいなければ成し遂げられなかったと言っても過言ではないだろう。その活躍が称えられJリーグ新人賞にも輝いている。
迎えた今季、浅野には大きな期待とともに"背番号10"が与えられた。
広島のエースとしての活躍が期待された。
今季はここまで4ゴールしている。
そんな中で浮上したアーセナル移籍の話。
はじめは誰もが飛ばしだと思ったが、日に日に現実味を増し、ついに移籍が決定した。
アーセナルは昨季GKのペトル・チェフをチェルシーから獲得したが、補強はチェフひとりにおわり、欧州5大リーグで唯一フィールドプレイヤーを獲得しなかったチームとなった。
今季の補強がどうなるのか心配されていたところボルシアMGからグラニト・ジャカを獲得。
さらに失敗には終わったもののレスターからFWジェイミー・ヴァーディーの引き抜きに力を注いだということもあり、ファンは今夏は期待できる補強をするものだと少し安心していた。
そんな中での浅野獲得。
マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、リヴァプール、トッテナム・ホットスパーといったライバルチームが補強を進めていく中、世界的には無名の即戦力としては全く期待できない日本人を獲得したのだ。
ファンが良く思わないのも無理はない。
しかし、先日の鹿島アントラーズ戦(2-4で敗戦)での浅野の2ゴールがイギリスでも話題になり少し評価が上がっているようだ。
そんな中こんな声がある。
「浅野はウォルコットのようなスピードを兼ね備えたアザールのような選手だ。」
とんでもない過大評価だ。
この記事を読んだ時には思わず笑ってしまった。
しかし、この過大評価は浅野にとって大きなチャンスである。
現地のファンの期待が高いぶんいいプレーをすれば一気にファンの心を掴む。(逆を言えば酷いプレーをすると一気に叩かれるのだが…)
必死に自分の長所をアピールしていく必要がある。
「浅野はアーセナルで成功できるか?」この質問の答えは現時点では間違いなく「NO」だろう。
抜群のスピードとポテンシャルの高さは伺えるがプレーの雑さが目立つ場面が多く、とても海外で通用するとは思えない。
しかし、チャンスはある。
アーセナルが毎年悩まされるのは怪我人の多さだ。タイトルをとれる選手は十分に揃っているが、大事な時期で故障者が続出し、勝点を落とすというのが残念ながら毎年の恒例になっている。
そんな時アーセナルはレンタルに出している選手やユースチームの選手をトップチームで起用する。そこで活躍してレギュラーを獲得した選手もいる。
例を上げるならフランシス・コクランとエクトル・ベジェリンだ。
2年前中盤の故障者が続出したアーセナルはチャールトンにレンタルしていたコクラン(当時23歳)を買い戻し起用。するとコクランが素晴らしいパフォーマンスを見せ、現在はアーセナルのレギュラークラスとしてチームに欠かせない選手になっている。
ベジェリンが芽を出し始めたのもコクランと同じ2年前(当時20歳)。
その夏サイドバックにニューカッスルからマテュー・ドゥビッシーを獲得したがドゥビッシーが負傷。その代役として起用された若きサイドバックはぐんぐん成長し、ドゥビッシーが復帰した今もアーセナルで不動のサイドバックとなっている。
ドゥビッシーは出場機会を求めてフランスのボルドーにローン移籍したほどだ。
昨季は怪我人続出でチャンピオンリーグといった大舞台でもアレックス・イウォビ(20歳)、レーヌ・アデレード(18歳)などがユースチームからトップチームに昇格し、デビューを果たしている。
イウォビは終盤戦に大活躍し、来季背番号が45から17に昇格することになった。
長くなったがこのようにアーセナルには若手にチャンスが回ってくる場面は多くある。浅野がそのチャンスを掴めさえすればアーセナルである程度の地位を確立することも可能だろう。
簡単ではないが、決して無理な話でもない。
彼自身の努力が必要となる。
労働許可が降りるかどうかにもよるが来季浅野はローン移籍する可能性が高い。
イングランドなのか国外なのかはわからないがローン先で結果を残すことが大事だ。
浅野が得点した時に見せるパフォーマンス"ジャガーポーズ"はアーセナル移籍の噂が出た時から世界中に認知されるようになった。
新天地でどれだけジャガーポーズが見れるのか楽しみだ。
そしていつの日か赤と白のユニフォームを着た浅野拓磨のジャガーポーズが見れる日が来ることを願う。
アーセナルの監督アーセン・ベンゲルは言った。
「浅野は将来有望で若くて有能なプレイヤーだ」
ボスの浅野に対する期待の表れである。
広島の"紫のジャガー"がアーセナルの"赤白のジャガー"として世界に名を馳せる日を夢見て、サンフレッチェ広島のサポーターとして、アーセナルを応援するグーナーとして、浅野拓磨を応援していきたい。
COYG goonerAsano
浅野は既に我らアーセナルファミリーの1人である。
「広島から世界へ」
浅野拓磨の挑戦は紫のサポーターとともに始まる。









