エアロビクスエクササイズ。

スポーツクラブのスタジオでやってるやつ、いわゆる「えあろび」。

全身を満遍なく動かして行う、とても有効な運動だ。

健康でまともに生きて行く上で、どうしても必要な運動だ。

これがこの10年くらいですっかりおかしな事になってしまっている。

最近のスポーツクラブのスタジオエクササイズは、初心者向けのクラスと、

あまり体力が無い人がダンスの様な事をする低強度なクラス、

だいたいこの二つ、「ばっかし」、になってしまっている。

端的に言うと、おばさま向けのスポーツみたいになってしまっている。

それに対して、10年、20年以前のエアロビクスはどんなだったかと言うと、

若くて元気な人が思い切り強い運動をするものだった。

スタジオの中は若い男女が半々居たものだった。

エアロビクスは昔からずっと、おおむね2つに分けられる特徴が有った。

運動強度の高いシンプル動作のクラスと、とても細かい動きやダンスの様な事をするクラス。

まあどちらでも、自分に合ったほうをやれば良い。

これが今、後者の細かいエアロビクスが多くなっている。

多くなっているだけなら良いのだけれど、それだけになってしまっている感じだ。

要するにシンプル動作で強度が高めのクラス、というものが殆ど無い。


昔はエアロビクスはとてもキツいスポーツだった。

なので、スタジオの中は若い人が殆どで、男女が半々くらい居たものだった。

エアロビクスがダンス化して、運動強度が下がり、徐々に若い人や男性が離れてしまったのではないだろうか。

勿論、日本が高齢化社会になったという事も有るのだけれど、

いくら高齢化社会になったと言っても、若い人だってちゃんとたくさん居るのだ。


エアロビクスのインストラクターは、集客がとても大事だ。

だから、いつも来てくれる常連さんを大事にする。

だから、だんだんと、もっと面白くしないといけない、という強迫観念にかられて、

どんどん振り付けに走ってしまう、という感じがする。

そうやって、一番ど真ん中の中級者を置いてきぼりにしてしまった。

若い男性も排除してしまった。


いつもシンプルな動作ばかりでは、飽きるのでは? とか、 

つまらないのでは? と思う人が増えてしまった様だ。

けれど、細かい動きは苦手だけれども、運動はしたい、という人、

身体を鍛えたいという人、動きやすいのをやりたい、という人だってたくさん居るのだ。

そういう中級者をどんどん除外してきてしまったのが、この10年くらいのエアロビクスだ。

20年、30年前のエアロビクスはどんなだったかと言うと、とてもシンプルな動作をして、

さらに運動強度が非常に高いものだった。

いわゆる、ハイインパクトエアロビクス、が主流だった。

これは簡単に言うと、走るエアロビクスの事で、

ハイインパクトというのは「足に対する負担が大きい」という意味だ。

だから、体力が弱い人がやるにはちょっとキツ過ぎるし、安全性の問題も有る。

この、安全性についても、正しいフォームでやる事によって安全に行う事が出来る。

見ていると、今の人はかなり間違ったフォームでハイインパクトエアロビクスをしていると見受けられる。

インストラクターも、ハイインパクトエアロビクスの事をあまり知らない人が増えてしまったのだ。

エアロビクスは、誰でも出来る効果的な運動だ。

対象は幅広い。

初心者向けの、簡単で軽い内容のクラス、ダンスみたいな事をしたい人向けのクラス、

そして、シンプル動作で強めにやりたい人のクラス、という幅の広さが必要だと思う。

それが無い為に、どんどん常連さんばかりになって、競技人口を減らし続けてしまっている。


今更、若い男性向けのキツめでシンプル動作なクラスをやっても集客が大変だろうと思う。

けれど、それこそ地道に粘り強く集客していかないと、エアロビクスの未来は先細りになる一方だと思う。

もう一度書いておくけれど、「日本は高齢化社会になっている」というけれど、

年寄りしか居ない訳では無く、若い人もちゃんと居る、という事なのだ。

どうか、インストラクターや、スポーツクラブの人達に、

運動強度が高めで、シンプル動作のクラスを地道に再構築していってもらいたいと思う。


良く、一年中ずっとシンプル動作ばかりやっていては、

「飽きるのでは?」とか「つまんないのでは?」と思う人が居るのだけれど、

20年、30年前のインストラクターはずっとやれていたのだ。

それはどうしてかと言うと、テンションの高さなのだ。

トークのテンションの高さ、お手本になる様な高スキルなテンションの高い動きなどで会員を引っ張って、

キツいけど楽しい、と思えるクラスをやっていてくれたのだった。

エアロビクスインストラクターは、すごく筋肉質な良い身体をしていて、動きがとても綺麗で、

自分もああいう風になりたい、と思える様な人達だった。

動きも身体もトークも、本当にかっこいい人がたくさん居たのだった。


今のエアロビクスのクラスは、振り付けが複雑になってしまい、その為、トークも説明口調になってしまっている様に思う。

そんな訳で、現役インストラクターやスポーツクラブの関係者にはぜひ、

もっと幅を広げる事をお願いしたい。

中級者クラス、高強度なクラス、シンプル動作のクラス、というものをぜひ、

考えて貰いたいと思う。


自分はスポーツクラブに通っているのだけれど、出たいクラスが一つも無くて、

しょうがないから老体に鞭打って、自分でサークルとしてエアロビクスをやっている。

身体を鍛えたい男性の為のエアロビクスをやっているので、そういうのをやりたい人はぜひ、やりに来てください。


高強度のエアロビクスについて、カワイが語ります
この動画を是非ご覧になってみてください。





えたい男性の為のエアロビクス

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