俺はあんまり運命なんて感じないタイプ。
だけどこの時だけは信じたかった。
2年4ヶ月って短い間だったけど…
まるで結婚して子供がいて
家庭を持つってこんな感じなのかなぁ~て
毎日が幸せだった
当時、まだ20歳だった俺は
美容師2年目のメインアシスタントをしてた。
スタイリストまであと少し
女なんかより地位と名誉?(笑)が欲しいが為に仕事と練習に明け暮れた毎日だった。
それでも毎日が充実していて、休みの前の日の夜に
行きつけのBarで飲んでる時が1番幸せだった
マンションの一角にある隠れ家的なお店で
薄暗い店内にほんのり赤の蛍光灯が何故か落ち着く
そこでいつも食べるリゾットが大好きで
いつも行くと
マスターが何も言わず作ってくれる
落ち着く場所だった。
そんななある日の事
その日は仕事が鬼の様に忙しく
かなりのお疲れモード(笑)
いつの間にか酔いが回りすぎて
カウンターで寝てしまってた
記憶もなく、いつのまにか朝になっていた
でも何故か心地いい甘い香りがフワッとする…
俺の肩にスイドリームの香りがする上着がかけられていた
何故かものすごく落ち着く香り
マスターに誰が着せてくれたか聞くと
隣で飲んでいた女性が着せてくれたらしい
俺は覚えていないが
二人で楽しく話していたみたい(笑)
とりあえず、今日は休みなんでまた夜にまた来たら会えるかもと
思いつつ
家に帰った
溜まってた洗濯物をランドリーに持っていき
お腹が空いたんでまたBarに出向いた
今日は夜ご飯を食べたいのでおまかせのゴーヤチャンプルとビールで
まだ済ませてなかった仕事の資料をまとめていた
時間がすぎ
もう12時を回ろうとした
そろそろ帰って寝ようかなぁーと荷物をまとめていると
後ろに人の気配がした
振り向くと同時に
あの夜と同じ甘い匂いが
一瞬かすめた
「今日も来てたんだ?昨日は風邪ひかなかった??」
…と、髪がロングでヒールを履いたら俺とあまり身長が変わらない背が高い
「ゴーヤチャンプル好きなの??他には好きな料理ある??」
と、尋ねたので
「ピーマンの肉詰め!!」
「意外と子供っぽいね(笑)わかった!今度作ってあげるね!」
今さらだけど、まともに会ったのも今がはじめて、
ましてや付き合ってるわけでもない
だけど
彼女の笑った表情を見た瞬間
そんな事どーでもよく感じた
これから短い間だったけど
たまにフッと思いだすだけで
気持ちが楽になれる時が沢山あるよ
だから今の俺がいるんだから
つづく
