スタート地点に戻っただけ。本来俺の人生は、高校生のときにすでに終了していて、というのも、将来やりたいことを明確に見出さず、周りから認められたい認められたいと考えるばかりで、自分のことを棚に上げていた時点から終了していた。人の視線ばかり気にして、自分に向き合うこともせず、結果として父親が出ていっただけの話。父親が出ていったからと言ってすべてがそれのせいではない。ほとんどは自分のせい。自分がやるべきことを探す努力もせず、ただただ時間が過ぎていくのを眺めていただけ。

 

まず振り返ってみる。

今まで生きてこられたのは母が世話をしてくれたから。母が自分に与えてくれた時間を、おれはなにをしていたんだろうか。母が死に物狂いで働いてくれているとき、おれはそれに見合うだけの対価を支払っていただろうか。この先の母の人生を支えなければならない義務は当然ながらある。

 

もう、何も言わない。ただただ、これまでの母の苦労に報いるだけ。不満があっても、たとえ納得できなくても、理不尽でも、母の言っていることが間違っていたとしても、もうこの先の人生は母のためにある。俺は何と言われようと、母の奴隷として生きていくべきなのだ。